上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△1七歩と打った局面。ソフトの評価値+224で互角。
駒割りは先手の香得ですが、1八の香車が取られる形なので実質的には駒の損得はありません。
先手は敵陣に飛車を成って攻めていますが、後手陣は手厚くまだ攻めるのは大変です。
実戦は▲8四香△同歩▲4六桂△4三龍▲5四桂△同龍で、ソフトの評価値+181で互角。

この手順は先手は▲8四香と桂馬を取って▲4六桂と両取りの桂馬を打つ展開で一時的に気持ちがいいのですが、△5四同龍とした形は後手陣がさっぱりしたようにも見えます。
駒割りは金得ですが、1八の香車が取られる形なので実質的には金と香車の交換です。
普通は先手が駒得なのでいいはずなのですが、ここから先手が手を作るのは細かい手の組み合わせが必要です。
実戦はここから▲1七香△同角成▲6五歩△同歩で、ソフトの評価値-546で後手有利。
この手順は先手は焦り気味で、特に▲6五歩は△同歩で後手陣形が余計に手厚くなった感じです。
△5四同龍には▲5九角△1八歩成▲6二龍△同金▲2六角△6一香▲3五角打△5一龍▲5三銀で、ソフトの評価値-39で互角。
△5四同龍には▲4二歩△同歩▲同龍△1八歩成▲4四歩△同角▲4三銀で、ソフトの評価値-42で互角。
どちらの指し方も結構難しく。実戦では浮かびません。
やはり攻めているところが相手のしっかりしたところなので、手の作り方が難しいです。
▲8四香では▲9五歩がありました。ソフトの評価値+139で互角。

この手の▲9五歩は端攻めですが、後手は歩切れです。
先手は銀と歩が3枚あり後手より条件はいいですが、先手の玉に近いところから戦いを起こすのは勇気がいります。
▲9五歩に△同歩なら▲9三歩がうるさいです。
▲9三歩に△同香なら▲9四歩△同香▲8五銀△9三玉▲6二龍△同金▲7一角で、ソフトの評価値+99949で先手勝勢。
この手順は後手がまともに9筋を玉で受けた場合ですが、△9三同玉には▲6二龍~▲7一角で先手勝勢になります。
▲7一角に△9二玉としても△8二飛としても▲9四銀で受けなしになります。
最初は評価値が99949はほんとかなと思ったのですが、実質的に受けなしの形なのでこの評価値になったようです。
この手順の▲8五銀に△9六桂なら▲同香△同歩▲9四銀で、ソフトの評価値+358で先手有利。
この手順は▲9四銀と進んだ形が8六の香車と攻める形になっています。
変化手順の▲9五歩に△1八歩成▲9四歩△9二香打▲4二歩成△同歩▲同龍で、ソフトの評価値+44で互角。
この手順は後手は香車を取って歩の代わりに△9二香打と受ける形で、これだとまだ大変な形勢です。
やはり最初の局面がいい勝負なので、簡単に片方が良くなるのは難しいようです。
相手の守りの薄いところに手をつけるのが参考になった1局でした。