▲3七銀の超速でも半持久戦で指せる

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀型の超速からの進展で▲7七銀とした局面。ソフトの評価値+441で先手有利。

後手が△6五歩と突いたので6六の銀を▲7七銀と引いた局面です。

先手の▲3七銀型の超速は急戦調の戦いが基本ですが、後手が早めに△6三銀~△5四銀と4五の地点に2枚利かすと先手は簡単に仕掛けられません。

また△5四銀と上がった形は△6五歩として先手の6六の銀が▲7七銀と引くことになります。

そういう展開になると半持久戦のような形になりやすく、先手は仕掛けができず形勢が悪いのかと思いがちですがそうでもなく、意外とバランスがとれているようです。

▲7七銀と引いた局面が先手有利だったのは驚きました。

将棋ソフトがなければ先手は仕掛けられず作戦失敗で片付けられそうですが、ソフトの評価値を見ればある程度の形勢が分かるのでありがたいです。

ただし、なぜ先手有利という評価値はいまひとつ理解できておらず、理由としては後手の玉の守りが薄くまとめづらいというとしか考えられません。

実戦は△6三銀だったのですが、対局中はなぜ△6三銀としたのかがよく分かっていませんでした。

△6三銀と引けば▲4五銀の仕掛けの筋が生じるのでありがたいと思っていたのですが、代わりにになる手も難しかったようです。

▲7七銀に△9四歩なら▲同歩△同香▲6四角△7三金▲同角成△同玉▲9四香で、ソフトの評価値+1060で先手優勢。

▲7七銀に△1二香なら▲4二角成△同金▲2三飛成△3三角▲2五桂で、ソフトの評価値+1118で先手優勢。

▲7七銀に△7三桂なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛で、ソフトの評価値+658で先手有利。

これらは先手がうまくいきすぎのようで、4六の銀があまり働いていないようでも先手の大駒だけで手が作れている感じです。

▲7七銀に△3三角なら▲7五歩△同歩▲同角△7四歩▲8六角△8四歩▲7六銀で、ソフトの評価値+511で先手有利。

この手順の△3三角は手待ちみたいな手ですが、先手は7筋の歩を交換してから▲7六銀と駒を繰り替えるのがうまいようです。

後手玉は守りが薄いので先手としては玉頭戦になるのは歓迎です。

実戦は△6三銀に▲4五銀△3三銀で、ソフトの評価値+422で先手有利。

この実戦の手順は▲7七銀に△6三銀と引いて、後手玉の守りを固めたのですが、▲4五銀の仕掛けを許す手です。

▲4五銀に△同銀なら▲同桂で銀が捌けて桂馬が5段目まで活用できるので気持ちがいいのですが、▲4五銀に△3三銀と引いて辛抱する手を居飛車側は浮かびづらいです。

振り飛車には△3三銀のような間合いを図るような手があり、これでも先手有利のようですが、振り飛車側からするとこれくらいは互角に近い感覚だと思われます。

なおソフトは▲4五銀では▲2四歩を推奨していました。

▲2四歩△同歩▲同飛△1三角▲2六飛で、ソフトの評価値+560で先手有利。

この手順は▲2四歩と合わせる手で△同歩▲同飛に△2三歩と打てば▲3四飛で、ソフトの評価値+514で先手有利。

後手の持ち駒に歩があれば△3三歩で先手の飛車が取られますが、後手は歩切れです。

よって後手は△2三歩と打たずに△1三角と上がったのですが、▲2六飛が好位置です。

この局面は先手から▲1五歩のような手があり、先手が指しやすいようです。

▲3七銀の超速でも半持久戦で指せるのが参考になった1局でした。