上図は、先後逆で先手矢倉後手雁木からの進展で▲1三歩と垂らした局面。ソフトの評価値+12で互角。
先手が1筋の歩を突き捨ててから▲1三歩とした展開です。
先手は矢倉に組んでいるのですが、入城しておらずしかも居玉の状態で1筋から仕掛けてきました。
プロの先生のような将棋ではこのような局面はあまり見ません。
対局中はどこかのタイミングで1筋の攻めはあるかと思っていましたが、居玉のまま仕掛けるのは驚きました。
数手前の▲1五歩はソフトの候補手にもなかったのですが、それでも評価値がほとんど互角だったのも意外でした。
このあたりはあまり見慣れない局面だったので、形勢判断があまりうまくできてなかったようです。
この局面で先手の攻めが少し無理っぽいと思えば△1三同香になります。
実戦も△1三同香としましたが、この手はソフトの候補手にありませんでした。
△1三同香以下変化手順で▲1二角△3三桂で、ソフトの評価値+49で互角。

この手順の△1三同香に変化手順ですが▲1二角と打つのがソフトの推奨手で、以下△3三桂と逃げます。
後手は1筋と2筋が弱く、先手から突破されそうなところを△3三桂と跳ねた形がどこまで耐久力があるかが気になります。
△3三桂以下▲2四歩なら△同歩▲同飛△2三歩▲同角成△3五角▲2八飛△2七歩▲同飛△2六歩▲3二馬△同銀▲2八飛△4三金で、ソフトの評価値-465で後手有利。
この手順は▲2四歩と合わせて飛車を2四の地点に移動させる手筋で、この形になると後手は桂馬の利きで歩を使った受けができません。
△2三歩▲同角成に△3五角と持ち駒の角を受けに使うのが少し見えにくく、このような受け方は相居飛車でたまに出てきます。
先手の▲2八飛に△2七歩~△2六歩の連打で飛車の利きを止めます。
先手も▲3二馬と角と金の交換になりますが、後手が少し指せているようです。
△3三桂に▲2三角成なら△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△2五歩▲3二馬△同銀▲3六飛で、ソフトの評価値+195で互角。
この手順は▲2三角成とする手で、後手は桂馬の利きをいかして△2七歩~△2六歩~△2五歩の歩の連打で飛車の利きを止めて以下▲3二馬~▲3六飛で互角ですが、次の▲3四歩が受けにくいです。
これらの手順を見ると△1三同香以下は後手にとってあまり進行ではありません。
なお、△1三同香以外には△2四角という受け方もありますが、どちらかというと打たされた角という印象で、この角が働けばいいのですが働きが悪い角だと駒を活用するのに苦労します。
△2四角の受け方はソフトの候補手にありませんでした。
△1三同香では△8六歩がありました。
△8六歩▲同歩△8五歩▲同歩△7三桂▲1五香△1六歩で、ソフトの評価値+28で互角。

この手順は△8六歩と攻め合いに出る手で、この手は全く浮かびませんでした。
攻め合いに出るというのは受けに回ると面倒という意味があると思います。
△8六歩に▲同歩としましたが、▲同銀では将来△8八歩のような手が生じるので先手は少し指しにくいです。
後手は△8六歩~△8五歩と継ぎ歩をして、▲同歩に△7三桂と桂馬を活用します。
先手は▲1五香と1筋の突破を目指しますがそこで△1六歩が浮かびにくいです。
後手は8筋から手を作ったのに一転して香車の裏側に打つ△1六歩で、先手の攻めをけん制します。
この手はどこかで△1七歩成▲同桂とさせて、先手の形を乱してのカウンターを狙うような意味です。
△1六歩以下▲1二歩成なら△1七歩成▲同桂△4六歩で、ソフトの評価値-322で互角。
この手順はうまくいきすぎですが、▲1二歩成なら△1七歩成▲同桂に△4六歩が鋭いです。
▲4六同歩なら△8五飛が△8九飛成と△1五飛の十字飛車になります。
また△4六歩は次に△4七歩成▲同銀△3七角の王手飛車ような狙いもあり、このような展開になると盤面全体を使った指し方で参考になります。
1筋を受けずに攻め合いに出るのが参考になった1局でした。