上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4四銀と上がった局面。ソフトの評価値+207で互角。
4三に銀が△4四銀と上がって将来△3五銀のような手を含みにしています。
対局中はいい勝負かと思っていましたが、角を活用したいと思い▲8五歩と突きましたがこれはあまりよくなかったようです。
▲8五歩以下変化手順で△5三角▲3七桂△6四角で、ソフトの評価値-81で互角。

この手順は▲8五歩と後手の玉頭に位を取って価値が高い手かと思っていました。
部分的にはいつでも▲8四歩からの玉頭から手を作ることができるので大きい手ですが、それ以上に後手は△5三角~△6四角の方が価値が高かったようです。
先手の飛車のコビンを角で狙う手で、次の△3七角成が少し受けづらいです。
このような形になると先手は駒組みが1手遅れている感じです。
△6四角以下▲3八飛△4三金▲6六歩△1四歩▲6五歩△5五角で、ソフトの評価値+3で互角。
この手順は△6四角に▲3八飛と辛抱しますが、3六の銀と3七の桂と3八の飛車の位置関係がやや不安定で、これらの駒を捌くのが結構大変です。
形勢は互角のようですが、後手はいつでも△2六歩と伸ばす手があるのでどこまで先手が辛抱できるかという将棋です。
先手としては2九の桂馬は活用したいのですが、3七の桂馬と跳ねた形が負担になるような展開はできるだけ避けたいです。
▲8五歩では▲3七桂がありました。
▲3七桂△5三角▲2五桂△6四角▲2七飛で、ソフトの評価値+258で互角。

この手順は▲3七桂と遊んでいる桂馬を活用する手で、先手は▲3六銀型なので▲3七桂と跳ねるのは自然だったようです。
自分の感覚として▲3七桂と跳ねるのは後手の角に狙われて動きづらくなると思っていたのですが、▲3七桂と跳ねなくても狙われるような形なので思い切って跳ねて駒を前進させる方がよかったです。
後手は△5三角~△6四角として先手の飛車のコビンを狙いますが、先手は▲3七桂~▲2五桂が素早い動きで△6四角に▲2七飛と浮くのが盲点です。
▲2七飛には△1九角成と先に香車を取られて馬を作られる手順があるので浮かびにくいです。
先手の飛車は先に香車を取られるくらいなら軽い形にして、捌けるような展開を含みにした方がいいみたいです。
▲2七飛に△1九角成なら▲3四歩△同飛▲3三桂成△同銀▲2一飛成△3一歩▲3七歩△同馬▲2五銀△3五飛▲3六歩△同馬▲同銀△同飛▲2四桂で、ソフトの評価値+444で先手有利。
この手順は△1九角成には▲3四歩~▲3三桂成が妙手順です。
特に▲3四歩は相手の飛車の利きを横にずらす手で、この手はかなり浮かびにくいです。
後手の4四の銀が一瞬浮いた形で▲4四角のような手が生じるので△同飛としましたが、▲3三桂成~▲2一飛成と軽く捌けて先手が少しさせるようです。
▲2七飛に△2六歩なら▲同飛△3七角成▲2七歩で、ソフトの評価値+309で先手有利。
この手順は▲2六同飛に△3七角成に▲2七歩と歩で受ける手です。
▲2七歩のような受け方はあまりありませんが、飛車にひもをつけた形でこれも4四の銀が浮いているので後手もうかつに盤上の飛車を活用できません。
このような展開を見ると2九の桂馬をできるだけ活用できる形にして、一時的に先に駒損になることがあっても後の手順で取り戻すような含みがあるのが面白いです。
お互いの飛車と銀の位置関係で色々な手筋が出てくるので、少しだけでも先のことを考えると思わぬ手が浮かぶかもしれません。
2九の桂馬の活用を優先するのが参考になった1局でした。