知識不足なため仕掛けで失敗

上図は、先後逆で後手雁木からの進展で▲3七桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+82で互角。

相居飛車のこの戦型はあまり好きではないのですが、相手の手の流れでこのようになりました。

本当は好きでない戦型になる前に工夫して別の戦型を選択すればいいのですが、このあたりがやや知識不足で選択肢が少ない感じです。

先手が矢倉模様や雁木模様に対して、後手番の自分が左美濃で指しても雁木で指してもいまひとつうまくいっておらず、局後の検討でここはこう指せばよかったという手筋は覚えても局面の線として流れがいまひとつ理解できていない感じです。

このような場合はその戦型に近いような将棋の専門誌を買うのが一番早いと思っていますが、専門誌を買うのはいまひとつ乗り気になれないので、プロの先生の将棋を見ることがほとんどです。

ただし、将棋の棋譜に解説がない場合がほとんどなので、疑問も思ってもその場で自分なりに調べないとそのままになっていることが多いです。

気になる局面での展開を調べればいいのですが、それをしないともやもやが残ったままになり、それが実際の自分の将棋にでてしまいます。

本局もそんな感じで知識不足なため仕掛けそうそうで失敗しました。

実戦は▲3七桂以下△6五歩▲同歩△7五歩▲同歩△6五銀▲5五角△5六銀▲同歩で、ソフトの評価値+605で先手有利。

この戦型の似たような形で以前から疑問に思っていたのが、先手からは▲4五歩で後手からは△6五歩と簡単に仕掛けないことのはなぜかと不思議に思っていました。

相居飛車の将棋は先に攻めた方がいいと考えがあるのですが、攻めないということは攻めると少し無理筋で形勢が悪くなるからだということになります。

その対応を理解していないためもやもやの状態になっていました。

▲3七桂と跳ねたら次に▲4五歩と攻められるのが嫌だったので△6五歩としたのですがこれが疑問手でした。

部分的な手の流れとして△6五歩~△7五歩で何とかなるのかと思っていましたが、銀交換する前に▲5五角とされる手が見えていませんでした。

後手の5四の銀が△6五銀としているので▲5五角が生じましたが、以下銀交換しても▲5六同歩で後手が悪いです。

先手は次の▲7三角成や▲7四歩が狙いで、後手はそれを受けづらくどう見ても後手が失敗です。

最初の局面図では△6五歩で△8二飛がありました。

△8二飛に▲4五歩なら△同歩▲同銀△5五角で、ソフトの評価値-238で互角。

この手順は△8二飛として手待ちみたいに見えますが、先手から▲4五歩の仕掛けに対する受け方が分かっていませんでした。

▲4五歩に△同歩は自然ですが、▲同銀には△5五角がありました。

この△5五角は実戦と逆のようなパターンの受け方ですが、先手は▲4五銀とした形には△5五角が受けの形のようです。

この△5五角が見えているかどうかで全く展開が変わってくるので、やはり知識は大事だったようです。

暗記というレベルでなく感覚的な知識して手が見えてなかったです。

△5五角以下▲5四銀△3七角成▲4三銀成△同金右で、ソフトの評価値-297で互角。

この手順は興味深いのですが、▲5四銀に△3七角成と後手は桂得で以下▲4三銀成△同金右と進みこれで後手よしだと思っていましたが、思ったほど形勢に差が開いていませんでした。

最新のAIだともう少し形勢に差が開いてもおかしくないと思いますが、後手は桂得で馬を作っているので少なくとも悪くはないです。

よって先手も簡単に仕掛けられないので、お互いに駒を組み替えたり千日手模様になりやすくなります。

これら変化手順は部分的な手なので局面全体を見ると理解度は乏しいのですが、やはり疑問に思ったらできるだけ自分の指した将棋でなくても調べた方がいいのかもしれません。

特に自分の場合は相居飛車の将棋に疑問が多すぎるという感じです。

調べるといっても自分で解決する棋力はありませんので将棋ソフトで検討するしかできませんが、検討すれば知識としては1つは増えそうです。

知識不足なため仕掛けで失敗したのが参考になった1局でした。