上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4五歩と突いた局面。ソフトの評価値-466で後手有利。
対局中は▲4五歩と突いた瞬間は先手から厳しい手がないので、ここは後手として攻めるチャンスだと思っていました。
後手が少し指しやすいと思っていましたが、後手有利までは気がつきませんでした。
このような局面で少しでも形勢を維持して、できれば有利から優勢にしたいです。
後手は攻めるとすれば手が広いところですが、実戦の進行はあまりよくなかったようです。
実戦は△8八歩▲同玉△7六歩で、ソフトの評価値-266で互角。
この手順は、△8八歩として先手玉を攻め駒に近づけて△7六歩と取り込む手です。
対局中はこれでまずまずかと思っていましたが、よく考えると▲8八玉で9筋と7筋がかえって安定したように感じました。
後手の攻めが少し難しくなったという意味です。
後手の持ち駒が豊富なら△8八歩のような手はありそうですが、現状はまだ攻め駒と守り駒が対等な感じなので少しタイミングが早かったようです。
攻めるときはつい厳しい手を意識しがちですが、まだ手を作る段階なのであまり強い手でなくリスクの少ない手を考えた方がよかったです。
△8八歩では△9七歩がありました。ソフトの評価値-467で後手有利。

この手は△9七歩で、数手前に9筋の歩を突き捨てたのでそれをいかす形です。
先手は桂馬と香車で9筋を守っていますがやや薄いので、後手としてはそこに目をつけるのが自然だったようです。
△9七歩に先手は色々な手がありそうです。
△9七歩に▲同香なら△9八歩▲8八角△7六歩▲4四歩△8五桂▲6八玉△9九歩成▲同角△9八角▲8八金△9七桂成▲同桂△8七角成で、ソフトの評価値-721で後手有利。
この手順は▲9七同香には△9八歩が細かい攻めです。
△9八歩に▲8八玉は△9九角~△6六角成がありますので▲8八角と辛抱しましたが、後手は△7六歩~△8五桂で攻めが継続できそうです。
△9七歩に▲7五銀なら△9五香▲8八玉△8五桂▲8六歩△7七歩▲7九金△9八歩成▲同香△同香成▲同玉△7三香で、ソフトの評価値-796で後手有利。
△9七歩に▲7五銀は難しい手ですが、後手から△7六歩と取り込まれる手を防いだとか、▲7五銀として浮いていた6六の銀にひもをつけたという意味があります。
ただし、△9五香から9筋を攻める形になるので後手としては満足です。
△9七歩に▲8六角なら△4九角▲6七銀△6五銀▲同銀△同桂▲6六歩△3八銀▲5六金△6七角成▲同金△2七銀打▲同飛△同銀成▲6五歩△3七成銀で、ソフトの評価値-992で後手優勢。
この手順の▲8六角は冴えない受けのようですが、△7六歩には▲7四歩△8五桂▲7三歩成△同金▲5三角成のような狙いがあります。
うかつに△7六歩とは取りにくいのですが、△4九角と利かせて▲6七銀に△6五銀かから桂馬を活用するのがいいようです。
▲6六歩に△3八銀もうっかりしやすい手で、▲5六金には△6七角成~△2七銀打で飛車を取りにいくのが鋭く後手が指せているようです。
△9七歩に▲4四歩なら△9五香▲4五銀△9八歩成▲5四銀△同歩▲4三銀△4二歩▲3二銀成△同玉で、ソフトの評価値-725で後手有利。

この手順は先手は攻め合いに出た手で、後手も9筋からと金を作る展開です。
先手は銀を取ってから▲4三銀と打ち込む形で、先手が素早く攻めているようですが△4二歩と受けて▲3二銀成△同玉の形でどうかという局面です。
後手の守り駒は少なくなりましたが先手もやや駒不足で、後手からは楽しみな手が多いです。
△3二同玉に▲4五桂なら△6七歩▲6九玉△3九銀▲5八飛△6八銀成▲同金△同歩成▲同玉△8七飛成で、ソフトの評価値-2281で後手勝勢。
この手順は▲4五桂は甘い手でうまくいきすぎですが、△6七歩と垂らすのが厳しく、▲6九玉の早逃げには△3九銀と反対側から飛車を責める形で以下後手勝勢です。
端に歩を垂らして攻めを継続するのが参考になった1局でした。