上図は、相掛かりからの進展で△5四飛と歩を取った局面。ソフトの評価値+1703で先手優勢。
5二の飛車が△5四飛とした展開です。
駒割りは角と銀の交換で先手が駒得で、後手玉のコビンを角と桂馬で攻めているので先手優勢です。
後手の6五の桂馬も先手玉に近い位置ですが、先手玉は意外と広くまだ駒が足りません。
ソフトの評価値が1500を超えているので、最新のソフトであれば形勢は先手勝勢と表示されそうです。
自分の使っているソフトは少し古いので先手優勢という表示になっています。
それくらい形勢には差がありますが、先手はこれからどのように局面をまとめていくかという段階です。
5五の角には8二の馬でひもがついていますが、後手の5四の飛車が先手玉を直通しているので、5五の角の動きに制約があります。
5五の角をうまく使って攻めたいところです。
実戦は▲5六銀△6四歩▲3三桂成△同金▲2四歩で、ソフトの評価値+710で先手有利。

この手順は角と5八の玉の間に▲5六銀と銀をあげて玉の直通を避けた形です。
後手は△6四歩がしぶとく先手の馬の利きを止めて馬の働きが悪くなりました。
以下▲3三桂成~▲2四歩と玉頭を攻めてまずまずを思っていたのですが、だいぶ評価値が下がりました。
1000くらい評価値が下がるというのはあまりいい手ではありません。
特に▲5六銀は候補手の1つですが、この手があまりよくなかったようです。
候補手の1つといっても評価値が大きく下がるケースもあり、その局面により手の評価が変わってきます。
本局においては▲5六銀と△6四歩との手の交換でだいぶ先手が損をしたようです。
▲2四歩以下の変化手順として△同銀▲同飛△2三歩▲2九飛△5五飛▲同銀△5六桂で、ソフトの評価値+860で先手優勢。
この手順は▲2四歩△同銀に▲同飛として守りの銀を取るのは大きいのですが、後手も△5五飛~△5六桂と先手陣に迫って勝負形のようです。
これでも先手がよさそうですが、最初の局面からは別の指し方がありました。
▲5六銀では▲3三桂成がありました。
▲3三桂成△同金▲2五桂で、ソフトの評価値+1725で先手優勢。

この手順は▲3三桂成~▲2五桂と桂馬のおかわりで攻める手で、この攻め方が分かりやすかったようです。
角のラインにある玉は受け方が難しく、安い駒の桂馬で守りの金を攻めるのは理想的です。
▲2五桂は詰めろなので後手は受ける必要があります。
▲2五桂に△4四歩なら▲3三桂成△同玉▲4三金△同玉▲2三飛成△3三金▲3二銀△4二玉▲3一銀不成△4三玉▲4四歩△同飛▲3三龍△同玉▲4四角△同玉▲4五飛△3三玉▲5五馬△4四歩▲同馬△2三玉▲2二馬△2四玉▲2三金まで詰みです。
この手順は▲2五桂に△4四歩と先手の角道を止めたのですが、▲3三桂成~▲4三金が厳しいです。
▲4三金に△2二玉とするのは▲4四金とする手が▲5四金からの詰めろなのでこれも先手勝勢です。
▲2五桂に△2四銀打なら▲3三桂成△同銀▲2四歩△同銀直▲同飛△2三歩▲3一銀△同玉▲2三飛成△3二銀▲5七歩△2三銀▲3三角成△5二飛打▲4六馬で、ソフトの評価値+1875で先手優勢。
この手順は▲3三桂成~▲2四歩で後手の金駒がぼろぼろ取られますが、△2三歩に▲3一銀~▲2三飛成が鋭いです。
▲3一銀では▲2九飛と引いても十分ですが、寄せがある場合は▲3一銀が厳しいです。
ただしその後の指し方は決して簡単ではなく、▲3一銀のような手もあると理解すればいいと思います。
角と桂馬で玉のコビンを攻めるのが参考になった1局でした。