銀の引っかけに金を引いて受ける

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5九銀と打った局面。ソフトの評価値+662で先手有利。

駒割りは飛桂と銀銀の交換で、後手の穴熊に対して先手玉は穴熊からでた形でやや薄いです。

先手は2枚の龍で後手玉を攻める形ですが、後手も4枚穴熊なので簡単ではありません。

ソフトの形勢は先手がいいようですが、対局中は結構大変かと思っていました。

後手が△5九銀と打ってきた局面ですが、よくある守りの金を攻める手では△6九銀と打って7八の金を攻めることが多いです。

ただし、本局は6八に金がいるので△5九銀と1つずれた形で打ってきました。

△5九銀は詰めろでないので▲7一龍といきたくなるのですが、△同銀▲同龍△8二銀で、ソフトの評価値-341で後手有利。

この手順は▲7一龍から決めにいった感じですが、△8二銀がしぶとい受けでこのような受けを見落としやすいです。

実戦は△5九銀以下▲7七金右△6九銀▲7一龍△同銀▲同龍だったのですが、そこで△7八銀成▲同金△7二金打で、ソフトの評価値-20で互角。

この手順の▲7七金上で、守りの金を玉の近くに固めて5九の銀の働きが悪くなるので先手が少し良くなったかと思っていたのですがそうでもなかったです。

▲7七金上に△6九銀が継続手で、攻めの銀で守りの金を狙う筋です。

△6九銀は詰めろでないので▲7一龍として△同銀▲同龍で先手が2枚替えになったのですが、△7八銀成~△7二金打と進むとまだ後手玉に寄せが見えません。

△7二金打に▲8二銀は△同金▲6二龍△6八銀成で、ソフトの評価値-865で後手優勢。

この手順の▲8二銀~▲6二龍はよくある筋ですが、この手は少しぬるいので△6八銀成が間に合ってきます。

よって△7二金打には▲4一龍と逃げて以下△4八飛でどうかという展開です。

実戦的には先手玉が薄いので神経を使う将棋で、先手はやや急ぎすぎのような感じです。

▲7七金右では▲6九金がありました。

▲6九金△6八銀打▲7一龍△同銀▲同龍で、ソフトの評価値+702で先手有利。

この手順は▲6九金と1回受けに回る手で、次に▲5九金がありますので後手は△6八銀打と攻めを繋げます。

△6八銀打の瞬間に▲7一龍とするのがうまいようで、△同銀▲同龍の形のときに後手の持ち駒に金がありません。

後手の持ち駒に金があれば△7二金打と後手玉の詰めろを受けながら龍にあてる手がありますが、その筋がないので後手の受け方が難しいです。

▲7一同龍に△7二金なら▲同龍△同銀▲7一銀△7四歩▲5五桂△8二飛▲同銀成△同玉▲6二金で、ソフトの評価値+2274で先手勝勢。

この手順は△7二金には▲同龍~▲7一銀とはりつくのがいい手で、穴熊は逃げ道が少ないので金駒ではりつく攻めは有効です。

▲7一同龍に△7二飛なら▲9三銀△同香▲8四桂△9二銀▲7二桂成△同金▲同龍△同銀▲4二飛△8二桂▲5九金△同銀不成▲7一銀△6一金▲8二銀成△同玉▲4六飛成で、ソフトの評価値+1290で先手優勢。

この手順は△7二飛と打って粘る手で、このような手も実戦的には嫌な手です。

△7二飛に▲9三銀は結構難しい手で、△同香に▲8四桂が鋭く△同歩なら▲8三金△7一飛▲8二角の狙いです。

よって▲8四桂には△9二銀と打って粘りますが、▲7二桂成と飛車を取ってからは先手優勢のようです。

△5九銀と打った時に▲6九金と受けることで、先手玉は王手で金を取られる筋がなくなったのが大きいようです。

銀の引っかけに金を引いて受けるのが参考になった1局でした。