上図は、先後逆で先手ひねり飛車からの進展で▲8六同角と飛車を取った局面。ソフトの評価値-602で後手有利。
銀交換の後に8六の地点で飛車交換になった展開です。
駒の損得はありませんが意外にもこの局面は形勢に差があったようで、後手は大駒の交換の後の貴重な手番です。
先手玉より後手玉の方が戦いより遠い位置にいるので、後手が少し得をしています。
ただし、自分の棋力ではそんなに後手有利という感覚はなく、後手は6三の金が浮いており狙われやすい形で、先手からの飛車打ちも見えているので次の手は大事だと思っていました。
自分はつい持ち駒に飛車があると敵陣に打つことばかりを考えて、あまりそれ以外のところに目がいかないことがあり本局もそんな感じに進みました。
実戦は△6九飛▲6四歩で、ソフトの評価値-466で後手有利。

この手順は△6九飛と打つ手ですが、△6五飛成と△9九飛成の両方の狙いがあり打つならここしかないかと思っていました。
ただし、次の▲6四歩がなかなかの手でこのような手がなかなか見えません。
後手の6三の金は3段目の金なので△6二金と引くと2段目の金になり少ししっかりした形になるのでありがたいと思っていたのですが、以下▲8二飛△6一歩▲6八金△7九飛成▲6三歩成△同金▲4一銀で、ソフトの評価値-96で互角。
この手順は6三の金を守ることに意識すると先手からどんどん攻める形になり、▲6八金と一旦自陣に手を入れてから▲6三歩成~▲4一銀がうるさいです。
このような展開になると有利が吹っ飛んで互角になりました。
ソフトは▲6四歩には△同金▲同角△6五飛成で、ソフトの評価値-466で後手有利だったようですが、金と桂馬の交換なので後手がやや不満です。
なお最初の局面図では、ソフトは△6九飛でなく△6五飛を推奨していました。
△6五飛で、ソフトの評価値-572で後手有利。

この飛車打ちは△8六飛と△6五飛の両取りですが、敵陣に打つ飛車でなく生飛車なので駒を取っても龍になれません。
そのような意味で少し打ちにくい手です。
先手は角取りなので角を守る手を考えるのが自然です。
△6五飛に▲7七角なら△7六銀▲5九角△6六歩▲6八歩△6五銀▲6一飛△5四銀▲5二銀△8九飛成▲7九歩△7四金で、ソフトの評価値-1060で後手優勢。
この手順は△6五飛▲7七角に△7六銀と打つのが盲点です。
自分の感覚では△7六銀で△6五飛が浮かぶのですが、▲8二飛と打つ手が少し気になります。
後手は8筋から飛車がいなくなると▲8二飛の筋が生じます。
これでも後手が少し指しやすいようですが、△7六銀と打って角取りと△6五銀の両方を狙います。
△7六銀に▲5九角と逃げたのですが、△6六歩が何気に手厚い手で次は△6七歩成があるので▲6八歩に△6五銀とします。
△6五銀▲6一飛に△5四銀が味にいい手で、金駒で盤面を制圧する指し方です。
以下▲7二銀に△8九飛成~△7四金で後手優勢です。
△8五飛に▲8七歩なら△6五飛▲6七歩△2五飛▲6一飛△2八飛成▲6三飛成△2六桂▲3九金打△1九龍▲2八銀△3八桂成▲同金左△1八龍で、ソフトの評価値-1021で後手優勢。
この手順は△8五飛に▲8七歩と打ち△6五飛に▲6七歩と辛抱する手ですが、△2五飛と回る手がありました。
先手は歩切れなので▲2七歩と打つことができません。
以下後手は△2八飛成を実現したのに対して先手は▲6一飛~▲6三飛成と金を取りますが、△2六桂に▲3九金打と使わせる展開で後手が指せているようです。
ややレアケースな飛車の使い方ですが、相手の持ち駒に歩が少なかったもうまくいく要因だったようです。
盤面全体を見て飛車を打つのが参考になった1局でした。