歩を垂らして攻め駒を増やす


上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲5六銀と上がった局面。ソフトの評価値-960で後手優勢。

後手が△7三角と打った手に4七の銀が▲5六銀と上がった展開です。

先手玉は飛車と接近しており薄いのですが、後手も7三の角と4六の桂馬と持ち駒の角の3枚の攻めなのでやや細いです。

後手がうまい手で攻めを繋ぐことができればいいのですが、こういうところで細かい攻めができず実戦はやや単調に指しました

実戦は△5五角▲同銀△5六角で、ソフトの評価値-506で後手有利。

この手順は△5五角と角を切ってから△5六角と飛車取りに打つ手です。

これもやや狙いが単純でこれで攻めが繋がればいいのですが、やや攻めが細く攻めが切れてもおかしくありません。

先手は実質4八の金1枚の守りなので、この金にうまく働きかける手があればよかったです。

△5五角では△5七歩がありました。ソフトの評価値-802で後手優勢。

この手順の△5七歩はいかにも筋という手で、先手は5四に歩がいるため▲5九歩と打って受けることができません。

▲5三歩成として△同金に▲5九歩と打って受けることはできますが、△5八歩成▲同歩△5四歩で今度は5五の銀が取られる形になります。

△5七歩に▲同金なら△5五角▲同銀△3八角で、ソフトの評価値-2702で後手勝勢。

この手順は△5七歩に▲同金とさせて金を斜めにさそった形で、5七に金がいくと3八の地点が弱くなるので△5五角~△3八角で後手勝勢になります。

△3八角に▲8九飛と逃げても△2七銀▲3九玉△5六角成で、▲同金なら△3八銀成で詰みです。

この手順の△5六角成に▲4八玉と逃げても△3八銀成▲5九玉△5七馬で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

よって△5七歩に先手は▲6八金として辛抱します。

△5七歩に▲6八金△5八歩成▲同金左△同桂成▲同金△2六金で、ソフトの評価値-1439で後手優勢。

この手順は▲6八金に△5八歩成から金と桂馬の交換になります。

少しさっぱりしたのでこの後の指し手が気になるのですが、ここで△2六金と打つのが手厚いようです。

△2六金では△5五角▲同銀△5六角のような手も浮かんだのですが、▲3八角でソフトの評価値-375で後手有利。

この手順は後手は△5五角と切ってから△5六角と飛車取りに打つのですが、▲3八角と合わせられて意外と大変です。

こういうところで勝ちを急いであわてて攻めると形勢が接近するようです。

△2六金と打って先手玉の上部を抑えるのがうまい手ですが、少し見えづらいです。

△2六金に▲7一飛なら△5五角▲同銀△2七銀▲3九玉△9三角が王手飛車になります。

また△2六金に▲8一飛なら△5四銀で▲同銀なら△3七角成▲3九玉△2七桂▲同飛△同金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

よって先手は攻め合いには出れませんので、△2六金には▲2七歩と打って催促します。

△2六金以下▲2七歩△3七金▲同玉△2五桂▲4七玉△3七角で、ソフトの評価値-1930で後手優勢。

この手順は▲2七歩には△3七金とあっさり切るのが継続手で、▲同玉に△2五桂と跳ねるのが味がいいです。

盤上の駒を攻め駒として活用するのと、3三の桂馬を跳ねることで後手玉が広くなります。

△2五桂に▲4七玉と逃げますが、△3七角と打って後手が指せているようです。

歩を垂らして攻め駒を増やすのが参考になった1局でした。