上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6八飛とした局面。ソフトの評価値-479で後手有利。
先手の飛車が8八にいるときに△8七歩と叩いて▲6八飛と逃げた展開です。
対局中は後手としてはさっぱりした形で、局面も落ち着いてきてここで後手の手番なので悪くはないと思っていました。
ただし、先手から▲5四銀~▲6三銀成や▲5四銀~▲6五桂~▲5三桂成のような狙いがあるので、後手としてはそれまでに手を作っていきたいです。
実戦は▲6八飛以下△8六飛▲7五角△8二飛だったのですが、そこで変化手順で▲5四銀で、ソフトの評価値-56で互角。

この手順は△8六飛として歩切れを解消して次に△8八歩成が狙いですが、そこで▲7五角を軽視していました。
▲7五角は将来▲3一角成と金を取るような筋があり、後手の穴熊はそんなに固くないのでこの金をはがされると弱体化します。
▲7五角に△8二飛と逃げるしかありません。
実戦は△8二飛に▲8五歩だったのですが、▲8五歩で▲5四銀なら先手もやる気がでたようです。
後手は歩切れは解消しましたが、8七に歩があるので飛車が成れません。
大駒の働きは後手よりむしろ先手の方がよくなって、この展開なら後手も大変だったようです。
▲5四銀に△8八歩成としても▲8三歩△同飛▲8四歩△8二飛▲8八飛のような切り返しがあります。
△8六飛は自然な手だと思っていましたが、▲7五角の切り返しを見落とすと形勢が互角に戻るので将棋は難しいです。
△8六飛では△8八角がありました。ソフトの評価値-468で後手有利。

この手は△8八角として、次に△7七角成と△9九角成の両方の狙いがあります。
△8八角以下▲6六角△9九角成▲5四銀△8八歩成▲6五桂△7八と▲9九角△6八とで、ソフトの評価値-750で後手有利。
この手順は△8八角に▲6六角と受けて△7七角成を防いだ手で、以下△9九角成に▲5四銀~▲6五桂と遊んでいる銀と桂馬を活用します。
後手は香得しても歩切れで大駒の働きが少し重たいのですが、△8八歩成が決断の手で▲6五桂に△7八とで飛車と角の交換でやや後手が指せているようです。
実戦的に▲6六角のような手は粘りのある手で後手も対応が大変ですが、ゆっくりした手では先手の銀と桂馬が働いてくるので飛車と角の交換は仕方ないようです。
△8八角に▲同飛なら△同歩成▲5四銀△9九と▲6五桂△4六香▲同金△同銀▲6六角△7八飛▲4八香△4七金▲同香△同銀不成▲4八歩△同銀成▲同金△同飛成▲3九銀△7八龍で、ソフトの評価値-900で後手優勢。
この手順は△8八角に▲同飛として以下▲5四銀~▲6五桂と盤上の駒を活用する手です。
後手は△9九とで香車を取って△4六香と金駒を攻めて駒得を拡大します。
ただし、先手も数手後に▲4八香と打って粘る形で後手も簡単に分かりやすい形にはしてもらえません。
結局後手もどこかで決断の手を指して局面を動かしていかないといけないので、このあたりの指し手は参考になります。
評価値がいくら有利といってもその後の指し手は決して簡単ではないので、どのような形にして決断の手を指すかが大事なようです。
角をもたれるように打って駒得を図るのが参考になった1局でした。