△5五角と角を据えて手厚く指す

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲7五同歩とした局面。ソフトの評価値-95で互角。

後手が△8六歩から△7五歩と突き捨てたのですが、どちらも▲同歩とした展開です。

後手が桂馬を活用する前に△7五歩を入れるのは筋で、▲7五同歩とさせると7六に空間ができることで攻めに幅が出てきます。

ただし、後手の攻めも軽いので先手陣を攻略するまではいきません。

▲7五同歩はソフトの候補手になく、ソフトは▲4四銀を推奨していましたがこの手はなかなか指せません。

狙いが少し分かりにくいのと銀交換できる形なのに▲4四銀と銀交換をさけるのは、いまひとつ感覚として浮かびません。

▲7五同歩は強い手で、後手がこれから攻めてきますという手に堂々と受けに回った手で、後手も勢い攻めの手を繋げます。

実戦は▲7五同歩以下△6五桂▲6六銀△8六飛▲8七歩△8一飛で、ソフトの評価値+31で互角。

この手順は▲7五同歩に△6五桂と銀取りに跳ねて、▲6六銀に△8六飛~△8一飛として攻めのタイミングを図ります。

対局中は手の流れとしては全く自然なのでこれ以外考えませんでしたが、意外にもこの展開は少し後手が損をしたのかもしれません。

後手に持ち駒の歩がたくさんあれば、△8一飛からの狙いとして△7七歩▲同桂△7六歩▲6五桂△同歩のような筋はありますが、現状は歩が1枚なので後手から攻めても攻めが途切れてしまいます。

せめの厚みという点で後手の攻めはやや軽いです。

実戦は△8一飛に▲7二角△7一飛▲8三角成で、ソフトの評価値+172で互角と進みましたが、ソフトは▲7二角では▲4四銀△4一飛▲3五銀△8一飛▲4四銀の千日手模様の展開を指摘していました。

変化手順の▲4四銀は次に▲3五歩△4三銀左▲同銀成と進んだときに先手の飛車の利きが横に通るという意味ですが、ちょっと高級すぎて浮かびません。

実戦の▲7二角も自然な手でソフトは△7一飛では△4一飛の方がよかったようで、以下▲8三角成なら△3五銀▲同歩△8八歩▲同金△5七桂成▲同金△4八銀で、ソフトの評価値-39で互角。

この手順も結構難しく、△8八歩の打ち捨てと△5七桂成~△4八銀の攻めは参考になります。

なお最初の局面図では△6五桂では△5五角がありました。

△5五角▲4八金△6五桂で、ソフトの評価値-80で互角。

この手順は△5五角と天王山に角を据えて、▲4八金とさせてから△6五桂と桂馬を活用します。

△5五角と角を据えることで攻めに厚みがでてきます。

後手の理想としては△6五桂以下▲6六銀△同角▲同歩△8六飛▲8七歩△6六飛▲6七歩△3五銀▲同歩△2六飛で、これはうまくいきすぎですが盤面を広く使って大駒を活用する狙いの1つです。

△6五桂以下▲6六銀△同角▲同歩△8六飛▲2九飛で、ソフトの評価値-248で互角。

この手順は△8六飛に▲8七歩でなく▲2九飛が浮かびづらい手で、互角ですが後手もまずまずです。

△6五桂以下▲6六銀△8六飛▲8七歩△6六角▲8六歩△9九角成▲6一飛△5一香で、ソフトの評価値-158で互角。

この手順は先に△8六飛として▲8七歩と受けさせてから△6六角の時間差の攻めで、▲8六歩に△9九角成と馬を作って飛車と銀香の2枚替えになります。

▲6一飛に△5一香と取ったばかりの駒を受けに使いますが、これでもいい勝負のようです。

これらを見ても最初の局面から手が広くて、将棋は難しいです。

△5五角と角を据えて手厚く指すのが参考になった1局でした。