できるだけ局面を複雑にする


上図は、先後逆で後手横歩取り△3三角型からの進展で▲8八玉とした局面。ソフトの評価値+248で互角。

後手が△4六馬と引いた手に先手は7九の玉が▲8八玉と入城した形です。

駒割りは銀と桂馬の交換でいい勝負です。

先手からは次に▲4二とから攻める手が見えており、清算して△4二同玉の形は後手玉が守りが薄くて指せません。

先手は飛車を活用する筋もありますが、ちょっと手数がかかりそうなのでその間に後手に動かれる可能性があります。

また後手から攻めようとすると5七のと金がいなければ△5九香成とする形ですが、まだ先手玉を攻めるには駒不足です。

このような終盤戦でできるだけ精度の高い手を指したいのですが、手が広くなるとだんだんとそれが難しくなっていきます。

終盤戦で精度の悪い手を指すと大きく形勢を損ねるので、このあたりの指し手は大事です。

実戦は△6七とで以下▲4二桂成△6一玉▲5一成桂△7一玉▲6七金だったのですが▲6七馬で、ソフトの評価値+887で先手優勢。

この手順は△6七とに▲同金△5九香成を予定していたのですが、▲4二桂成とされるのをうっかりしていました。

てっきり▲4二とと指されると思っていたのですが、3四の桂馬がいなくなると2三の馬が自陣に利く形になります。

それで最後の▲6七馬と自陣に馬を引いて、先手玉は結構しっかりしているので先手優勢だったようです。

後手の△6七とはどこかである狙い筋ですが、ちょっとタイミングが早かったようです。

△6七とでは△3七馬がありました。ソフトの評価値+366で先手有利。

この手順の△3七馬ですが、対局中は全く浮かびませんでした。

4六の馬がいい位置なのでその馬を動かしたくないという理由ですが、その固定観念がよくなかったようです。

何か手がないかを探して、少しでもチャンスがありそうな手をひねり出すくらいが必要だったようです。

△3七馬がソフトの推奨手でこれでも互角から先手がよくなるようですが、一応△2六馬と△5九馬の両方の狙いがあります。

とりあえず終盤戦では何か狙いがある手を指すのが大事なようです。

△3七馬に▲4二桂成なら△同金▲同と△6一玉▲2四飛△5九馬▲5六馬△7三銀▲2一飛成△7二玉▲6六馬で、ソフトの評価値+378で先手有利。

この手順は△3七馬に▲4二桂成と攻めた手で、以下△同金▲同と△6一玉と進みますがそこで▲2四飛と飛車を活用します。

先手は飛車が龍になれば攻めが手厚くなります。

後手は△5九馬と金を取りますがそこで▲5六馬が鋭く、△同となら▲2一飛成で後手玉が詰みになります。

よって▲5六馬に△7一玉と早逃げする展開で、以下いい勝負のようです。

△3七馬に▲2九飛なら△6一玉▲4二桂成△同金▲同と△7一玉▲4一馬△8二玉▲5二と△7三金▲6二と△6七と▲同金△5九香成▲6五桂で、ソフトの評価値+596で先手有利。

この手順は△3七馬に▲2九飛と逃げたのですが、△6一玉の早逃げが実戦的なようです。

以下▲4二桂成に△同金▲同と△7一玉と玉の早逃げをして少しでも局面を複雑にするようです。

変化手順では▲4一馬~▲5二とで以下先手が指せているようですが、これくらいの形勢の差であればまだ粘る価値は十分にありそうです。

できるだけ局面を複雑にするのが参考になった1局でした。