角換わり▲4五桂の急戦形からの変化

上図は、角換わり▲4五桂の急戦形からの進展で▲2九飛とした局面。ソフトの評価値-149で互角。

先手が2筋の歩の交換をして▲2九飛と引いた形です。

最近自分の将棋では角換わり▲4五桂の急戦形を選択することが多く、少しでもこの形での実戦を増やして戦法の感覚に慣れるというのが目的です。

比較的先手が早く動く展開になり自分に合っていると思っていますが、場合によっては途中からじっくりした展開になることもあるので気持ちの切り替えが大事です。

この気持ちの切り替えをどこでするかというのも、結局は実戦を重ねて自分なりに理解したいと思っています。

▲2九飛と引いた局面は後手は手が広いところで、自分なりに色々な候補手に対してのその後の展開をイメージすることがあるのですが、実戦ではそれがなかなか思い出せずに手が見えないことがあります。

思い出すというと覚えていたことを忘れるという意味でよくないのかもしれないのですが、できるだけ暗記でなく感覚的にいいところに手が伸びるというようになりたいです。

自分の場合は、将棋で覚えてもすぐに忘れるので自分のものになっていないことが多いです。

本局は▲2九飛に△6三銀としたのですが、△5五角が気になっていました。ソフトの評価値+53で互角。

この手順の△5五角は次に△4六角~△4五銀と桂馬を取る狙いです。

4六の歩を支える駒がなくなるとこの筋があるので先手は忙しくなります。

△4六角に▲4七銀なら△4五銀▲同歩△3七桂で、ソフトの評価値-155で互角。

この手順は▲4七銀とすれば4六の歩は支えることができますが、△4五銀~△3七桂の両取りがうるさいです。

よって△5五角には▲3四角と攻め合いの手を指します。

△5五角▲3四角△4六角▲4七歩△5五角▲5六歩△7七角成▲同桂△8六歩▲2三角成で、ソフトの評価値+1484で先手優勢。

この手順は▲3四角は次に▲2三角成が狙いですが、△4六角に▲2三角成は△2八歩▲2四馬△5二玉▲3九飛△3三桂で、ソフトの評価値+35で互角。

この展開は△2八歩と打たれますが▲2四馬が王手になり、以下△5二玉▲3九飛で全くないわけではありませんが、先手は飛車が活用しづらくなりそうです。

よって△4六角には▲4七歩~▲5六歩が少し浮かびづらい筋で、以下後手は△7七角成~△8六歩には▲2三角成があり先手優勢です。

実戦は▲2九飛に△6三銀だったのですが、ここでまた次の手に悩みました。

△6三銀に対しても先手は手が広いようで、実戦は▲3四角としました。

▲3四角△2四角▲1五歩△3六歩▲1四歩△4五銀▲同角△3七桂▲同銀△同歩成▲6三角成で、ソフトの評価値+1117で先手優勢。

この手順は△2四角に▲1五歩は△同歩なら▲2五歩△1三角▲1五香の狙いです。

後手が△4二玉型なので▲2五歩がありましたが、△5二玉型に▲2五歩は△4二角と引かれて▲1五香には△同角がありますので要注意です。

また△1五同歩には▲1二歩△同香▲2四飛△同歩▲1二角成もありそうです。

▲3四角には△4一角が推奨手だったようで、以下▲1五歩△同歩▲2四歩△同歩▲1五香△同香▲1二角成△2三金▲2一馬△1八香成▲2七飛△1六歩で、ソフトの評価値+148で互角。

本当はこの戦型を指すならそこから先を少しでも調べておいたほうがいいのでしょうが、やはり暗記目線だと将棋で大事な自分で考えていないと長い目で見るとよくないので、実戦になったときにまた考えようと思います。

そのような意味で▲3四角以外にも▲3八金とか▲6八玉もありそうですが、それは実戦で現れたら調べてみます。

角換わり▲4五桂の急戦形からの変化が参考になった1局でした。