上図は、後手横歩取りからの進展で△4三金右と上がった局面。ソフトの評価値+647で先手有利。
駒割りは角と金の交換ですが、先手が少し有利のようです。
角と金の交換は微妙で局面によっては金の方が価値が高いということもありますが、本局に関しては持ち駒の角の方が価値が高いようです。
また後手は歩切れなのも痛く先手が指しやすいです。
先手は2八に歩を打っているので飛車が活用しにくいのと、4八の角が遊んでいます。
この駒を活用できればいいとさらによくなると思っていましたが、直接的な手が浮かばず少し持久戦模様にしました。
実戦は▲4六歩△3一玉▲4七銀△3三銀▲3六飛△7五歩で、ソフトの評価値+139で互角。

この手順は典型的な先手の失敗例で、先手の指し手にあまり狙いがありませんでした。
先手玉は中住まいだったので▲4六歩~▲4七銀で玉の周辺を固めて、▲3六飛と回り歩の後ろに飛車がいる形でまずまずかと思っていました。
ただし、後手は金銀3枚で囲ってからの△7五歩で一応勝負形になっているようです。
先手の指し手以上に後手の方が価値の高い手が多かったようで、特に先手は4八の角が立ち遅れているます。
先手はどこかで▲5六歩と突いて角の利きを通すことになりそうですが、2八の歩の位置がよくなく2九の桂馬も働いていませんので、盤上の駒は後手の方が働いているようです。
先手は持ち駒の角をどこかで使えるというメリットがあるので、これでもいい勝負のようですが、最初の局面図からだとだいぶ評価値を下げました。
先手に主導権がなくなったのが大きいようです。
▲4六歩では▲6五歩がありました。ソフトの評価値+515で先手有利。

この▲6五歩は指摘されれば浮かびそうな手ですが、その後の展開が気になります。
▲6五歩△同銀▲3七角に△6四金なら▲6六銀△同銀▲同飛△5四金左▲6五歩△5五金右▲5六飛で、ソフトの評価値+1053で先手優勢。
この手順は△6五銀なら▲3七角に対する受け方が難しいです。
△6四金は持ち駒の金を使うのでもったいないのですが、▲6六銀と銀をぶつけるのが2六の飛車を横に使った手です。
以下△同銀▲同飛でこれで先手は飛車と角が働く形になり、△5四金左には▲6五歩~▲5六飛で先手優勢のようです。
▲6五歩△同銀▲3七角に△7三金なら▲6六銀△5四銀▲7五歩△6四歩▲7四歩△同金▲6五歩△8六歩▲同歩△3三桂▲6四歩△2五桂▲5九角△2四歩▲5五銀△同銀▲6三角△3一玉▲7四角成で、ソフトの評価値+662で先手有利。
この手順は▲3七角に△7三金と低い位置に金を打って受ける手ですが、これも▲6六銀とぶつけます。
▲6六銀に△5四銀とかわしましたが、▲7五歩が継続手で△6四歩の受けに▲7四歩~▲6五歩が妙手です。
以下後手は玉側の方で暴れてきますが、持ち駒の角をいいタイミングで使えると先手優勢のようです。
▲6五歩△7三銀▲3七角に△3三桂なら▲7五歩△4五桂▲4六角△9二飛▲7四歩△同銀▲8二角打△7三歩▲7一角成で、ソフトの評価値+1237で先手優勢。
この手順はうまくいきすぎですが、▲6五歩に△7三銀の辛抱に▲3七角と間接的に飛車のコビンを狙います。
△3三桂には▲7五歩が厳しく後手は△4五桂~△9二飛と辛抱しますが、▲7四歩~▲8二角打で先手優勢です。
▲6五歩△7三銀▲3七角に△8四飛なら▲9五角△8三飛▲7三角左成△同桂▲7二銀△8四飛▲7三角成△9四飛▲8三銀不成で、ソフトの評価値+2089で先手勝勢。
この手順もうまくいきすぎですが、▲3七角に△8四飛の受けは▲9五角が厳しく△8三飛に▲7三角左成~▲7二銀で、以下後手の飛車が取れる形で先手勝勢です。
このように見ると▲6五歩は相当厳しい手だったようです。
見た目以上に角のラインは厳しいのが参考になった1局でした。