玉の距離感を掴んで寄せる

上図は、相早繰銀からの進展で△8六歩と突いた局面。ソフトの評価値+1942で先手勝勢。

駒割りは金と銀香の交換ですが、この局面が先手勝勢だったのは気がつきませんでした。

対局中は△8六歩に対してはまだ少し余裕がありそうだけど、少し受けに回って確実によくしようと思ったのがよくなかったです。

実戦は△8六歩以下▲同歩△8七歩▲同金△7五桂▲7六銀△8七桂成▲同玉△6四馬で、ソフトの評価値+213で互角。

この手順は先手が受けに回って相手の攻めに対応するのを選択したのですが、△6四馬と引かれた手が△8六馬からの詰めろになり急に流れがおかしくなったようです。

相手の攻めに対応することで相手の攻めが逆に早くなって、形勢が接近するという先手にとってまずいパターンです。。

受けなくていいところで受けに回って、相手の指し手だけが進んでいます。

こういうところがうっかりしやすいところで、受けに回って楽しみができるならいいのですが、相手の方に楽しみができるようでは受けに回った意味がありません。

▲8六同歩では▲5四馬がありました。

▲5四馬に△4二歩なら▲3二馬△同玉▲4三銀で、ソフトの評価値+99988で先手勝勢。

この手順は▲5四馬と銀を取る手ですが、これが後手玉への詰めろになっていました。

▲5四馬に△8七歩成▲同金△7五桂は▲3二馬△同玉▲4三歩成△2二玉▲3二金△1一玉▲2一金△同玉▲3二銀△1一玉▲2一金まで詰みです。

この手順がすぐに見えれば△8六歩に▲5四馬は自然なのですが、こういうところで▲5四馬が見えないのは今見るとちょっとまずかったです。

まず△8六歩が先手玉への詰めろになっていないのと、▲5四馬が後手玉への詰めろになっているということで、手の価値としては▲5四馬はかなり高いです。

この先手玉と後手玉の距離感をできるだけ短い時間で読むのが大事だったようです。

なお、変化手順は▲5四馬に△4二歩と受けたのですが▲3二馬から▲4三銀の寄せがありました。

これも短い時間だと金駒が足りているかが気になりますが、このようなところが短い時間で読めるかが大事になってきます。

局面図の▲4三銀に△2二玉なら▲3四桂△1一玉▲2二金△同銀▲同桂成△同玉▲3二金△1一玉▲2二銀まで詰みです。

この手順は▲3四桂と打つ手がうまい手で以下詰みです。

▲4三銀に△同歩なら▲同と△2二玉▲3四桂△1一玉▲2二金△同銀▲同桂成△同玉▲3二金△1一玉▲2二銀まで詰みです。

この手順は△4三同歩に▲4三同とがうまい手で、▲4三同歩成は△2二玉で▲3四桂と打っても△同飛とされて詰みません。

このような手もうっかりしやすいです。

▲5四馬以下△8七歩成▲同金△5四飛▲同とで、ソフトの評価値+1491で先手優勢。

この手順は後手が粘るなら△8七歩成~△5四飛とする手で、▲同との瞬間に後手玉ヘの詰めろがかかっておらず後手の手番なので、後手から有効な手があるかどうかです。

▲5四同とに△8六歩なら▲同金△6八角▲4三歩成△7七銀▲9八玉△9七香▲同桂で、ソフトの評価値+4813で先手勝勢。

▲5四同とに△7五桂なら▲4三歩成△8七桂成▲同玉△4三金▲3二金△同玉▲4三と△同玉▲3五桂△5二玉▲5三歩△6一玉▲6三飛△7二玉▲6二金△8二玉▲7四桂△9二玉▲9三銀△8一玉▲8二歩△同馬▲同桂成まで詰みです。

この手順は△4三金に▲3二金と捨ててから▲4三とがうまい手で、▲3五桂の形になれば後手玉は寄り筋です。

このような寄せも決して簡単ではありませんが、少しでも短い時間で読めるようになりたいです。

玉の距離感を掴んで寄せるのが参考になった1局でした。