上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9二歩と受けた局面。ソフトの評価値+832で先手有利。
駒割りは飛桂と銀の交換で先手が駒得しており、後手は歩切れなので先手が少し指せているようです。
9筋を詰めたのは大きいのですが、後手から次に△6八歩成が見えているので先手がどうするかという局面です。
△6八歩成とされてもまだ先手玉に詰めろがかかるわけではなく、先手は3八に飛車がいるので意外と簡単に詰めろはかかりません。
ただし先手の攻め駒も少し不足気味で、うまい手があれば後手玉が寄りそうな気もしますが微妙です。
対局中は先手は受けてもかえって危ないと思って攻めることにしました。
実戦は△9二歩以下▲9三桂△同歩▲同歩成△同香▲同香不成で以下変化手順で△8二銀打で、ソフトの評価値+516で先手有利。

この手順は9筋から攻める手で、後手は金銀4枚で守っていますが9筋が薄いのでそこを攻めるのは自然な感覚です。
▲9三桂以下▲9三香不成として次に▲9一飛を狙うことにしました。
▲9三香不成に△6八歩成と攻め合いにきましたが、▲9八香△9五歩▲同香△8二玉▲6八金△同成桂▲同飛△同馬▲8五桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。
この手順はうまくいきすぎたのですが、△6八歩成には▲9八香と9筋に香車を足すのが次に▲9二香成の詰めろで、以下△9五歩~△8二玉とあやを求めますが、▲6八金~▲同飛で桂馬を入手してから▲8五桂で後手受けなしで先手勝勢です。
このように急所にはまればうまくいくのですが、▲9三香不成には△8二銀打とまだ大変だったようです。
△8二銀打以下▲9八香△9三銀▲同香成△9二歩で、ソフトの評価値+580で先手有利。
この手順は▲9八香には△9三銀とあっさり清算するのが盲点で、以下▲同香成に△9二歩が意外としぶとい受けです。
先手は攻めを繋ぐなら▲9四歩としますが、△9五香で先手は歩の合駒ができず、飛車や銀の合駒や▲9七桂では先手は逆転模様になります。
これらを見ると先手は相手が少し甘い手を指せばうまくいきますが、正確に指されると結構大変なようです。
▲9三桂では▲6七金左がありました。ソフトの評価値+951で先手優勢。

この手順は▲6七金左とと金の卵の歩を取る手です。
後手はと金を作るのが楽しみだったのでそれを無くして先手は清算しようとします。
ただし、この瞬間が後手の手番なので何かうまい手があるかが気になります。
▲6七金左に△4九馬なら▲5七金△3八馬▲9三桂△同歩▲同歩成△同香▲同香成△9二歩▲同成香△同玉▲9八香△9三香▲同香成△同玉▲9八香で、ソフトの評価値+3145で先手勝勢。
この手順はうまくいきすぎですが、△4九馬なら▲5七金とあっさり飛車を渡すのがうまく、後手は△3八馬としても馬が遊ぶ形なので▲9三桂から寄せきることが可能です。
▲6七金左に△同成桂なら▲同金△4九馬▲6八飛△7八銀▲7七金△8九銀成▲同玉△8五桂▲9三桂△同歩▲同歩成△9七桂打▲同香△同桂成▲同銀△9三香▲8五桂△9二歩▲9三桂成△同歩▲8五桂で、ソフトの評価値+1513で先手優勢。
この手順は△6七同成桂~△4九馬ですが、▲6八飛がしっかりした受けの形です。
後手は△7八銀~△8九銀成~△8五桂とあやを求めますが、やはり▲9三桂からの攻めが厳しいようです。
先手は自陣がだいぶ安全になると攻めに専念できるのが大きいようです。
攻め急ぐ前に自陣に手を入れるのが参考になった1局でした。