最終盤で攻防手を指す


上図は、先後逆で立石流四間飛車からの進展で△3七銀打とした手に3八の玉が▲4七玉と上がった局面。ソフトの評価値-2028で後手勝勢。

一見簡単に詰みそうな先手玉ですが、7三に馬がいるため即詰みはないようです。

また後手玉は一見即詰みがなさそうに見えても、次に▲3二龍△5三玉▲4三金△同歩▲6二龍までの詰めろになっているので油断できません。

そのような意味で、これら敵陣と自陣を短い時間で見極めるのは意外と大変です。

このようなときに持ち時間がたくさんあれば、攻防手で後手玉の詰めろをほどきながら先手玉に迫るような手を考えるのが可能でしょうが、だいたい最終盤は時間がないことがほとんどです。

結局、最終盤は直感ということになります。

対局中は後手玉が詰めろになっていることは見えておらず、先手玉だけを見ていました。

実戦は△4六銀打▲同馬△同銀成で、ソフトの評価値-773で後手有利。

この手順は△4六銀打として7三の馬を消しました。

それにより後手玉の詰めろはなくなったのですが、今度はこれで先手玉が寄るかどうかという展開です。

実戦は△4六同銀成に▲同玉としたため、△2八角▲4七玉△3七銀成▲4六玉△5五角までとなりましたが、以下▲同歩なら△同龍で詰みです。

この展開だと△4六銀と打った手で問題ないと思われがちですが、以下△4六同銀成には▲4八玉と逃げれば即詰みはなくもう一勝負という感じでした。

最初の局面で△4六銀と打った手は候補手の1つではありましたが、あまりいい手ではなかったようです。

最終盤の指し手の精度は重要で、1手ぬるい手を指すと振り出しに戻るということがよくあるのでこういうところを強くなりたいのですが、これが簡単ではありません。

考えることが多いのに対して、持ち時間が少ないのと考えるスピードが追いつかないからです。

△4六銀打では△5五桂がありました。ソフトの評価値-3269で後手勝勢。

この手は△5五桂とただで桂馬を捨てる手ですが、7三の馬の利きを止めるという意味です。

△5五桂に▲同歩なら△4六銀打▲5六玉△5五歩▲4五玉△3三桂まで詰みです。

△5五桂に▲同馬なら△同角で、以下▲同歩なら△4六銀打▲5六玉△5五龍まで詰みです。

また△5五同角は△4六銀打までの詰めろです。

△5五桂▲同馬△同角▲4四歩△同玉▲4二龍△4三歩▲4六歩と粘ります。

▲4六歩以下△3八角▲同金△同銀不成▲4八玉△4七銀打▲同銀△8八龍▲6八桂△4七銀成▲同玉△5七金▲3八玉△3七銀打▲同桂△同桂成▲2九玉△7九龍▲3九香△同龍▲同玉△4八金▲2九玉△3八金▲1八玉△2八金まで詰みです。

この手順も並べ詰みのようなところはありますが、随所に難しい手もあり実戦で指すのは結構大変です。

△5七金に▲同金なら△同桂成▲同玉△7七龍の筋で、▲6七香に△6六角とすれば以下詰みです。

このような終盤力があればいいのですが、実戦では難しいような気がします。

自分ができることは、このような手順を少しでも頭の中で理解できるように訓練するしかなさそうです。

詰将棋とは少し違うような実戦の詰み手順の感覚を身に着けたいです。

最終盤で攻防手を指すのが参考になった1局でした。