上図は、角換わりからの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+356で先手有利。
後手が△6五桂と跳ねて▲8八銀に8筋の歩を交換してから△7五歩とした展開です。
後手の仕掛けは少し早かったのかもしれませんが、実戦的には先手も対応するのが大変です。
先手も正確に対応すれば有利になる可能性はありそうなので、このあたりが勝負所です。
なお、ソフトはこの局面は先手有利としており、ここからどのように対応するかが興味深いです。
実戦は▲8七歩△8一飛だったのですが、△8一飛で△7六飛ならソフトの評価値-48で互角。

対局中は実戦の▲8七歩は自然な手だと思っていたのですがやや味消しだったようで、後手に△7六飛と歩を取られる手があったようです。
後手の飛車の可動域が狭いのですが、先手は歩切れなので▲7七歩と打つことができません。
△7六飛に▲4五桂なら△3七角▲2九飛△4四銀▲5三桂成△同銀上▲7七歩△4六飛で、ソフトの評価値-1502で後手優勢。
この手順は先手の失敗ですが、▲4五桂と跳ねて△4四銀なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛して歩を補充したから、次に▲7七歩と打つ狙いです。
ただし、▲4五桂には強く△3七角と打つ手があり、▲2九飛に△4四銀と逃げます。
以下▲5三桂成と歩を補充して▲7七歩と打っても、今度は△4六飛とできるのが△3七角と打った効果です。
△7六飛に▲7七桂なら△9五角▲7四角△5一金▲6六歩△7七桂成▲同銀△6六飛▲6七金左△6五桂▲8六桂△7七桂成▲同玉△6五歩で、ソフトの評価値-532で後手有利。
この手順は▲7七桂に△同桂成なら▲同銀で辛抱する狙いですが、▲7七桂には△9五角と6八の玉を角のラインで攻めるのが面白いです。
後手の攻めも枚数が少ないので微妙ですが、後手が少し面白いようです。
先手としては歩切れの上に、△7六飛と横歩を取られるのは意外と大変なようです。
▲8七歩では▲6六歩がありました。ソフトの評価値+416で先手有利。

この手順は▲6六歩とこのタイミングで桂馬を取りにいく手がありました。
先手としては5七の地点は、6八の玉と5八の金が2枚利いているのが心強いです。
▲6六歩に△9五角なら▲7九玉△5七桂成▲同金△8一飛▲5八飛で、ソフトの評価値+812で先手優勢。
この手順の△9五角は間接的に先手玉を角のラインで攻める手ですが、▲7九玉と平凡に受けると後手の方が悪いです。
▲6六歩に△4四角なら▲6七金右△7六歩▲8七歩△7七歩成▲同桂△同桂成▲同銀△8一飛▲5六銀で、ソフトの評価値+422で先手有利。
この手順は△4四角として▲6五歩なら△8八角成を狙います。
先手は▲6七金右として△7六歩に▲8七歩と受けます。
後手は△7七歩成から桂馬の交換をして駒損はまぬがれましたが、4四の角はやや働きの狭い角なので▲5六銀とすれば先手少し指しやすいようです。
先手としては桂得にはなりませんでしが、駒の働きが後手よりいいです。
後手のような早めに桂馬を跳ねてくる指し方はたまにあり、単に△6五桂と跳ねるか、△7五歩▲同歩に△6五桂と跳ねるかなどの組み合わせがあり、先手も後手もちょっとした駒組みの違いで攻め方や受け方が違うことがあります。
攻める方としては攻める気満々で攻めてきますので、受ける方もそれなりに心の準備が必要なようです。
受けがうまくいったからと言って、優勢になるのはあまりなくせいぜい有利が多いというイメージなので、短気を起こさずに粘り強く指す必要があるようです。
角換わりの強襲の受け方が参考になった1局でした。