角を打つ場所を変えて攻め方を増やす


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲4五歩に△同歩とした局面。ソフトの評価値+250で互角。

先手の腰掛銀に対して後手が△6三銀型から△5四歩~△5一飛~△5五歩と位を取った展開で、比較的少ない指し方です。

後手の位が安定する前に▲4五歩と仕掛けたのですが、△同歩にどのように手を広げていくかという局面です。

実戦は▲2六角△5二玉▲4五桂△4二銀で、ソフトの評価値+216で互角。

この手順は6二の金が浮いているので▲2六角と打って、△5二玉と受けたときに▲4五桂と跳ねる展開です。

後手の銀は△2二銀と引くと4筋が手薄になるので△4二銀と引きましたが、この形も結構攻め方が難しいです。

先手の攻め駒は飛車と角と桂馬で、後はうまくいけば香車になるのですが、金駒がないので厚みを増すような攻め方はできません。

攻める糸口をつかむのが少し難しいという感じです。

実戦は△4二銀に▲1五歩と突いたのが悪く、以下△同歩▲7五歩△同歩▲1五香△1四歩▲2四歩△同歩▲7四歩△同銀▲4四角△3三桂▲6二角成△同玉▲8四金△6三玉で、ソフトの評価値-298で互角。

この手順は▲2六角と打った関係上▲1五歩と突いたのですが、気持ち的に何が何でも攻めを繋げるというような感じで攻めが1本道になったようです。

今見れば別に慌てて攻めなくてもちょっと相手にも動いてもらうという余裕があればいいのですが、ただ先手だけ必死に攻めて攻めが繋がるか切れるかという感じです。

このような展開は先手の飛車があまり働いていないので、攻めの幅があまり広がりません。

▲1五歩では▲8八玉と様子を見るくらいで、ソフトの評価値+252で互角。

なお最初の局面の▲2六角では▲1七角がありました。

▲1七角△5二玉▲4五桂△4二銀で、ソフトの評価値+349で先手有利。

この手順は▲1七角と1筋に角を打つ手で、△5二玉に▲4五桂△4二銀と進んだ形です。

▲2六角と▲1七角という打つ場所の違いで形勢に差がでているのが意外でした。

▲1七角というのは将来△1五歩のような角頭を攻めるようなイメージがあるのですが、▲同歩△同香▲6二角成△同玉▲1五香で、角と金香の交換の2枚替えになるので本局では後手はうまくいきません。

また▲1七角は先手の飛車の利きが通っているので、▲2四歩から歩の交換をするのが可能です。

歩を交換して持ち駒の歩を増やして、飛車を活用するのは先手にとって大きな手だったです。

△4二銀以下▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△3三歩▲4四飛で、ソフトの評価値+574で先手有利。

この手順は先手は2筋の歩の交換をして△2三歩に▲3四飛と歩を取るのが盲点です。

▲3四飛とすれば歩得になりますが、先手の飛車が狭く今にも取られそうな形です。

さらに△3三歩に▲4四飛として、後戻りできません。

▲4四飛の局面がなぜ先手がいいのかぱっと見で分からなかったのですが、いつでも▲4二飛成△同金▲4三歩△同金▲4四歩△4二金▲4三銀△同金▲同歩成△同玉▲6二角成のような攻めがきついです。

先手の角と桂馬が利いているので、筋に入ったような攻め方です。

これらの攻めはうまくいきすぎですが、このような狙いがあると分かっただけで収穫です。

角を打つ場所を変えて攻め方を増やすのが参考になった1局でした。