原始棒銀に飛車の横利きで受ける


上図、先後逆で相掛かりからの進展で▲3六銀と出た局面。ソフトの評価値+28で互角。

先手が原始棒銀に出た形で、ここで後手がどのように受けるかという局面です。

実戦は△3三桂と受けたのですが、ソフトの候補手にない手で互角のまま進みました。

ここでは意外と受け方が広いようで、いくつかあったのでこれを調べていきたいと思います。

原始棒銀は狙いが単純ですが、受け方を知らないとそれだけで後手はプレッシャーがかかり時間を使うことになりやすいです。

角の頭は狙われやすく角交換の形になれば△2二銀のようして3二の金と2枚で2三の地点を受けることができますが、角交換にならないと2三の地点は3二の金の1枚しか受け駒がありません。

先手は飛車と銀の2枚で攻めてきますので、数の攻めでは先手が上回っています。

そのため後手としては受け方に工夫が必要です。

1つは桂馬だけを使って▲2五銀とさせない受け方です。

先手が▲3六銀としたときに△3三桂と跳ねれば▲2五銀には△同桂とできます。

また飛車と桂馬を使って受ける形もあります。

▲3六銀以下△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛▲2五銀△3三桂で、ソフトの評価値+13で互角。

この手順は△8六歩と歩を合わせて飛車先の歩を交換して△8四飛と4段目に引きます。

△8六歩と打って歩の交換をしなくて△8四飛と浮いても結果は同じです。

後手は飛車を4段目に引くのが大事で、▲2五銀の進出に△3三桂と跳ねて銀取りで受けます。

△3三桂に▲3四銀としても△同飛とできるのが飛車を4段目にした効果です。

この局面の△3三桂には▲3六銀が正着ですが、▲1四銀も少し気になります。

△3三桂▲1四銀△同香▲1五歩△同香▲同香△4五桂▲6八銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△1六飛▲1八香△3七桂成▲同桂△1七歩で、ソフトの評価値-1611で後手優勢。

この手順は▲1四銀と捨てて▲1五歩から攻めてきたのですが、後手は△同香~△4五桂~△8六歩が鋭いです。

後手は受けることばかりでなく桂馬や飛車を攻めに使うのがいい手で、盤面を大きく見ることが大事なようです。

また別の受け方で、2三の地点をこのままの形にして受け流すという受け方もあります。

▲3六銀以下△9四歩▲2五銀△8四飛▲2四歩△同歩▲同銀△4四角で、ソフトの評価値-27で互角。

この受け方は少し難易度が高いと思っています。

まず△9四歩ですが、ぱっと見で意味が分かりにくく1手パスのようにも見えます。

後手は△8四飛と浮いて4段目で飛車を使って受けたいので、4筋~7筋の歩を突きたくないということで、▲3四銀としても△同飛とすることができます。

そのため△9四歩と突いたのですが、先手は▲2四歩と攻めてきます。

そこで△同歩▲同銀△4四角が少しひねった受けです。

△4四角に▲2三銀不成なら△2七歩▲同飛△2六歩▲2八飛△2三金があります。

なお後手玉が5一にいるのがよく、△2六歩に▲3二銀成が王手になりません。

そのような意味では△9四歩と突くところでは△5二玉でも同じ意味の受け方です。

なお最後の局面図の△4四角に▲3五銀が気になります。

△4四角▲3五銀△同歩▲2一飛成△2三歩▲2四歩△1二銀で、ソフトの評価値-1092で後手優勢。

この手順は▲3五銀と捨てて▲2一飛成として銀と桂馬の交換で先手が龍を作る展開です。

▲2一飛成には△2三歩と打って▲2四桂を防ぐのがよく、▲2四歩と打っても△1二銀で龍が取られる形です。

また△2三歩では△2二銀打の受け方もあり、▲2四桂と打てば△4二玉▲3二桂成△同銀で先手の龍が取られます。

原始棒銀に飛車の横利きで受けるのが参考になった1局でした。