上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3四歩と打った局面。ソフトの評価値+598で先手有利。
先手が▲3八飛と角取りに回った手に△3四歩と打った形です。
ここからの指し手は普通でこれしかないと思って指したのですが、調べてみるとあまりよくなかったです。
実戦は△3四歩以下▲4四銀△同角▲同角に、以下変化手順で△4三銀▲7七角△2六歩で、ソフトの評価値+159で互角。

この手順は▲4四銀から角を取る手で角と銀の交換で駒得になります。
ただし、以下は変化手順で△4三銀と打ち▲7七角と引くと△2六歩と伸ばしていきます。
この△2六歩がなかなかうるさい手で、と金の遅早になりますが次に△2七歩成~△3八で以下後手は飛車が成る手順です。
後手の駒組みの連携がしっかりしていて、後手のと金攻めから飛車成りに対抗する手段がぱっと見で見えにくいです。
△2六歩に対して▲1五角△2三飛▲2八飛のような手順を示していますが、先手はどちらかというと非常手段的な指し方で、先手の大駒がすべて生駒なので活用しにくいです。
最初の局面の▲4四銀はぱっと飛びつきそうな手ですが、その後を考えると思ったほどでもないという典型的なパターンです。
この手順は後から先手の飛車がいじめられる展開になるので、このあたりを意識すれば別の手が浮かんだようです。
▲4四銀では2通り有力な手がありました。
1つは▲4四銀では▲3五飛がありました。
▲3五飛△同歩▲4四銀で、ソフトの評価値+428で先手有利。
この手順は将来負担になりそうな飛車を角と交換してから▲4四銀と打つ手で、ぱっと見▲4四銀は重たいような感じもしますが、なかなかの手だったようです。
次に▲3三銀成の駒得の狙いがありますので、後手はこれを受けながら手を作っていきまっす。
▲4四銀以下△5五歩▲同角△4九飛▲3三銀不成△5四飛▲7四桂△同飛▲3二銀成で、ソフトの評価値+558で先手有利。
この手順の△5五歩は5筋の歩を切る手で、ぱっと見の効果は分かりにくいのですが、5筋の歩を切ると将来△5一歩の受けや△5六歩の攻めがあるので手が広がります。
△5五歩▲同角に△4九飛と打ち込み▲3三銀不成に△5四飛とできるのも5筋の歩を切った効果です。
ただし、この場合は▲7四桂があり△同飛に▲3二銀成と金を取ってこの瞬間は飛車と角金の交換で先手が2枚替えなので先手が少し指せているようです。
後手は飛車が2枚ありますが、1枚は自陣の飛車なので先手は守りの面が少し緩和させれます。
もう1つは▲4四銀では▲1五銀がありました。ソフトの評価値+533で先手有利。

この▲1五銀は飛車取りの銀ですが、持ち駒の銀を相手玉の反対の1筋に使うので、相当見えにくい手です。
仮に見えたとしてもこの銀が遊び駒になる可能性もありそうなので、指すのに躊躇しそうです。
ちなみに▲1五銀がソフトの推奨手でした。
▲1五銀に△2三飛なら▲3五飛△同歩▲3四歩△2七飛▲4一角△4三銀▲3三歩成△同飛▲2四銀△3四飛▲2三銀不成△同金▲同角成△2九飛成▲5三金で、ソフトの評価値+875で先手優勢。
この手順は△2三飛に▲3五飛と飛車と角の交換をする手で、△同歩に▲3四歩で桂取りにします。
以下△2七飛には▲4一角と相手の飛車と金の形を狙った手で、以下▲3三歩成~▲2四銀と銀を活用する手で、銀が捌けたのでこれで先手が指せているようです。
どちらの手順も▲3五飛と飛車と角を交換する手を狙うのが急所のようで、先手陣は飛車を渡しても銀冠で8五の位も取っているので十分戦えるようです。
負担になる飛車を角と交換するのが参考になった1局でした。