と金を活用して持ち駒を節約する

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4八銀とした局面。ソフトの評価値-580で後手有利。

△6八歩成に5九の銀が▲4八銀と逃げた展開です。

後手は香損で歩切れですが、と金ができているので少し指せているようです。

ここで貴重な手番ですが、ここからどのように攻めるかという場面です。

対局中は先手から▲2六桂のような手が見えているので、少しでも早く攻めたいという気持ちがありました。

そのような気持ちが指し手にでてきます。

実戦は▲4八銀以下△5五桂▲2六桂△4三銀引▲3六香△4七桂成▲同銀直で、ソフトの評価値-55で互角。

この手順は持ち駒の桂馬で相手の守りの金を攻める手で、安い駒で金駒を攻めるのはよくあります。

ただしこの手順は、金と桂馬の交換で部分的には駒損を回復したのですが、先手は2六の桂馬と3六の香車を打ちつけてます。

また▲4七同銀直と取った形が先手陣がすっきりした形で、後手の6八のと金が働きにくい形になっています。

盤上のと金がやや取り残されており、後手は攻めるのに手数がかかります。

このようなところがやや気持ちに余裕がない指し手で、今思うと腰の入った指し方をしたかったです。

△5五桂では△7八龍がありました。

△7八龍▲2六桂△2三銀で、ソフトの評価値-411で後手有利。

この手順は△7八龍として次に△5八とが狙いです。

△5八とと進めば確実に歩で相手の金駒が取れる形になります。

盤上のと金をいかせることができますし、持ち駒の桂馬も温存しているので攻めの幅が広がってきます。

先手は▲2六桂として▲3四桂が狙いですが、△2三銀と銀冠にして受けるのが興味深いです。

△2三銀では形よく△4三銀と受けるのがぱっと見で浮かびますが、▲4五歩とされると△同歩なら▲同馬が次の▲3四桂と▲7八馬の狙いになります。

また▲4五歩は次に▲4四歩として△同銀なら▲3四桂で、△同角なら▲4六香のような狙いもあります。

このような▲4五歩は地味な手ですが、後から効いてきそうです。

よって▲2六桂には△2三銀と受けて3四の地点と1四の地点の両方を補強します。

よく銀冠に組んだ瞬間に4一の金が離れることがあるのですが、本局に関しては4二に金がいるので連結しているのが大きいです。

△2三銀に▲3六香なら△4三銀で、ソフトの評価値-685で後手有利。

この手順は▲3六香としても△4三銀で、3四の地点が1枚多く補強されているので後手有利です。

△2三銀に▲5四馬なら△同歩▲3六香△4三角▲8一飛△5八と▲同金△同飛成▲5三銀△3二金打▲4五歩△5三金▲4一龍△5二銀で、ソフトの評価値-1430で後手優勢。

この手順は先に▲5四馬と馬を切ってから▲3六香と打ってきますが、△4三角が形にとらわれない受け方のようです。

金駒があれば4三に打つのですが、ないので代わりに角を受けに使うというのが盲点です。

数の攻めには数の受けで対抗する考えです。

指されてみればなるほどですが、実際にそのような局面に進んだときに指せるかは微妙です。

その後は後手はと金を活用して相手の金駒を1枚取るのが大きく、取った駒を後手は自陣に打ちつけて守りを固めるのが大きいです。

自陣を手厚くして寄せにくい形にしており後手優勢です。

と金を活用して持ち駒を節約するのが参考になった1局でした。