相雁木からの攻め方


上図は、相雁木からの進展で▲7五歩に△8四飛と浮いた局面。ソフトの評価値-17で互角。

このような局面は令和の時代でよく見ますが、お互いに似た形です。

先手なら▲4五歩で後手なら△6五歩が争点になりそこから戦いが起きることが多いのですが、仕掛けてからも結構難しい戦型です。

また仕掛けを保留すると千日手になりやすく、意外と手が狭い局面かもしれません。

本局は▲4五歩から戦いが起きて以下▲7五歩に△8四飛とした形で、この手順も部分的にはよく見ます。

ただし、ここからどのように指すかが結構難しく、単純な攻めでは続かないので含みを残したような指し方になります。

実戦は△8四飛以下▲7四歩△同飛▲7六歩で、ソフトの評価値-152で互角。

この手順は▲7四歩と取り込んで△同飛に▲7六歩として7筋の傷を消す手です。

先手は後手の飛車の位置が少し悪く、金駒が入れば7五から打って飛車を取る狙いがありますが、現状は金駒を交換するような形にはなかなかなりません。

後手の浮き飛車は形が少し悪いですが、7筋の歩を交換して持ち駒にしているので、後手は飛車を使って7筋の歩を交換したとも言えます。

評価値が-152というのは、自分の理解では-300だと期待勝率が38%なので-152では44%といった感じです。

▲7六歩の局面では、目安として先手44%で後手56%で後手が少し指しやすいということになります。

評価値が-152だけだといまひとつ形勢判断が分かりにくいところはありますが、44%と56%の表記だと意外と差が開いているなという感じです。

▲7六歩には△8六歩と戦いを起こして後手が少し指しやすいようで、先手はこの指し方は面白くなかったようです。

▲7四歩では▲1五歩がありました。

▲1五歩△同歩▲2四歩△同歩▲1三歩で、ソフトの評価値-

この手順は後手の飛車を8四にしたままで1筋と2筋から手を作っていく指し方です。

後手の飛車は8四の位置は8筋の攻めには働いていますが、横の動きができなく先手に角が入れば▲5一角とか▲6二角が狙いになります。

1段飛車に比べて4段目の飛車は隙ができやすいです。

本局は後手は桂頭を守るために△8四飛としていますが、先手としては後手の飛車の受けの働きが悪いときに手を繋げていきたいです。

その手順が▲1五歩~▲2四歩~▲1三歩で、先手は持ち駒の歩が少なくこれで歩切れになったので攻めとしては細く微妙なところはあります。

まず▲1五歩で変化手順では△同歩としましたが、△7五歩という手もあります。

△7五歩に▲1四歩なら△1八歩▲同香△1七歩▲同香△同角成が狙いです。

これは後手は先手の攻めの反動を利用しています。

よって▲1五歩に△7五歩なら▲6五歩と戦いを起こして角交換を狙いとします。

後手も飛車の位置が悪いので先手の手が続くかどうかということになります。

変化手順の▲1五歩に△同歩に▲2四歩の突き捨てを入れてから▲1三歩が少し難しい手です。

後手は1筋は金駒がいなくて桂馬と香車で守っておりで少し弱い形なので、先手は▲1三歩と垂らします。

▲1三歩に△同香なら▲7四歩△同飛▲1四歩△同香▲2四飛で、ソフトの評価値+79で互角。

この手順は先手は1歩を7筋で手に入れて▲1四歩~▲2四飛で香得が確定します。

ただし、後手からも△7六歩から攻めることができるので、形勢は互角のようです。

また▲1三歩の垂らしには△8六歩もありそうです。

△8六歩に▲同歩なら△8五歩の継ぎ歩で攻めます。

また△8六歩に▲同角なら△8八歩として、▲同玉なら△6五歩で後手の角の利きに先手玉が入るので少し危険になります。

また△8八歩に▲同金もありますが壁金になるので、これも難しそうです。

この戦型は先に仕掛けると反動がきつくなるので、このあたりが千日手になりやすい要因かもしれません。

相雁木からの攻め方が参考になった1局でした。