一直線でなく1手ためる

上図は、令和元年以前の対局から、居飛車対振り飛車の対抗形の相穴熊からの進展で、後手が6一香と打った局面。ソフトの評価値+1888で先手優勢。

対局中は、先手が指しやすいとは思っていましたが、△6一香を打たれると後手玉が見えないためまだ大変です。

評価値的には圧倒的に先手が良くても、駒割りは銀と香車の交換なのでこのような局面からの逆転は何度もありそうです。

本譜は▲5四歩△5七歩で、ソフトの評価値+1761で互角。

実戦ではほとんど時間を使わずに▲5四歩としましたが、△5七歩が後手の勝負手です。

▲5七同金とすると△6八角がうるさいです。

実戦では、▲5三歩成△5八歩成▲7八金で、ソフトの評価値+1714で先手優勢と進み、終盤は1手違いで指すこの手順で指せればいいのですが、1手やりそこなうと逆転するような展開です。

▲5四歩では▲4一龍があったようです。ソフトの評価値+1781で先手優勢。

5二の龍を▲4一龍とするのはぱっと見狙いが分かりにくくのですが、▲5二銀を狙っています。

▲4一龍では▲5一龍でも同じ意味ですが、後手が角を持つと△3三角の筋が先手の穴熊を睨んだ少しいやな形なので、▲4一龍としています。

▲4一龍に後手の狙いの△5七歩なら、▲5九歩でやソフトの評価値+1750で先手優勢。

なお▲5九歩では▲5三歩の方が評価値的には先手が良く、これで後手の△5八歩成からの展開でも指せる自信があるなら、これが一番良さそうです。

一直線の流れで指すか、後手の攻めを少し受けに回って指すかの違いです。

▲4一龍に△4六歩なら、▲5三歩△2三角▲2一龍△5六角▲5二歩成で、ソフトの評価値+2378で先手勝勢。

この手順は後手に銀を取らせますが、△5六角があまり効いておらず▲5二歩成が厳しく先手十分です。

一直線でなく1手ためる▲4一龍が参考になった1局でした。

歩をぶつけて角の打ち場所を作る

上図は、後手石田流からの進展で△7二金と6二の金が寄った局面。ソフトの評価値+490で先手有利.

お互いに動きにくい形になって手待ちみたいな手が続いたのですが、ここからどう動くかという局面です。

対局中は先手有利とは思っておらず、5三の地点に空間があいたので▲5三角と打ちたくなりました。

実戦は▲5三角△6四角▲同角成△同歩で、ソフトの評価値+317で先手有利。

この手順は▲5三角に上から△6四角とするのが見えにくい手で、角交換する展開ですがはっきりしない形です。

それ以外だったら先手も馬が作れそうな形ですが、角の打ち込みに対しては後手も意外と隙がないようです。

そのような意味で角を使うことばかり考えていて、後から局面を検討しても先手有利だったという理由が分かっていませんでした。

▲5三角では▲5五歩がありました。ソフトの評価値+547で先手有利。

この▲5五歩は全く考えていませんでした。

長い時間の将棋だったら浮かんだのかもしれませんが、早指しだと全く浮かびません。

ただ歩をぶつけた手にも見えるのですが、考えていくと後手は飛車が狙われやすい形です。

後手の飛車は浮き飛車ですが、可動範囲が狭いので先手の角に狙われやすいです。

そのような意味で▲5五歩とすると将来▲5六角のような筋が生じて、後手は飛車があぶないです。

▲5五歩に△6四歩なら▲5六角△4四飛▲2三角成で、ソフトの評価値+580で先手有利。

この手順は▲5五歩に△6四歩とゆっくり指すと▲5六角~▲2三角成が先手有利です。

▲5五歩に△3二金なら▲4一角△2二金▲5二角成で、ソフトの評価値+649で先手有利。

この手順は後手は△3二金として2三の地点を受けたのですが、▲4一角と反対から打つ手があり馬ができて先手有利です。

よって後手は▲5五歩には△同歩とするしかなさそうです。

▲5五歩に△同歩なら▲同銀で、ソフトの評価値+505で先手有利。

この手順は▲5五歩から歩の交換で▲5五同銀で、次に▲5六角とすれば後手は飛車が取られる形です。

この瞬間に後手は何かしないといけません。

▲5五同銀に△5四歩なら▲6六銀で、ソフトの評価値+691で先手有利。

この手順はおとなしく△5四歩と打つと▲6六銀と引かれて、次の▲5六角に対する受けが見えません。

なお▲6六銀で▲5六角もありそうですが、△4五角▲同歩△5五歩で角と銀の交換でもすっきりしません。

▲5五同銀に△2五桂なら▲2五同飛△2四飛▲同飛△同歩▲6一飛△4一飛▲同飛成△同金▲2一飛△5二金▲6五桂△6二銀▲5三歩△5一金▲2二飛成で、ソフトの評価値+438で先手有利。

この手順は5五の銀と4七の銀が離れ駒の瞬間に△2五桂と桂損になりますが、▲同飛に△2四飛として飛車交換をする展開です。

先手も2枚の銀が離れ駒なのですが、飛車を先着して▲6五桂ともらった桂馬を攻めに使えば先手が指せているようです。

▲5五同銀に△5六歩▲6五角△5七歩成▲同金△2五桂▲4三角成△2四飛▲5八歩で、ソフトの評価値+548で先手有利。

この手順は△5六歩として敵の打ちたいところに打てを実行した手ですが、▲6五角とするのが手堅い手で、後手は△5七歩成と形を乱してから△2五桂から動きますが、▲4三角成が手厚く先手が指せているようです。

最後の▲5八歩はなかなか浮かびませんが、このような受け方があるのは初めて知りました。

歩をぶつけて角の打ち場所を作るのが参考になった1局でした。

飛車交換の後の飛車の使い方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五同銀と飛車を取った局面。ソフトの評価値+162で互角。

4五の地点で飛車交換になり△4五同銀と進んだ展開です。

先手の3五の銀と後手の4五の銀が浮いた状態で、お互いに持ち駒に飛車があるのでどこに飛車を打つかがポイントになりそうです。

ここで手番は先手なので当然のように敵陣に飛車を打つのですが、飛車の打ち場所があまりよくなかったようです。

実戦は▲4一飛と打ったのですが、以下△5四銀▲3四銀△5一角で、ソフトの評価値+233で互角と進んだのですが、△5一角で△4四飛▲同飛成△同角▲4一飛△4九飛で、ソフトの評価値-189で互角。

この手順の▲4一飛は銀と桂馬の両取りなのでこれが自然に見えるのですが、この手はソフトの推奨手ではありませんでした。

▲4一飛に△5四銀と逃げるのが意外と粘りのある手で、△5四銀に▲2一飛成は△3九飛でソフトの評価値-79で互角。

また△5四銀に▲4四銀と銀を活用する手は△4九飛とされて▲3三銀成には△4一飛成があります。

この手順は飛車と飛車の間に駒がある方の失敗のパターンです。

よって▲4一飛に▲3四銀としたのですが、そこで△4四飛という切り返しがあり▲同飛成△同角▲4一飛には△4九飛が妙着です。

この△4九飛というのは見えにくく、飛車と飛車の間に4四の角があるので後手の方が神経を使いやすいのですが、それでも飛車を打つというのがすごいです。

△4九飛に▲3七桂なら△3六歩▲4五桂△3五角▲2一飛成△4六歩で、ソフトの評価値-243で互角。

この手順は▲3七桂から▲4五桂と取られそうな桂馬を活用してさらに先に▲2一飛成と桂馬を取って気持ちがいいのですが、後手も△3五角から△4六歩はうるさい攻めで△4七歩成から△5七とが間に合うと後手有利になります。

自分は振り飛車はほとんど指さないですが、このような振り飛車の対応は参考になります。

▲4一飛では▲3一飛がありました。ソフトの評価値+131で互角。

この▲3一飛は桂取りですが、銀取りではないので狙いが少ないようにも見えぱっと見で指しにくい手です。

▲3一飛に△3九飛は▲4四銀で、ソフトの評価値+373で先手有利。

この手順は△3九飛は銀取りと桂取りで後手がいいようでも▲4四銀が切り返しの手です。

▲4四銀に△同角なら▲3九飛成がありますので、角と銀の交換になれば先手が大成功です。

▲3一飛に△3六飛なら▲4六歩△3五飛▲4五歩△4六歩▲2一飛成△3八飛成▲7五桂△5三金▲4四銀で、ソフトの評価値+205で互角。

この手順は▲3一飛に△3六飛が工夫の手で、今度は▲4四銀は△同角▲3六飛成△同銀があります。

よって△3六飛に▲4六歩が細かい手で、△5四銀には▲4四銀△同角▲3六飛成の筋があります。

よって▲4六歩に△3五飛から銀を取り合ってどうかという展開です。

先手は先に桂馬を取って▲7五桂と急所に桂馬を打てて気持ちがいいのですが、△5三金とされるとまだ大変な形勢のようです。

本局は変化手順が多く手筋がたくさん出て結構ためになりました。

飛車交換の後の飛車の使い方が参考になった1局でした。

勝勢からでもしっかり指す

上図は、先後逆で角交換振り飛車からの進展で▲3九玉とした局面。ソフトの評価値-50000で後手勝勢、

△2七角成と桂馬を取って王手をした手に3八の玉が▲3九玉と逃げた展開です。

自分のソフトで評価値で50000と出るのは即詰みはありませんが、正しい手を指せば相手玉は受けなしという状態です。

後手玉は安全で先手玉を攻めることだけを考えたらいいので分かりやすい局面ですが、こういうところからでも気がつかないうちに結構ミスがでてしまいます。

先手玉に金駒があれば2八とか3八から打って詰みです。

しかし駒を1枚捨てても金駒が手に入る方法があります。

△6六銀として▲同銀なら△同馬▲同金△3八銀と打って詰みというのが読み筋だったのですが、これが勘違いでした。

実戦は△6六銀に▲3八金だったのですが▲6六同銀△同馬▲3八銀ならソフトの評価値-1315で後手優勢。

この手順は▲6六同銀△同馬に▲3八銀と敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手で、これだとまだ手数がかかってていました。

ちょっと▲3八銀が見えてなかったのはひどかったです。

▲3八銀に△6七馬▲同金△5八銀で先手玉は受けなしのようですが、そこから▲2七銀△同香成▲4四桂があります。

▲4四桂に△同歩なら▲5六角と王手をしてから▲2七角と成香を抜く狙いです。

▲4四桂に△2二玉と逃げるのは▲3二金と打って手数はかかるのですが、なんとこれで以下頓死のようです。

▲3二金△同金▲同桂成△同玉▲4一角△同玉▲5二金△同玉▲6三角△5一玉▲4一飛まで詰みです。

この手順の▲4一角に△2二玉なら▲3二飛△1三玉▲2二角△2四玉▲2五歩△同玉▲8五龍△3五桂▲3六金△2四玉▲3五金△同歩▲同龍まで詰みです。

また▲5二金に△3二玉も▲4二金で、△同玉なら▲5二飛△同玉▲7二龍△5三玉▲7一角△6二歩▲同龍△4四玉▲4二龍△5五玉▲5三龍△5四歩▲5六金まで詰みです。

こういった寄せは一本道ではありますが、自分の棋力ではなかなか指しこなせないです。

これらの筋があるので▲4四桂には△同歩ですが、▲5六角△2二玉▲2七角で、ソフトの評価値-492で後手有利。

角というのは攻防に利く特殊な駒で、ほとんど受けなしの状態から有利になったのでは振り出しに戻ったと同じです。

最初の局面で△6六銀では△2六桂がありました。ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手の△2六桂は次に△3八桂成の詰めろです。

これで受けなしのようですが、▲4九金と粘ります。

自分の感覚だと▲4九金という受け方もうっかり見落としそうです。

▲4九金は壁になって先手玉は逃げ道がありませんが、まだ即詰みはありません。

▲4九金に△3八歩と打てればいいのですが、2歩のため打てません。

▲4九金以下△4五馬上▲3六桂△6七馬▲2八歩△3八金▲同金△同馬まで詰みです。

この手順の△4五馬上は次に△2八馬▲同玉△1八桂成▲3九玉△2八成桂までの詰めろです。

よって△4五馬上には▲3六桂と受けたのですが、△6七馬と金を取って先手玉に受けはありません。

△4五馬上は左側ばかりを見るのでなく、右側も見るのも大事なようです。

勝勢からでもしっかり指すのが大事と分かった1局でした。

自玉の危険を見切って寄せる

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲4四歩と打った局面。ソフトの評価値-2739で後手勝勢。

お互いの攻め駒が相手玉に迫っている終盤戦で、ここからの指し手の精度によって形勢は大きく変わります。

▲4四歩と打った局面は後手勝勢になっていますが、対局中はまだいい勝負かと思っていたので、全然形勢判断ができていなかったようです。

普通は形勢が大きく傾いているというときは、駒得をしているとか玉の固さが違うなどの要素がありますが、本局に関しては駒の損得はありません。

また玉の固さについては、先手玉は金駒2枚に対して後手は金駒4枚なので後手が固いようですが、▲4四歩と玉のコビンを攻めており攻め駒に近い玉なので、先手玉といい勝負なのかと思っていました。

ソフトはここで後手の手番なのと、△3八桂成と銀を取る筋が残っているので後手がいいとの判断みたいですが、そこまで先手玉がもたないほど危ないのかがぱっと見では分かっていませんでした。

実戦は△4四同歩で、ソフトの評価値-2160で後手勝勢。

△4四同歩はソフトの候補手の1つだったのでそこまで悪い手ではなかったようですが、△4四同歩には▲2七銀ですっきりしないという判断のようです。

△4五歩と銀を取れば▲4四桂の両取りが生じるのと、▲2六銀と桂馬を取る手が生じて少し戦いが長引くということのようです。

確かに▲2七銀とされると、取れていた銀が逃げられて少し損をした気分になりそうです。

このあたりは何気ないところですが、なるほどという感じです。

△4四同歩では△1七歩成がありました。

△1七歩成▲4三歩成△同金▲4四歩△3八桂成▲同玉△2八飛▲4七玉△3八角で、ソフトの評価値-3023で後手勝勢。

この手順は▲4四歩に△1七歩成とする手で、この手は意外と厳しかったようです。

変化手順では△1七歩成に▲4三歩成としましたが、▲1七同香も気になります。

▲1七同香なら△同香成▲同桂△1九飛▲2九歩△3八桂成▲同玉△1八飛成▲2八桂△2七角で、ソフトの評価値-3954で後手勝勢。

この手順は△1九飛と打つのが相当厳しいようで、銀を取ってから△1八飛成で 先手玉は寄り筋です。

よって先手は▲4三歩成から▲4四歩と下駄を預けます。

その間に後手は△2八飛から△3八角と打って先手玉に迫ります。

△3八角以下▲4六玉△2六飛成▲3六桂△4九角成▲4三歩成△同銀▲5五桂△4二歩で、ソフトの評価値-3357で後手勝勢。「

この手順は先手は飛車を見捨てる代わりに▲4三歩成と金を取って後手玉に迫る展開です。

△4九角成と飛車を取ってもその手が詰めろでないので、この瞬間が少し後手は怖いところです。

▲4三歩成△同銀に▲5五桂は次に▲4三桂成△同玉▲4四銀以下の詰めろなので油断できませんが、△4二歩と下から歩を打って受けます。

△4二歩に▲3三金なら△5八馬▲4三金△同歩で、ソフトの評価値-5056で後手勝勢。

この手順は▲3三金は詰めろでないので△5八馬で後手勝勢です。

△4二歩に▲4八金打なら△3六歩▲4三桂成△同歩▲4九金△3七歩成▲5七玉△6八銀で、ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手順は▲4八金打と粘りにきたら△3六歩と桂馬を取っ、て以下△3七歩成から△6八銀の捨て駒で後手勝勢のようです。

△6八銀に▲同玉なら△6六龍、▲同金なら△4七飛以下即詰みです。

自玉の危険を見切って寄せるのが参考になった1局でした。

安い駒で金駒を取りにいって自陣に埋める

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△6四同歩と龍を取った局面。ソフトの評価値-688で後手有利。

6四の地点で龍と角を交換した形で、ここでどう指すかという局面です。

駒割りは飛銀香と角の交換で先手がだいぶ駒損しています。

先手は3九の歩の底歩で後手の1九の龍の利きをを止めているのですが、後手の持ち駒が豊富で、飛車を5筋とか6筋などの底歩の内側に打たれると先手は底歩の効果がないのでそれだけでだいぶ危険になってきます。

そのような意味で先手にとって忙しい局面です。

対局中はだいぶ差がついていると思っていたのですが、この局面が先手が苦しいとはいえそこまで差が開いていないのは全く気がつきませんでした。

実戦は▲4四角△6一金で、ソフトの評価値-1023で後手優勢。

この手順の▲4四角は角を打つならこの筋になるのですが、△6一金と引かれたときに次に攻める手がありません。

▲5二と△同金▲5三桂成はありますが、△同金▲同角成△6一金で金と桂馬の交換で一段落してしまいます。

先手はと金を捨てる形なので継続して攻める手がありません。

急いで攻めるとこのような筋になるのですが、それ以後の攻め手がなくなると将棋が単調になってしまいます。

実戦は△6一金に▲1一角成と粘りにいったのですが、ソフトの評価値-1547で後手優勢。

この手は先手は香車を取って少し駒損を回復しましたが、一時的に馬が働かない形でここで後手の手番になるので先手が苦しいようです。

▲4四角では▲5四歩がありました。ソフトの評価値-612で後手有利。

この▲5四歩は少し遅いようでも次に▲5三歩成の確実な攻めがあります。

また▲5四歩と突くことで将来▲4四角や▲1一角成と香車を補充する手もありそうです。

▲5四歩はと金の遅早みたいな手でと金攻めは地味ですが意外と効果が高く、安い駒で攻めるので相手は受けづらいです。

▲5四歩以下△5八飛▲5三歩成△6一金▲5二と寄△6九銀▲6一と△同銀▲7九金打△7八銀成▲同金△6九銀▲7九銀打△8六香▲5九歩△8七香成▲同玉で、ソフトの評価値-1036で後手優勢。

この手順は少し長いですが、先手は5筋にと金を作って2枚のと金で後手の美濃囲いを攻める展開です。

一方後手は2段目に飛車を打ってから△6九銀と銀を引っかけて、7八の金を攻める展開です。

以下先手は美濃囲いの金を取ってから▲7九金と打ち、後手は清算して再度の△6九銀には▲7九銀と埋める形です。

部分的には対抗形によくありそうな展開ですが、△8六香と銀冠の頭に香車を打つような難しい手がでてきます。

後手優勢とは言いながらも先手は8五に位を取っているので、将来▲8六玉と逃げることができる可能性もあり、まだ先手玉を寄せきるまではそれなりに大変です。

そのような意味で、歩のような安い駒で相手の金駒が取れる形であれば取りにいって、取った金駒を自陣に埋めて粘るというのが実戦的だったようです。

安い駒で金駒を取りにいって自陣に埋めるのが参考になった1局でした。

もたれるような指し方で勝勢にする

上図は、先後手逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4七銀と5六の銀が引いた局面。ソフトの評価値-1677で後手優勢。

駒割りは角と銀の交換で後手が駒得で先手が歩切れなので後手優勢です。

玉の固さでも後手が勝っているので気持ち的には手堅く勝ちたいところです。

ただし、先手も歩が入れば▲4四歩と打つ手や▲5四歩から動いてくる手もあるので、油断できません。

1677という評価値は形勢にだいぶ差がついており、うまくいけば後手勝勢にもなります。

自分の使っているソフトは結構古いソフトで2000から勝勢になるので、その少し手前というところです。

しかし現実的にはこの程度の評価値では普通に逆転することはあります。

対局中は形勢はだいぶ後手がいいと思っていたので、先手に手を作らせないという意識が働いて受けに回りました。

実戦は△5二飛▲7三歩成△同桂▲7四銀△6五桂▲同桂△同歩▲6三銀成で、ソフトの評価値-1390で後手優勢。

この手順の△5二飛は先手に5筋から捌かせないという手ですが、先手は遊んでいる桂馬を銀を活用して▲6三銀成と飛車取りに動いてきました。

後手の遊んでいた8一の桂馬も持ち駒になったので損得は不明ですが、▲6三銀成と飛車取りになので後手はあまりいい気分ではありません。

これでも後手優勢のようですが、評価値的には少し形勢が接近しております。

△5二飛はソフトの候補手になかった手ですが、やはりいまひとつだったようです。

対局中は最初の局面で△4四歩と手堅く受ける手も考えましたが、4筋の歩は受けより攻めに使った方がいいと思い指せませんでした。

△4四歩以下の変化手順は▲5四歩△同歩▲同銀△同金▲同飛△4五角▲6四飛△6三歩▲6八飛で、ソフトの評価値-1225で後手優勢。

この手順の△4四歩は4筋の傷を消す手堅い手ですが、4筋の歩を攻めに使えないので一長一短です。

先手は5筋から金と銀の交換をする手に対して△4五角と反発して以下飛車が6八まで移動する展開ですが、先手は歩切れが解消されてまだ結構大変な形勢です。

▲6八飛には△5七銀と打つ手が見えますが、▲6七飛とされるとまだ大変です。

▲6八飛に対しては△5二飛とか△5九銀がソフトの推奨手のようですが、まだ先手は粘りがききそうです。

なお最初の局面でのソフトの推奨手は△4二飛でした。ソフトの評価値-1655で後手優勢。

この△4二飛は大駒の飛車を4筋に回すことで、戦いの争点を4筋にするという手です。

飛車は普通は攻め駒ですが、4筋の飛車は受けにも役立っています。

ただし、4筋の歩は攻めに使うことを意識します。

また、後手は玉と飛車が接近するので反動がくることは承知の上で戦うことになります。

△4二飛以下▲3六銀上△2四角▲2五銀△6八角打▲4九飛△5七角引成▲2四銀△同歩で、ソフトの評価値-2400で後手勝勢。

△4二飛以下の手順は自分の感覚にはない手で驚いたのですが、▲3六銀上として次に▲2五銀から▲3四銀右などを狙った手に△2四角と出ます。

△2四角としても直接的に馬になる筋はないのですが、手順に▲2五銀と角取りに対して△6八角打が盲点でこのような手が見えません。

以下▲4九飛に△5七角引成と馬を引作って▲2四銀と角を取られますが、△同歩で後手勝勢の評価値です。

まったく後手から攻めた展開でなく、もたれるような指し方で馬を作って後手勝勢というのがちょっとまねができない感じです。

こういう指し方も覚えないと強くはなれないのかもしれません。

もたれるような指し方で勝勢にするのが参考になった1局でした。

安い駒で相手の角を攻める

上図は、後手横歩取り△2三歩型からの進展で△5四角とした局面。ソフトの評価値+28で互角。

3六に角がいるときに▲3七歩と打って△5四角と逃げた展開です。

横歩取り△2三歩型はほとんど指されませんが、先手は飛車と金の交換にする展開と飛車と角を交換する展開の2種類あります。

局面図は省略しますが▲3四飛の形で△2五角と打って▲3二飛成とすれば飛車と金の交換で、△2五角に▲3六飛とすれば飛車と角の交換です。

本局は飛車と金の交換となりました。

後手から次に△2六桂と打たれる手が見えているので、先手はどのように対応するかが難しいです。

後手の持ち駒に飛車があるので、先手は打ち込みに気をつけながら駒組みをしないといけないです。

対局中は△2六桂の受け方が分からず▲5五金と打ったのですが、これがあまりよくなかったです。

▲5五金△2六桂▲5四金△3八桂成で、ソフトの評価値-418で後手有利。

この手順の▲5五金は角を取りにいく手ですが、金を使って取るのと△2六桂から△3八桂成に自玉の周辺が弱くなるのでいい手ではないと思っていました。

ほかの手が浮かばなかったので仕方なく指した感じですが、やはり後手有利になったようです。

△3八桂成に粘るなら▲6三金△同玉▲3八金△4九飛▲7九金△8七銀▲6九金で、ソフトの評価値+42で互角。

この手順は△4九飛が詰めろなので▲7九金と受ける形ですが、△8七銀が意外にもあまりいい手ではないようで▲6九金とすれば大変なようです。

△8七銀では先に△6二玉と玉を安全にしてから攻める形にすれば後手がいいようです。

金という駒は結構価値が高い駒なので角と金の交換はほぼ互角です。

よって、相手の角を攻めるなら安い駒で攻めた方が金を温存できたようです。

▲5五金では▲1一角成がありました。

▲1一角成△2六桂▲5五香△3八桂成▲同金で、ソフトの評価値+46で互角。

この手順は▲1一角成と香車を補充して△2六桂に▲5五香と角を攻める手です。

以下△3八桂成▲同金と進み駒割りは金桂香と飛銀の交換です。

この局面は角取りですが△6五角と逃げる手があり、5五の香の攻めが少し空振りにも見えるのですが、ここからの展開が気になります。

▲3八同金以下△6五角▲3三馬△4五銀▲6六歩△9二角▲6五桂△5四銀打▲同香△同銀▲3九金で、ソフトの評価値+124で互角。

この手順は△6五角に▲3三馬と遊んでいる馬を活用して△4五銀には▲6六歩~▲6五桂として5三の地点を狙います。

桂馬と香車を使って5三の地点を狙うのが継続手だったようです。

後手も△5四銀打と徹底防戦の構えですが、▲同香△同銀に▲3九金と金を1段金にして飛車打ちに備えます。

できるだけ△4九飛のような打ち込みの隙を与えないようにして、場合によっては▲5八玉とする手もありそうです。

このような手は辛抱する手なので派手さはありませえんが、このような手も覚えないとすぐにバランスを崩して形勢を損ねることになりそうです。

安い駒で相手の角を攻めるのが参考になった1局でした。

桂馬を活用することで角も働く

上図は、先後逆で角交換振り飛車からの進展で▲6一角成とした局面。ソフトの評価値-716で後手有利。

先手は玉の囲いを最小限にして8筋から動く展開で、7二の角が▲6一角成としたところです。

対局中は後手の飛車が攻めに使えていないので形勢はいまひとつかと思っていましたが、後手有利だったのは意外でした。

後手の角も働きも決していいとはいえないのですが、先手も7七の金と7六の銀が重たい形です。

お互いに苦しい形ですが、自分の場合は飛車が攻めに使えていないような局面の指し方があまりうまくないようです。

どのような方針で局面をリードするかが難しいところです。

実戦は△6六歩▲7一馬△4二飛▲8四飛△7五歩▲同銀△6七歩成▲同金△9九角成▲6四歩で、ソフトの評価値+142で互角。

この手順は眠っている後手の角を活用する手で、歩を使って先手の形を崩してから△9九角成と香車を取る展開です。

部分的に香得で馬を作るのは成功なのですが、局面全体を見ると後手の飛車は4筋の自陣に使う形に対して、先手の飛車はとりあえず捌けた形で7六にいた銀も▲7五銀として攻めに役立っているようです。

そのような意味で実戦の後手の手順はよくなかったようで、角を活用するという方針がさえなかったです。

馬ができてもその後に取れる駒がないので楽しみが少ないです。

それに対して先手は飛車が成って歩を使った攻めもできそうで楽しみが多いです。

飛車の働きが先手の方がいいので、その分形勢が互角になったようです。

△6六歩では△8五桂がありました。ソフトの評価値-763で後手有利。

この手順は遊んでいる桂馬を△8五桂と活用する手です。

自分の感覚だと、飛車が縦に使えないうえに△8五桂としても余計に駒が重たくなると思っていたのですが、今見ると桂馬を活用することで4四の角も働いてくるみたいです。

どうも自分の場合は飛車先は軽くするという先入観があるようで、このあたりの大局観がずれていたようです。

桂馬は桂頭を攻められる前に5段目まで活用すれば最低限成功ということを聞いたことがあり、しかも金取りになるのでこの手が見えないのは筋が悪かったです。

△8五桂に▲同銀なら△同歩▲5六歩△8六歩▲5五桂△7三金▲7一馬△8三飛で、ソフトの評価値-1082で後手優勢。

この手順は▲8五同銀として銀と桂馬の交換になるのですが、後手の駒得で飛車が軽くなります。

先手は▲5六歩~▲5五桂として金取りと4三の地点を狙いますが、5四に銀がいるので大丈夫です。

軽く△7三金と逃げて▲7一馬に△8三飛で後手がいいようです。

このような展開だと実戦とは全く違いはるかにこちらがいいです。

△8五桂に▲7八金なら△6六歩▲7一馬△4二飛▲8五銀△6七歩成▲8七飛△7八と▲8四銀△9九角成▲6四歩△6二金▲7五銀△6八とで、ソフトの評価値-1854で後手優勢。

この手順は▲7八金と辛抱したのですが△6六歩と6六の地点は歩で取るのがよく、▲7一馬には△4二飛と逃げます。

部分的には実戦と同じような形ですが、後手は桂馬が活用できて角も働いているので条件が全く違います。

以下▲8五銀には△6七歩成が金取りと飛車取りになり、▲8七飛には△7八とで金が取れるのが大きいです。

▲8四銀にも△9九角成と角も活用できれば大成功という感じです。

桂馬を活用することで角も働くのが参考になった1局でした。

角と金を使って手厚く攻める

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲7七同銀と成桂を取った局面。ソフトの評価値-705で後手有利。

駒割りは角金と飛桂の交換でやや後手が駒得で、ここで後手の手番なので後手が少し指せているようです。

持ち駒に角があるので角を使って馬を作って手を広げたいところです。

何かいい手がありそうな気もしましたが、実戦の進行はあまりよくなかったです。

実戦は△7八角▲6八銀△6九角成▲5八金で、ソフトの評価値-583で後手有利。

この手順は△7八角から△6九角成と下から馬を作って攻める展開ですが、▲5八金とされると先手陣がまとまって後手からうまい継続手がありません。

何か取れる駒があるとか、歩を使って細かい攻めができるとかがあればいいのですが、なければあまり面白くない展開です。

△7八角では△6九角がありました。

△6九角▲4八玉△8七金で、ソフトの評価値-663で後手有利。

この手順は後手は単に王手で△6九角を打つ手です。

先手は▲5八歩と合駒をすれば5筋で歩を使った攻めができなくなるので▲4八玉としましたが、そこで△8七金が継続手です。

角と金を使って先手の飛車を銀を攻める形です。

△8七金はやや重たい手ですが、6筋から8筋を後手の駒で手厚く指す感覚です。

さすがに飛車を渡すのはまずいので先手は飛車を逃げます。

△8七金以下▲7六飛△7八角成▲6六銀△6七馬で、ソフトの評価値-896で後手優勢。

この手順は▲7六飛は△7七金を防いで自然な逃げ場所ですが、△7八角成が継続手で▲6六銀に△6七馬が飛車取りになります。

後手は歩を取って飛車取りなので悪い展開ではありません。

△6七馬に▲7九飛では△6六馬と銀が取られますので、ちょっとひねった受けをしないといけないです。

△6七馬以下▲7七歩△4四角▲5八桂△6六角▲同桂△7七金で、ソフトの評価値-1375で後手優勢。

この手順は▲7七歩と受ける手でこのままだと後手の8七の金が使いづらい形ですが、△4四角がうまい手です。

先手に歩があれば▲5五歩と角道を止めることができますが、歩切れなので▲5八桂として△6六角を受けます。

しかしそれでも△6六角があり、▲同飛なら△5七銀が激痛なので▲同桂としますが、そこで△7七金と遊んでいた金を活用して後手優勢です。

6筋から8筋だけを見るのでなく3五の角を活用する△4四角がうまいです。

△6七馬以下▲7五飛打△4四角▲5五歩△7四歩▲同飛△7三銀▲7九桂△6六馬▲同飛△7四銀▲8七桂△5五角▲5六飛△9九角成で、ソフトの評価値-1355で後手優勢。

この手順は▲7五飛打とやや非常手段的な受けですが、△4四角に▲5五歩で攻めが止まったかに見えます。

しかし△7四歩がうまい手で▲同飛に△7三銀と盤上の駒を活用して攻めを継続するのがうまく、飛車を取ってから△5五角~△9九角成で後手がいいようです。

このような指し手を見ると全然手の見え方が違うという感じです。

少しでも攻めの感覚を磨いて、攻めの手が繋がるようにしたいです。

角と金を使って手厚く攻めるのが参考になった1局でした。