上図は、相早繰銀からの進展で△6四角と打った局面。ソフトの評価値+344で先手有利。
相早繰銀から矢倉のような進展になるとは全く思っていませんでしたが、将棋は手が広いのでこのように進むこともあるようです。
△6四角と打ってきましたが、次に△5六歩~△2八角成が狙いと7三の桂馬を守る意味です。
先手は次の△5六歩にどのようにその筋を受けるかですが、後手は3六に歩がいるためいつでも△3七歩成▲同桂△3六歩のような狙いもあります。
そのような意味で△6四角はなかなかの手だったようです。
角道を止めるなら▲4六歩ですが、△3七歩成▲同桂△3六歩▲4五桂△同銀▲同歩△5六歩▲5八飛△5七歩成▲同飛△5四歩で、ソフトの評価値±0で互角。
この手順は▲4六歩には△3七歩成~△3六歩がうるさく、▲4五桂に△同銀~△5六歩が切り返しです。
以下▲5八飛と回って先手は評価値を落としますが、意外にもいい勝負のようです。
実戦は△6四角以下▲4五歩△5三銀▲1八飛▲3七歩成▲7四歩で、ソフトの評価値+524で先手有利。

この手順は▲4五歩と打つ手で、△同銀とすればどこかで△3七歩成には▲同桂として銀取りになります。
▲4五歩には△同銀もあったようですが、実戦は△5三銀と引いて次に△5六歩を狙います。
先手は▲1八飛と早逃げしてそれでも△3七歩成としますが、そこで▲7四歩と戦う場所を広くする手でやや先手が指しやすいようです。
後手にと金を作られるのはそれなりに痛いところはありますが、先手玉の反対側なので先手玉には直接影響が少ないです。
この展開は自分の実力からすればまずまずだったようです。
ただし、ソフトは▲4五歩では▲1八飛を推奨していました。
▲1八飛△3七歩成▲6三馬△5三金▲7四馬△同飛▲同歩△2八と▲1七飛で、ソフトの評価値+645で先手有利。

この手順は先に▲1八飛と逃げる手で、2筋から横にいくので飛車の攻めの働きは少し落ちますが、1九の香車を守ってどこかで▲1四歩と突く味もあるのでこれが形のようです。
後手は△3七歩成としますが▲同桂とするのでなく▲6三馬として馬の活用を急ぎます。
▲3七同桂とすると△5六歩▲4七金△5七歩成▲同金△3七角成のような筋があります。
そのような意味で▲3七同桂と取るのは先手が悪くなります。
▲6三馬は次に▲7四歩と突いて、▲6四馬と▲7三歩成の両方の狙いになります。
よって▲6三馬に△5三金と受けたのですが、▲7四馬として7五の歩の拠点をうまく利用します。
以下△同飛▲同歩で飛車と角の交換から△2八とで▲同飛なら△5六歩がありますが、▲1七飛と逃げて先手が指せているようです。
最初の局面からは先手の狙いとして▲6三馬~▲7四歩や▲7四馬があるので、それをどのような局面にして指すかというのがポイントのようです。
また、先手としては△3七歩成とされたときに必ずしも▲同桂とするのでなく、別の手がないか考えるのも大事なようです。
先手の飛車も▲1八飛とすると形は2筋からそれて少し冴えないような感じもしますが、このような手も地味ながら大事なようです。
どれもちょっとした手の組み合わせで局面ががらっと変わりますが、あまり先入観にとらわれるのでなく柔軟に考えて盤面全体を見るのも効果的かと思います。
後手の角の利きを事前に受けるのが参考になった1局でした。

















