上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲1六歩と突いた局面。ソフトの評価値+28で互角。
▲1六歩ではほとんど▲2四歩と突いて2筋の歩の交換に進むのが多いのですが、▲1六歩と手待ちをしてきました。
横歩取りの先手になりたくなければ▲2四歩以外の手を指すことになります。
▲2四歩以外だと▲5八玉と指すものだと思っていて、▲5八玉はソフトの候補手の1つでしたが、▲1六歩はソフトの候補手に上がっていませんでした。
ただし、▲1六歩は横歩取りの歩を取らせる方に何か狙いがある手だとずいぶん前の将棋の本かネットで見たような記憶がありました。
記憶があいまいなのですが、自分の理解では次の手順になります。
▲1六歩以下△8六歩▲同歩△同飛▲2四歩△同歩▲同飛△7六飛▲2二角成△同銀▲8二歩△同銀▲6五角△8六飛▲8七歩△3三角▲2二飛成△同角▲8六歩△9九角成▲7七桂で、ソフトの評価値-174で互角。

この手順は▲1六歩と突いたことで後手から△8六歩と進む形になり、先手が横歩を取らせるパターンです。
以下▲7七桂と跳ねた局面はよくある進行で普通は1七の歩の形ですが、1六の歩の形になっています。
これがどのように違うかが気になりますが、なかなか思い出せませんでした。
▲7七桂以下△7四香▲同角△同歩▲5六香△2五飛▲1七桂で、ソフトの評価値+155で互角。

この手順は△7四香もよくある手で、その手に対して▲4四銀が有力だと理解していましたが▲7四同角も一時期指された手でした。
△同歩に対して▲5六香と打つのが狙いで、5三の地点が弱いのでそこを狙います。
先手は香車と7七の桂馬を活用して▲6五桂から5三を狙う感覚です。
△2五飛は▲6五桂に△同飛とする受けの手と、△2九飛成と桂馬を取って攻める手の両方の狙いですが、そこで▲1七桂と跳ねる手がありました。
この▲1七桂と跳ねることができるのが▲1六歩を突いた効果で、そのように進むと△2五飛と打った手がどうだったかということになります。
▲1七桂に△2九飛成なら▲6五桂で、ソフトの評価値+259で互角。
この展開は後手は飛車が成れますが、先手も▲6五桂と活用できて桂馬と香車が攻めに効いてきそうでうるさい形です。
ソフトは△2五飛では△6二金で、ソフトの評価値-233で互角のようですが、この手もかなり指しにくくあまり自信がありません。
対局時は、正確な手順は思い出せませんでしたが横歩取りが入れ替わった形で▲1六歩と突いたことがいきそうな気がしましたので、△8六歩とはしませんでした。
実戦は▲1六歩以下△1四歩▲9六歩△9四歩▲2二角成△同銀で、ソフトの評価値-42で互角。
この手順は端歩を突き合ってから先手から角交換をする展開で、先手が手損になって先手と後手が入れ替わったような形になりました。
結局は何事もなかったような穏やかな局面になったのですが、▲1六歩と突いた真意は感想戦で相手に聞いていませんので分かりませんでした。
先手から手損で角交換をするところを見ると、ひょっとしたら横歩取り系の将棋でなく、角換わり系の将棋を指したかったのかもしれません。
本局で再度分かったのですが、自分は角換わり系の将棋はあまり指さないつもりでも進行によっては相手が手損をしてでも角交換にして角換わり系の将棋になることがあるということです。
相手の立場になって考えると先手が後手番になるのは普通は損なのですが、それで勝敗が決する訳ではありませんので指しなれた形がいいということだと思います。
序盤の▲1六歩の意味を少し思い出して参考になった1局でした。