上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9五歩と突いた局面。ソフトの評価値+2013で先手勝勢。
駒割りは飛車と角香の交換で先手が少し駒得しており、後手は4八の成銀と2六の桂馬があまり働いておらず少し重たい形です。
守り駒はお互いに金駒3枚ずつでいい勝負です。
後手が△9五歩と突いた形で先手としては一番嫌な筋ですが、まだ先手玉に迫るのには手数がかかるのでこの瞬間に後手陣を攻めたいです。
先手は4四の馬が攻防に利いており、この馬をどのように活用するかがポイントです。
対局中はいい勝負かと思っていたのですが、先手勝勢だったのは気がつきませんでした。
こういう局面の形勢判断が難しく、後手は高美濃3枚でしっかり囲っているのに対して先手の攻め駒は4四の馬と持ち駒ということで攻略が簡単でないように見えます。
先手の持ち駒に飛車があればいいのですがありませんので、後手陣のどこを攻めたらいいのかが気になります。
先手勝勢ということは局面の形勢は大差ということですが、厳しく攻めるのか確実な攻めをするのかの方針を立てる必要があります。
実戦は▲3五角だったのですが、ここから変化手順で△8四歩で、ソフトの評価値+1467で先手優勢。

この手順の▲3五角は▲7一銀と打って攻めを継続する狙いで、△7三玉なら▲8五桂△8四玉▲8二銀成と確実に攻めるつもりでした。
ただし変化手順ですが△8四歩と受ける手があり、▲8五桂を消されると先手も少しあせります。
▲2六角と桂馬を補充する手はありますが、△5八成銀▲同金△同龍でソフトの評価値+1689で先手優勢。
この展開も悪くはなさそうですが、局面がぼんやりして争点が分かりにくいです。
最初の局面の▲3五角では▲5二銀がありました。ソフトの評価値+1879で先手優勢。

この手順は▲5二銀とただで銀を捨てる手ですが、決めに出るときは厳しく攻めるという手です。
慌てて攻める必要はなさそうでも局面が長引くと間違いやすくなります。
ソフトはこれで攻めきれると判断しているようです。
▲5二銀に△同金なら▲7一角△7三玉▲8五桂△8四玉▲8六香で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。
この手順は見たときに少し驚いたのですが、最後の▲8六香で後手玉がほとんど受けなしです。
この▲8六香がうまい手で、次に▲9三桂成の開き王手を狙っています。
▲8六香に△9六歩なら▲9三桂成△9五玉▲6二馬△7三桂▲5二馬で、ソフトの評価値+99989で後手玉は受けがありません。
この手順は少し難しいですが、△9五玉の形に▲8五金の詰みをイメージした攻め方です。
▲5二銀に△6二金引と受けて以下▲6一銀成△同金と進み、ここで先手がどう指すかです。
△6一同金以下▲5一金として、△同金なら▲7一角△7三玉▲8五桂△8四玉▲6二角成△同金▲同馬で、ソフトの評価値+5020で先手勝勢。
▲5一金に△7一金なら▲5三角で、ソフトの評価値+3981で先手勝勢。
▲5一金に△3一飛なら▲6一金△同飛▲6二金△同飛▲同馬△6一金▲6三香△7一金打▲4一飛で、ソフトの評価値+3538で先手勝勢。
手順は長くなりましたが、これらの手を見るとやはり後手は受けが難しいようです。
やはり▲5二銀は見た目以上に厳しかったようです。
高美濃を攻略する▲5二銀が参考になった1局でした。