角換わり腰掛銀は受けすぎに注意

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲8八玉と上がった局面。ソフトの評価値-105で互角。

角換わり腰掛銀の先手番だったのですが、先に仕掛けられた展開です。

△6五歩の前の指し手は▲8八玉だったので、▲8八玉で先に仕掛ければ全く違う展開だったのですが、その日の気分は▲8八玉と指す感じでした。

後から振り返ると▲8八玉では別の手を指していればよかったかと思いましたが、ソフトは▲8八玉を推奨していました。

人間同士の対局だと先に仕掛けられた形は少し面白くないという感じがしますが、この局面はまだ互角だったようです。

実戦は▲8八玉以下△6五歩▲同歩△7五歩▲6六銀△8六歩▲同歩△4四角▲5五角△7六歩で、ソフトの評価値-392で後手有利。

この手順は先手としては失敗だったようで、▲6五同歩に△7五歩と突いてきました。

以下▲6六銀までは部分的にはありそうな手ですが、後手は△4三歩型で△4四歩と突いていません。

よって▲6六銀と上がった形は将来△4四角と打たれる可能性があります。

また先手玉は▲8八玉型で、△4四角と打たれたら間接的に角のラインに入っています。

△4四角に▲5五角もやや苦し紛れのような手で、ここでじっと△7六歩と歩を取って後手が指しやすいようです。

先手の手の組み合わせが悪く、後手が指したい手を指しているという感じです。

受けに回って丁寧に指そうと思っても、受けすぎて気がついたら形勢が悪くなっていたというパターンです。

角換わり腰掛銀で受けすぎはあまりよくないようで、どこかで攻め合いに出るか争点のでないような受け方を考えるべきでした。

最初の局面図で△6五歩には▲3五歩がありました。ソフトの評価値-74で互角。

この手順は▲3五歩と攻め合いに出る手で、後手は△4三歩型で△4四歩と突いていないのでどこかで▲4五桂と銀取りに跳ねる手があります。

そのときに3四の地点に空間があいていたりとか、▲3三歩と叩く手があることで攻める幅が広がってきます。

▲3五歩に△同歩なら▲4五桂△4二銀▲6五歩△4四角で、ソフトの評価値-29で互角。

この手順は興味深いのですが、3筋を突き捨てて▲4五桂と跳ねる手はよくありここで後手がどのように受けるかでだいぶ変わってきます。

△4二銀はどこかで△4四歩と突いて桂馬を取りにいく狙いがあります。

ただし▲6五歩と歩を取った時に△4四角と打つのが少し見えづらいです。

△4四角と打っても桂馬を取りにいくことはできないのですが、△4四歩は▲6六角と逆に先手に角を打たれて後手玉が角のラインに入るので危険です。

先に△4四角と先着することで▲6六角は打ちにくくしています。

△4四角以下▲5八金△7五歩▲6七金右で、ソフトの評価値+117で互角。

この手順の△4四角に▲5八金も興味深く、本当は▲2四歩△同歩▲同飛と2筋の歩を交換したいのですが、△2三金と金冠に構えられ以下▲2九飛△2四歩とすると金の圧力がしっかりして先手が攻めづらいようです。

よって▲5八金として以下△7五歩に▲6七金右と金を守りに活用していい勝負のようです。

争点のでないような受け方であれば、最初の局面図からは▲6九飛がありました。

△6五歩▲6九飛△6六歩▲同飛△6五歩▲6九飛△6四角▲4七金△4四歩▲1八香で、ソフトの評価値-87で互角。

この手順は▲6九飛と受けに回る手で、以下△6六歩に▲同飛とすればそれ以上の戦いの争点はできません。

後手は△6五歩~△6四角と打つのはよくある筋で、6筋の位を安定させています。

先手もどこかで▲2九飛を狙いたいのですが、△5五銀とぶつけてくるような筋や△6六歩と歩を伸ばされるのがあるのでタイミングが難しいです。

これらの展開は先手としてはあまり面白くない指し方で、どちらかというと後手が△4一飛など指すような駒組みです。

いずれにしても角換わり腰掛銀は手が広くて、色々調べても新たな発見がある戦型です。

角換わり腰掛銀は受けすぎに注意が参考になった1局でした。

歩の裏側に桂馬を打って手を繋げる

上図、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8五歩と突いた局面。ソフトの評価値+178で互角。

先手は銀冠穴熊ですが、急所の△8五歩と突いてきました。

銀冠の形は銀の頭を狙うのがよくある筋で、8七の銀がいなければ△7八龍と金を取ることができます。

そのような意味で狙い筋なのですが、この瞬間に8四の地点に空間があくのでそこで先手に攻められる形になりやすいです。

対局中は△8五歩に受けてもきりがないと思い攻め合いに出ました。

実戦は▲8四香△8六歩▲8二香成△同玉▲8六銀△7八龍▲7七金で、ソフトの評価値-918で後手優勢。

この手順は8四の空間に▲8四香と打って以下駒の取り合いになります。

▲7七金の局面の駒割りは金と銀の交換でほぼ互角ですが、形勢は後手の方がよかったようです。

対局中は分かっていませんでしたが、▲7七金には△8八龍がありました。

△8八龍▲同玉に△8三香が自陣を固めると同時に、次に△3五角という狙いがあります。

△8三香に▲8七歩なら△3五角が△7九銀からの詰めろになり、以下▲4六桂△6八金▲7九銀△同金▲同玉△4七とで、ソフトの評価値-1862で後手勝勢。

この手順は△3五角に▲4六桂と非常手段的な受け方ですが、平凡に△6八金とされると後手勝勢です。

△8三香に▲3一飛なら△6八銀▲8五歩△同香▲8四桂△7七銀成▲同玉△6五桂打▲同歩△同桂で、ソフトの評価値-1437で後手優勢。

この手順は▲3一飛は△3五角の筋を消しつつ、どこかで7三の桂馬がいなくなれば▲6四馬~▲7一飛成を狙う意味で油断のならない手ですが、△6八銀と引っかける形で後手が指せているようです。

やはり後手は△8三香と打った形がしっかりしているので、先手は▲8五歩のような手で後手玉に攻め手がかかる形にしたいのですが、後手の攻めの方がやや厳しいようです。

▲8四香では▲8四桂がありました。

▲8四桂△8六歩▲7二桂成△同金▲5二馬△8七歩成▲同金△5三銀で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は8四に打つのは桂馬にすることで、実戦とは全く違う形になります。

後手に桂馬を渡すか香車を渡すかの違いや、先手は金を取るか銀を取るかなどの違いで全く別の将棋になります。

このあたりが面白く△5三銀と引いた局面の駒割りは金香と銀桂の交換でほぼ互角です。

後手陣は金がなくなったことで少し形が崩れましたが、△5三銀と引いた形は結構粘り強いです。

また先手の囲いは銀がいなくなりましたが、金駒3枚で守っており持ち駒に金があるのでこちらも粘りがききます。

△5三銀以下▲7七金右△8五桂打で、ソフトの評価値+45で互角。

この手順の▲7七金は△7八銀を防いだ手ですが、△8五桂打と桂馬で守りの金を攻める形なので難しい手です。

△8五桂打に▲8六香なら△8四歩▲7九金△7七桂成▲同金△7一金打で、ソフトの評価値-474で後手有利。

この手順は▲8六香と打って攻め味を見せたのですが、△8四歩と下から歩を打つと継続して攻めを続けるのが危険です。

よって▲7九金と受けに回りましたが、△7七桂成~△7一金打ちと玉を固めて後手が少し指せているようです。

△8五桂打に▲8六金右なら△7八銀▲7九香△8七銀成▲同金△6七桂▲7八金△8六歩▲同金△7九桂成▲同金で、ソフトの評価値-33で互角。

この手順は▲8六金右と4段目に金が上がる手で、守りの金が4段目に上がるのは普通は玉が弱体化しやすいので指しにくいです。

△7八銀には▲7九香と打ちつけて香車を守り駒として使います。

後手は△8七銀成としましたが、▲同金と4段目の金を3段目に引いて粘る形です。

なかなか先手に攻めの手番が回ってきませんが、将棋は結構難しいみたいです。

歩の裏側に桂馬を打って手を繋げるのが参考になった1局でした。

角換わりの強襲の受け方

上図は、角換わりからの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+356で先手有利。

後手が△6五桂と跳ねて▲8八銀に8筋の歩を交換してから△7五歩とした展開です。

後手の仕掛けは少し早かったのかもしれませんが、実戦的には先手も対応するのが大変です。

先手も正確に対応すれば有利になる可能性はありそうなので、このあたりが勝負所です。

なお、ソフトはこの局面は先手有利としており、ここからどのように対応するかが興味深いです。

実戦は▲8七歩△8一飛だったのですが、△8一飛で△7六飛ならソフトの評価値-48で互角。

対局中は実戦の▲8七歩は自然な手だと思っていたのですがやや味消しだったようで、後手に△7六飛と歩を取られる手があったようです。

後手の飛車の可動域が狭いのですが、先手は歩切れなので▲7七歩と打つことができません。

△7六飛に▲4五桂なら△3七角▲2九飛△4四銀▲5三桂成△同銀上▲7七歩△4六飛で、ソフトの評価値-1502で後手優勢。

この手順は先手の失敗ですが、▲4五桂と跳ねて△4四銀なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛して歩を補充したから、次に▲7七歩と打つ狙いです。

ただし、▲4五桂には強く△3七角と打つ手があり、▲2九飛に△4四銀と逃げます。

以下▲5三桂成と歩を補充して▲7七歩と打っても、今度は△4六飛とできるのが△3七角と打った効果です。

△7六飛に▲7七桂なら△9五角▲7四角△5一金▲6六歩△7七桂成▲同銀△6六飛▲6七金左△6五桂▲8六桂△7七桂成▲同玉△6五歩で、ソフトの評価値-532で後手有利。

この手順は▲7七桂に△同桂成なら▲同銀で辛抱する狙いですが、▲7七桂には△9五角と6八の玉を角のラインで攻めるのが面白いです。

後手の攻めも枚数が少ないので微妙ですが、後手が少し面白いようです。

先手としては歩切れの上に、△7六飛と横歩を取られるのは意外と大変なようです。

▲8七歩では▲6六歩がありました。ソフトの評価値+416で先手有利。

この手順は▲6六歩とこのタイミングで桂馬を取りにいく手がありました。

先手としては5七の地点は、6八の玉と5八の金が2枚利いているのが心強いです。

▲6六歩に△9五角なら▲7九玉△5七桂成▲同金△8一飛▲5八飛で、ソフトの評価値+812で先手優勢。

この手順の△9五角は間接的に先手玉を角のラインで攻める手ですが、▲7九玉と平凡に受けると後手の方が悪いです。

▲6六歩に△4四角なら▲6七金右△7六歩▲8七歩△7七歩成▲同桂△同桂成▲同銀△8一飛▲5六銀で、ソフトの評価値+422で先手有利。

この手順は△4四角として▲6五歩なら△8八角成を狙います。

先手は▲6七金右として△7六歩に▲8七歩と受けます。

後手は△7七歩成から桂馬の交換をして駒損はまぬがれましたが、4四の角はやや働きの狭い角なので▲5六銀とすれば先手少し指しやすいようです。

先手としては桂得にはなりませんでしが、駒の働きが後手よりいいです。

後手のような早めに桂馬を跳ねてくる指し方はたまにあり、単に△6五桂と跳ねるか、△7五歩▲同歩に△6五桂と跳ねるかなどの組み合わせがあり、先手も後手もちょっとした駒組みの違いで攻め方や受け方が違うことがあります。

攻める方としては攻める気満々で攻めてきますので、受ける方もそれなりに心の準備が必要なようです。

受けがうまくいったからと言って、優勢になるのはあまりなくせいぜい有利が多いというイメージなので、短気を起こさずに粘り強く指す必要があるようです。

角換わりの強襲の受け方が参考になった1局でした。

端の垂れ歩で攻めを繋げる

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4四歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-297で互角。

後手が先に仕掛けた展開で後手が2歩損しています。

持ち駒の歩が1枚だと攻め方に苦労しやすいですが、2歩あるので何とかうまく手を繋ぎたいです。

先手は4四に歩が伸びてきているので将来▲4三銀と打ち込まれる可能性もあり、後手としてはその筋も気になります。

後手は7六に歩が伸びているのと9筋の歩を切っているので、7筋~9筋でうまく手が作れるか大事になりそうです。

よって後手は飛車と角と桂馬と香車をうまく攻めに使いたいです。

実戦は△4六歩▲4八金△5九角▲7四歩で、ソフトの評価値-114で互角。

対局中は△4六歩が魅力的な手に見えてしまいました。

△4六歩に▲同金なら3七の桂馬が浮くので、どこかで△5九角~△8六歩の筋で面白いかと思って指しました。

また△4六歩に▲4八金なら、先手の飛車の利きが止まるのといつでも△3九銀や△3九角の筋がありうまくいけば手になるかと思っていました。

以下▲4八金△5九角に▲7四歩という展開ですが、この展開はやや急所をはずしたようです。

△4六歩はソフトの候補手に上がっておらず、△4六歩と打ったから後手が不利になるまではなかったのですが、あまりいい手ではなかったようです。

なお△4六歩には▲同金もあったようで、以下△5九角なら▲4七金と先手は徹底的に受けに回る手もあったようで、攻める側は形勢を甘く見がちになりそうです。

△4六歩では△9七歩がありました。

△9七歩は9筋からの攻めで、先手は対応に悩みます。

△9七歩に対して先手は2通りの手が気になります。

1つは△9七歩に▲9七同香です。

△9七歩▲同香△8五桂▲9六香△3三角▲6七銀△4四角▲5六金△6四歩で、ソフトの評価値-480で後手有利。

この手順は後手の攻めに対して先手は▲9七同香~▲9六香と徹底的に受けに回る手で、ここから後手がどのように手を繋ぐかが気になります。

▲9六香に△7七歩成は▲同桂△9七角▲9八玉△7七桂成▲同銀△7五角成という攻め方もありそうですが、△3三角と自陣に角を打つのが興味深いです。

後手の角で先手玉のコビンを攻める意図ですが、敵陣に打つ角と違い生角なのでかなり指しにくいです。

先手は▲6七銀~▲5六金と金駒を守りに使いますが、後手も△4四角~△6四歩と歩を使った細かい攻めで後手が少し指せているようです。

後手はがんがん攻めるのでなく、力を蓄えて攻めるという感覚が参考になります。

もう1つは△9七歩に▲4五桂です。

△9七歩に▲4五桂なら△9五香▲6四角△4五銀▲同銀△9八歩成▲同香△同香成▲同玉△6九角▲3四銀△4二歩で、ソフトの評価値-370で後手有利。

この手順の▲4五桂は少し浮かびにくい手で、正直狙いが分からなかったのですが△9五香に▲6四角と打って攻防に利かす形です。

▲6四角と打つことで次に▲5三桂成が狙いになります。

後手は△4五銀と銀と桂馬の交換をしてから△9八歩成から9筋を攻めます。

後手の攻めがやや軽いのですが、次の△6九角が期待の手で7八の地点と8七の地点の両方を狙う形です。

以下▲3四銀に△4二歩と受けてこの局面がどうかという形です。

後手の3一の玉は先手の攻め駒に対して遠い位置にいるので、やや安心感があります。

また、場合によっては△4一玉~△5二玉と中央に逃げることもできるが大きいです。

そのような形になると6二の金も守りに利いてきます。

△4二歩以下▲4六香△8二香▲8八銀△9五桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順はうまくいきすぎで▲4六香は▲4三歩成の狙いですが、△8二香の攻め合いの方が厳しく▲8八銀と打っても△9五桂を駒を足して後手勝勢です。

△9五桂以下は▲8六歩△同香▲同角△同飛▲8七歩△9六角▲8六歩△7八角成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

後手の△6九角からの狙いはこのような感じでした。

端の垂れ歩で攻めを繋げるのが参考になった1局でした。

先入観だけでなく読みを入れる

上図は、角換わりからの進展で△6六桂と歩を取った局面。ソフトの評価値+85で互角。

5四の桂馬が△6六桂と歩を取った展開です。

対局中はなぜか△6六桂を全く考えておらず、△4六桂の筋ばかり気にしていたので意表をつかれました。

そのため△6六桂はありがたいと思っていたのですが、ここからうっかりして全くだめな将棋になってしまいました。

実戦は△6六桂▲4九玉△4七角成▲同金△4六銀で、ソフトの評価値-2037で後手勝勢。

この展開はひどかったのですが、▲4九玉で後手に有効な手がないかと思っていました。

▲4九玉に△7八桂成なら▲7四と△8七飛成▲4一銀△8九龍▲7九歩で、ソフトの評価値+1741で先手優勢。

この手順の△7八桂成には▲7四とが大きく、以下後手は飛車が成っても▲7九歩の受けがあるので先手優勢です。

しかし、▲4九玉には△4七角成がありました。

このタイミングで△4七角成が見えてなかったのですが、▲同金しかありません。

その局面になって初めて△4六銀があると気がついたのですが、時すでに遅しで△4六銀と指されました。

△4六銀に▲同金なら△2五飛が△2九飛成からの詰めろで、ソフトの評価値-2276で後手勝勢。

△4六銀に▲8五飛なら△4七銀成▲1八飛△2七銀が△3八金からの詰めろで、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

これらの手順より、△4七角成~△4六銀を食らってはどうしょうもありません。

最初の局面図で▲4九玉では▲6七玉がありました。

▲6七玉△4七角成▲同金△7八桂成▲同玉で、ソフトの評価値+309で先手有利。

この手順は▲6七桂と一見危険なような方に逃げるようですが、△4七角成~△7八桂成に▲同玉とした形がどの程度の耐久性があるかという形です。

駒割りは角桂と銀の交換の2枚替えで先手が少し駒得しています。

ただし、先手玉はやや薄いのに対して後手玉は結構しっかりしています。

先手からはいつでも▲4一銀とか▲4三角成とする切り札がありますが、相手に駒を渡すのでそのあたりのタイミングなども気になります。

後手からは5五の銀がいなければ△2五飛とする筋はあり、後手としてはその展開にもっていけることができるかも気になります。

▲7八同玉以下△7七銀▲同桂△同歩成▲同玉△6六銀▲同玉△2五飛▲3五桂で、ソフトの評価値+432で先手有利。

この手順は興味深いのですが、△7七銀に▲同桂~▲同玉として玉で対応しています。

普通は▲7七同玉では▲7七同銀が形なのですが△6六桂の王手が意外と厳しく、▲同銀は△同銀が△7七銀打からの詰めろと△2五飛と飛車を取る手の両方があり先手が悪いです。

△6六桂には▲6七玉と逃げ以下△8七飛成▲5五飛△7六歩で、ソフトの評価値-782で後手有利。

この手順は先手は粘りに出ていますが、△7六歩の局面は後手がいいです。

そのような意味で△7七同歩成には▲同玉として、以下△6六銀~△2五飛を飛車をす抜く形になります。

これだけ見ると後手がうまくいったのですが、次の▲3五桂と後手の飛車の利きを止める手があり、これが意外と粘り強い手です。

▲3五桂に△同歩なら▲4一銀が次に▲3二銀成△同玉▲4三角成△同玉▲5五桂以下詰みというイメージです。

なかなかこのような手がぱっとは見えませんが、終盤が鋭い人はこのような感覚なのかと思います。

やはり将棋は先入観よりも読みが大事ということも結構あるようで、実戦の▲6七玉や変化手順の▲7七同玉のような手です。

先入観だけでなく読みを入れるのが参考になった1局でした。

金駒を埋めないで受ける

上図は、先後逆で先手陽動振り飛車からの進展で▲4一角成とした局面。ソフトの評価値-53で互角。

7四の角が▲4一角成とした形です。

対局中は少し後手が苦しい将棋だったのですが少し盛り返したかなと思っており、少し楽観気味でした。

▲4一角成はある狙いがあったのですがそれが分かっておらず、とりあえず守り駒が薄いので1枚金駒を埋めようかなどと考えていました。

埋めるのは悪くはないのですが、埋め方が悪いと全く受けの機能が役立たないことがあります。

本局もそんな感じで後から振り返って初めて気がつきました。

実戦は△4三銀打だったのですが、変化手順で▲4二馬△同金▲5一飛で、ソフトの評価値+942で先手優勢。

この手順は△4三銀打と埋めて将来▲3二馬には△同銀と取る形をイメージしていました。

相手の守りの金を攻めるというのはよくある形で、金がいなければ守りが薄くなるので銀を1枚先に埋めることで対応しようと思っていたのですが、本局は3二の金より4二の銀が大事な駒でした。

△4三銀打には▲4二馬△同金▲5一飛が何気なない手ですが、次の▲3一銀と▲7一飛成の両方が受かりません。

△4三銀打は1手で将棋がだめになるという典型で気がつかないのは実力なのですが、△4三銀打としなくても先手は▲4二馬~▲5一飛の筋があると考えると、それに対応した受けを考えるべきでした。

こういうちょっとしたところで形勢を大きく損ねるのはもったいないです。

同じ銀を打つなら△4三銀打では△3一銀だったようです。ソフトの評価値+25で互角。

また△4三銀打では△6一歩もありました。ソフトの評価値-105で互角。

この手順は△6一歩と1段目に歩を打つ受け方で、ここに歩を打つと先手はどこかで1段目に飛車を打っても7一の金が取れません。

また先手の持ち駒に歩があれば▲7二歩△同金▲6一龍や、▲7二歩△6二金▲7一歩成のような筋がありますが、先手は歩切れです。

そのような意味で△6一歩と打つことで後手陣は結構堅くなったようです。

自陣を堅くするというとつい自玉の近くに金駒を埋めるということがイメージしやすいのですが、安い駒の歩でも守りを堅くできるようです。

△6一歩という受け方で金駒を持ち駒に温存できるのも大きく、受けだけでなく将来攻めに使える可能性も出てきます。

△6一歩に▲4二馬なら△同金▲5一飛△3一桂で、ソフトの評価値-1072で後手優勢。

この手順は▲4二馬~▲5一飛で次に▲3一銀の狙いですが、△3一桂と敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手で、これで後手優勢のようです。

△3一桂では金駒を埋めた方が自玉が堅くなるかというとそうでもないようで、▲5一飛に△4一銀は▲4三銀△同金▲4一飛成のような筋が気になります。

▲4三銀に△同金でなく△3二銀打とすれば後手優勢のようですが、△3一桂と安い駒を受けに使うとこのような手は生じません。

また▲5一飛に△3一銀は▲2三銀△同玉▲3一飛成のような筋もあります。

そのような意味で、銀を受けに使うと逆にその銀を目標に攻められる可能性があります。

先手も銀以外に持ち駒があれば△3一桂のような受けは危険ですが、銀1枚だけなのでそれで受かっているようです。

△6一歩に▲3二馬なら△同玉▲5二金△4五馬▲4一飛△3一銀で、ソフトの評価値-304で後手有利。

この手順は▲3二馬~▲5二金と張り付く手で、これも実戦的には嫌な形です。

後手玉に近くに金駒が少ないのと、相手の持ち駒に飛車があるので受け損なうと形勢が大きく相手に傾くからです。

ただし、▲5二金には△4五馬としていつでも△2七馬とする筋や△3五桂のような手を睨んでいます。

△4五馬に▲4一飛は狙いの手ですが、軽く△3一銀と引いて受けるのもちょっとうっかりしやすいです。

△3一銀では△3一銀打と金駒を増やしたくなるのですが、▲3六銀△5四馬▲4二金△同銀▲1一飛成で、ソフトの評価値+31で互角。

このあたりは見た目以上に難しいようです。

金駒を埋めないで受けるのが参考になった1局でした。

相手の守り駒の金を狙って指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3七同歩成と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+147で互角。

駒の損得はありませんが、先手は歩切れで後手が3歩持っています。

持ち駒に歩がないというのは細かい攻めができにくいのでできれば避けたいのですが、展開上やむを得ずこのように進むこともあります。

ただし、そのような状態でも意外と細い攻めというのはあるもので本局の次の手は全く気がつきませんでした。

実戦は▲1一飛△2八飛成▲1二飛成△8五歩で、ソフトの評価値+175で互角。

この手順の▲1一飛は普通に指すならこのような手で、以下後手も△2八飛成としていつでも△7八龍とする筋を睨んでいます。

▲1二飛成に△8五歩と突くのは8四に空間あいて後手も怖い形ですが、先手の8七の銀がいなくなると△7八龍という手が生じますので一長一短です。

ソフトの評価値は互角ですが、先手としては7八の金を龍で狙われるのがプレッシャーのかかる形で、可能であればそのような展開になる前に手を作りたいです。

そのような意味で▲1一飛では▲7五歩がありました。ソフトの評価値+222で互角。

この手順は▲7五歩と後手の桂頭を狙う手ですが、先手の持ち駒に歩はありません。

また6四に銀がいるので7五の地点は補強されているので、余計▲7五歩というのは見えにくいです。

▲7五歩に△同歩なら▲7四桂で、ソフトの評価値+652で先手有利。

この手順の▲7四桂は角と銀の両取りで、さすがにどちらかが取れる形は先手有利になるようです。

やはり後手玉の近くの駒をはがすのは形勢に大きく影響するようです。

また▲7五歩は次に▲7四歩と歩を取り込んでの桂取りになるので、後手は△7五同銀とします。

▲7五歩以下△同銀▲同馬△同歩▲7四桂△2九飛成▲6二桂成△同金寄▲3五角で、ソフトの評価値+422で先手有利。

この手順は△7五同銀としたのですが、あっさりと▲7五同馬~▲7四桂とするのが手の流れのようです。

少し遊んでいた馬を活用できて、▲7四桂とした形は角か銀のどちらかが確実に取れます。

スピードアップしたような展開で、これだけ見ると先手が指したい手を指したという感じです。

▲7四桂に対して△2九飛成としましたが△2八飛成の方が7八の金を直接狙う形で、本来はこちらを指したいです。

△2八飛成には▲6二桂成△同金寄に▲1七角と打たれるのが気になります。

▲1七角と打たれたときに後手が龍をどうするかが難しく、龍は敵陣にいた方が相手の玉に脅威を与えるのですが、△1九龍▲6二角成△同金のような形で後手玉の守りが弱体化するので指しにくいです。

そのような意味で△2九龍としたのですが、▲6二桂成△同金寄に▲3五角が攻防の手になります。

▲3五角はいつでも▲6二角成とする手と、自陣の受けに役立っているのが大きいです。

先手はやや駒不足なので、ゆっくりした展開だと▲1一飛~▲1二飛成と香車を補充して▲7四香のように相手の歩の裏側から攻めるというのが1つの理想です。

飛車と角と銀と香車の4枚で攻める形です。

後手もどこかで攻めることになると思いますが、後手が攻めると先手の持ち駒に歩などが入る形になりやすいのでそのあたりのバランスを取りながら指します。

▲3五角以下△6九角▲3二飛△7八角成▲同銀△6一金打▲6二角成△同金寄▲3五角△7一角▲6二角成△同角▲5二銀△7二金▲7四金で、ソフトの評価値+712で先手有利。

この手順は▲3五角以下に後手はゆっくりした手は指せないということで△6九角と打ちましたが、先手の7八の金を狙うのがやはり急所のようです。

先手の▲3二飛に△7八角成~△6一金打が、先手玉を薄くして自玉を固めるという意味では実戦的です。

ただし、先手も▲6二角成~▲3五角と再度6二の金にアタックするのが急所のようでこれで先手が指しやすいようです。

相手の守り駒の金を狙って指すのが参考になった1局でした。

△6五桂から攻め合いに出る

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲3五歩と突いた局面。ソフトの評価値-92で互角。

先手があまり見ない形から▲3五歩と仕掛けてきました。

以前この局面から△4四銀の受けを調べました。https://shogiamateur.com/?p=56883&preview=true

△4四銀とする展開は意外にもいい勝負だった印象があるので、今回は▲3五歩に後手が攻め合いに出る手を調べてみます。

▲3五歩に△6五桂と跳ねるのが銀取りで攻めとしては自然ですが、先手は受け方が3通りあります。

1つ目は▲8八銀です。

△6五桂に▲8八銀は次に△6六歩から桂馬を取りにいく手で、後手としても少しプレッシャーがかかりますが△4六角と打つ手があります。

△4六角で△3九角もありそうですが、▲3八飛△5七角成▲6五銀△5八馬▲同飛△6五歩▲3四歩で、ソフトの評価値+398で先手有利。

この手順は最初に浮かびそうですが、△3九角~△5七角成の瞬間に▲6五銀と根元の桂馬を取られて意外と後手はうまくいきません。

△6五桂▲8八銀△4六角に▲4七金なら△5七桂成▲4六金△同歩で、ソフトの評価値-504で後手有利。

▲8八銀には△4六角と上から打つのがうまい手で、▲4七金には△5七桂成として▲4六金には△同歩で角と金の交換で桂馬が成りこめたので後手が少し指しやすいです。

なお△4六角に▲4八角と打てば3七と5七の両方の地点が受かりますが、△8六歩▲同歩△同飛▲8七銀△8一飛▲8六歩△3五角▲6六歩△4四角で、ソフトの評価値-378で後手有利。

この手順の▲4八角はあまり働きのいい角とはいえないので、後手は8筋の歩を交換してから△3五角~△4四角とするのがうまいです。

先手は▲6六歩~▲6五歩で桂馬を取りたいのですが、後手からも△9九角成の筋があるので桂馬が取りにくいです。

2つ目は▲6六銀です。

▲3五歩に△6五桂で、以下▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛で、ソフトの評価値-99で互角。

この手順は▲6六銀に後手は8筋の歩を突いてから△8六同飛~△7六飛と横歩を取る形です。

△7六飛に先手は歩があれば▲7七歩と打ちますが、歩切れなので打てません。

ただし、後手の飛車は狭いので次に▲8五角のような手で取られる形です。

△7六飛に▲7七桂なら△3五歩▲6八金上△3六歩▲4五桂△同銀▲同銀△3七歩成▲2六飛△4八と▲同金△5九角で、ソフトの評価値-575で後手有利。

この手順は▲7七桂には△3五歩と手を戻すのが力をためた手で、先手は▲6八金上から▲4五桂としますが、清算してから△3七歩成が意外と厳しいです。

以下△4八と~△5九角で後手が少し指せているようです。

△7六飛に▲7七桂なら△3五歩▲8五角△7七桂成▲同銀△同飛成▲同玉△6五桂で、ソフトの評価値-1165で後手優勢。

この手順は▲8五角で飛車が取れる形ですが、7七の地点で清算して△6五桂と打つ形は後手優勢です。

3つ目は▲7三角です。

▲3五歩以下△6五桂▲7三角△8一飛▲6五銀△同歩▲2四歩△同歩▲3四歩△4四銀で、ソフトの評価値-216で互角。

この手順は△6五桂に▲7三角ともたれる手で、△8一飛と引いた手に▲6五銀と銀と桂馬の交換をします。

普通は銀と桂馬の交換は銀の方が得ですが、先手の守りか堅くすっきりした形なのが大きいです。

以下▲3四歩に△同銀は▲4四桂があるので△4四銀とかわしましたが、この局面は互角のようです。

なお、△8一飛で△7七桂成▲同桂△8一飛▲6四角成△6三銀打▲7三馬△7五歩▲4五桂▲4四銀で、ソフトの評価値-92で互角。

この手順は△8一飛で△7七桂成とする手で、▲同桂の形がやや桂頭を狙われやすいです。

ただし、7七の桂馬は▲6五桂~▲5三桂成のような攻め味もあるのでこれも一長一短です。

こうやって見ると将棋は手が複雑で難しいです。

△6五桂から攻め合いに出るのが参考になった1局でした。

端に歩を垂らして攻めを継続する

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4五歩と突いた局面。ソフトの評価値-466で後手有利。

対局中は▲4五歩と突いた瞬間は先手から厳しい手がないので、ここは後手として攻めるチャンスだと思っていました。

後手が少し指しやすいと思っていましたが、後手有利までは気がつきませんでした。

このような局面で少しでも形勢を維持して、できれば有利から優勢にしたいです。

後手は攻めるとすれば手が広いところですが、実戦の進行はあまりよくなかったようです。

実戦は△8八歩▲同玉△7六歩で、ソフトの評価値-266で互角。

この手順は、△8八歩として先手玉を攻め駒に近づけて△7六歩と取り込む手です。

対局中はこれでまずまずかと思っていましたが、よく考えると▲8八玉で9筋と7筋がかえって安定したように感じました。

後手の攻めが少し難しくなったという意味です。

後手の持ち駒が豊富なら△8八歩のような手はありそうですが、現状はまだ攻め駒と守り駒が対等な感じなので少しタイミングが早かったようです。

攻めるときはつい厳しい手を意識しがちですが、まだ手を作る段階なのであまり強い手でなくリスクの少ない手を考えた方がよかったです。

△8八歩では△9七歩がありました。ソフトの評価値-467で後手有利。

この手は△9七歩で、数手前に9筋の歩を突き捨てたのでそれをいかす形です。

先手は桂馬と香車で9筋を守っていますがやや薄いので、後手としてはそこに目をつけるのが自然だったようです。

△9七歩に先手は色々な手がありそうです。

△9七歩に▲同香なら△9八歩▲8八角△7六歩▲4四歩△8五桂▲6八玉△9九歩成▲同角△9八角▲8八金△9七桂成▲同桂△8七角成で、ソフトの評価値-721で後手有利。

この手順は▲9七同香には△9八歩が細かい攻めです。

△9八歩に▲8八玉は△9九角~△6六角成がありますので▲8八角と辛抱しましたが、後手は△7六歩~△8五桂で攻めが継続できそうです。

△9七歩に▲7五銀なら△9五香▲8八玉△8五桂▲8六歩△7七歩▲7九金△9八歩成▲同香△同香成▲同玉△7三香で、ソフトの評価値-796で後手有利。

△9七歩に▲7五銀は難しい手ですが、後手から△7六歩と取り込まれる手を防いだとか、▲7五銀として浮いていた6六の銀にひもをつけたという意味があります。

ただし、△9五香から9筋を攻める形になるので後手としては満足です。

△9七歩に▲8六角なら△4九角▲6七銀△6五銀▲同銀△同桂▲6六歩△3八銀▲5六金△6七角成▲同金△2七銀打▲同飛△同銀成▲6五歩△3七成銀で、ソフトの評価値-992で後手優勢。

この手順の▲8六角は冴えない受けのようですが、△7六歩には▲7四歩△8五桂▲7三歩成△同金▲5三角成のような狙いがあります。

うかつに△7六歩とは取りにくいのですが、△4九角と利かせて▲6七銀に△6五銀かから桂馬を活用するのがいいようです。

▲6六歩に△3八銀もうっかりしやすい手で、▲5六金には△6七角成~△2七銀打で飛車を取りにいくのが鋭く後手が指せているようです。

△9七歩に▲4四歩なら△9五香▲4五銀△9八歩成▲5四銀△同歩▲4三銀△4二歩▲3二銀成△同玉で、ソフトの評価値-725で後手有利。

この手順は先手は攻め合いに出た手で、後手も9筋からと金を作る展開です。

先手は銀を取ってから▲4三銀と打ち込む形で、先手が素早く攻めているようですが△4二歩と受けて▲3二銀成△同玉の形でどうかという局面です。

後手の守り駒は少なくなりましたが先手もやや駒不足で、後手からは楽しみな手が多いです。

△3二同玉に▲4五桂なら△6七歩▲6九玉△3九銀▲5八飛△6八銀成▲同金△同歩成▲同玉△8七飛成で、ソフトの評価値-2281で後手勝勢。

この手順は▲4五桂は甘い手でうまくいきすぎですが、△6七歩と垂らすのが厳しく、▲6九玉の早逃げには△3九銀と反対側から飛車を責める形で以下後手勝勢です。

端に歩を垂らして攻めを継続するのが参考になった1局でした。

できるだけ飛車を遠くから活用する

上図は、角換わりからの進展で△5四角と打った局面。ソフトの評価値+485で先手有利。

後手が△2七歩▲同飛に△5四角と打った形で、部分的にありそうな手の流れです。

とりあえず飛車取りなので先手は受ける形ですが、どのように受けるのかという局面です。

後手は△8七角成を狙っており、それに対して先手がどのように対応するかというのと、先手は▲2三歩成のような手も狙っておりそのタイミングがあるかなどが気になります。

ソフトは先手有利になっていますが、実戦的にはまだこれからで有利という感覚は全くありません。

実戦は▲2五飛だったのですが、そこから変化手順で△1四銀▲7五飛△8七角成で、ソフトの評価値-140で互角。

この手順の▲2五飛ですが、飛車取りを避けて横に受けが利く形なので自然な手かと思っていました。

ここからは変化手順ですが、▲2八飛には△1四銀と受ける手があったようでこれが飛車取りでかつ▲2三歩成を受けています。

このような手が見えにくく、飛車が敵陣の近くにいったため△1四銀という手が生じました。

大駒は遠くから睨む方がいいのですが、敵陣の近くになるほどあたりが強くなってきます。

△1四銀に▲7五飛も部分的に味のいい手ですが、このタイミングで△8七角成とするのが面白いです。

この形はよく見ると、5九の玉と7五の飛車の位置関係で次に△8六馬という手が生じるのが盲点です。

△8七角成の瞬間に先手からうまい手があればいいですが、その後の展開が気になります。

△8七角成に▲8三歩△同飛▲7二角△8六馬▲4八玉△8四飛で、ソフトの評価値-545で後手有利。

この手順は▲8三歩~▲7二角とする手ですが、本当は持ち駒に歩がたくさんあれば▲8三歩~▲8四歩~▲8五歩で飛車の利きを止めたいです。

現状は持ち駒に歩が2枚しかないのでその筋ができないため、▲8三歩~▲7二角とします。

部分的にはこれでうまく切り返したようでも、後手から△8六馬~△8四飛をかわすと7二の角が少しゆがんだ形になって後手が少し指しやすいようです。

最後の△8四飛というのが少し見えづらいです。

先手からは▲2三歩成の筋が消えて、後手の馬と飛車が働く形なのでちょっと先手が損をした感じです。

最初の局面図で▲2五飛ではソフトは▲3六歩を推奨していました。ソフトの評価値+504で先手有利。

この▲3六歩は飛車取りを普通に受けた手ですが、依然として▲2三歩成の狙いが残っています。

後手から△8七角成の筋はありますが、どちらが厳しいかという形です。

▲3六歩に△8七角成なら▲8三歩△同飛▲5六角△8六飛▲2三歩成△7八馬▲同角△8八飛成▲6九銀△7七歩▲5六角△4四金▲1二とで、ソフトの評価値+308でで先手有利。

この手順は△8七角成と攻めてきたときに▲8三歩~▲5六角が攻防の手のようです。

角を使って将来▲7八角とできるような受けの手を用意しています。

後手は△8六飛~△7八馬~△8八飛成と飛車が成りこみ勝負形です。

それに対して先手も▲2三歩成が金取りで相手の玉の近くなので相当価値が高い手ですが、簡単に▲3三ととしないのが興味深いです。

▲3三とで金が取れるのですが、△同桂の形が後手から桂馬の利きで2筋に歩を連打して飛車成りを防ぐことができます。

それで先手は▲6九銀と受ける形ですが、後手も△7七歩からの細かい攻めで先手有利のようですがまだまだ大変です。

このような戦いを見ると将棋は決して簡単ではなく、その場その場でできるだけ精度のいい手を選択して形勢を損ねないことが大事なようです。

▲3六歩に△2二歩なら▲6五銀△6七銀▲同金△8七飛成▲5四銀△同歩▲5八銀△8九龍▲4八玉で、ソフトの評価値+747で先手有利。

この手順は△2二歩と妥協した手ですが、▲6五銀と角と取る形で先手有利のようです。

できるだけ飛車を遠くから活用するのが参考になった1局でした。