上図は、相居飛車からの進展で△8六同飛と8筋の歩の交換をした局面。ソフトの評価値+27で互角。
序盤で先手が▲2四歩と歩の交換をせず▲5八玉と上がったので、後手も変化技で△3三角として以下▲同角成△同金の形にになりました。
序盤で▲2四歩と2筋の交換をしなかったのは、▲2四飛~▲3四飛になると後手が横歩取りの形になるので今回はその戦型を避けました。
▲5八玉に後手から△8六歩の交換をすると、今後はこちらが横歩取りの戦型を選択するつもりでした。
結局▲5八玉に△3三角と上がって横歩取りの戦型になりませんでしたが、あまり見ない力戦型になりました。
以下▲8八銀に△8六歩から歩の交換という流れです。
昔の考えだと後手が歩の交換をして先手は歩の交換ができていないので、後手の方がやや得をしていると考えるのですが、ソフトの評価値は互角です。
後手は△3三金型なので先手から2筋の交換はこのままではできませんので、その代償をどこに求めるかという局面です。
ここからの指し手と評価値はやや意外でした。
実戦は▲8七銀△8二飛▲8六歩で、ソフトの評価値+1で互角。

この形は▲8七銀として銀冠に組む手です。
平成の時代だと相居飛車で銀冠を組めればやや作戦勝ちみたいな感じが多かったと理解していたのですが、評価値を見る限りは互角の範囲ながらも評価値は下がっています。
このあたりの感覚が面白いところで、相居飛車での銀冠で▲8八玉と入るのはなかなか少ないイメージで▲7九玉の形で止めておくことが多いです。
▲7九玉型にするのなら▲7八金と▲6八金が並ぶ形が多いです。
そのような将棋もたくさんあると思いますが、令和ではバランス型の駒組みが多いので片方に金駒を集めるというのがあまり評価が高くないのかもしれません。
自分の使っているソフトはやや古いのですが、、相居飛車や対抗形でも銀冠に対する評価値は意外と低い印象です。
相居飛車では銀冠で玉をしっかりと囲うような将棋になりにくいのと、対抗形では銀冠より穴熊の方が評価値が高いようです。
ソフトは▲8七銀では▲4八銀を推奨していました。
▲4八銀△8二飛▲8七歩△6二銀▲3六歩△5二金▲3七銀△6四歩▲4六銀で、ソフトの評価値+18で互角。

この手順は自分にとってやや意外だったのですが、△8二飛に▲8七歩と打つ形で局面が落ち着きます。
玉が中住まいなので▲8八銀と▲7八金の形がバランスがいいみたいです。
先手は右の銀を▲3七銀~▲4六銀とするルートで、部分的な形だと相掛かり▲3七銀戦法のような駒組みです。
相掛かり▲3七銀戦法は8八の銀を簡単に▲7七銀とせずに▲7七桂や▲7五歩などする余地を残します。
また右辺はどこかのタイミングで3五の地点に争点を求めて、▲2六飛▲3七桂▲3八金型に組みます。
そのような駒組みだと玉が中央にいる中住まいがいい位置になります。
本局は序盤の早い段階で▲5八玉と上がったので、その手をいかすなら▲3七銀戦法の駒組みがいいみたいです。
▲4六銀以下もまだこれからの将棋ですが、序盤での大きな駒組みの方針を決めるという意味で本局を調べてみました。
序盤の早い段階での駒組みを意識するのが参考になった1局でした。