無駄な手なく攻めを継続する

上図は、相居飛車で後手雁木からの進展で▲5六銀と出た局面。ソフトの評価値-590で後手有利。

最近の自分の指した棋譜を色々調べて分かったのですが、以前より対抗形の将棋より相居飛車の将棋はかなり勝率が悪いという印象です。

具体的に勝率の比較まではしていませんが、相居飛車の将棋は内容もさることながら有利の局面を維持できず気がついたら悪くなっていて以下ずるずるという感じです。

対抗形は居飛車が持久戦模様にすればある程度似たような形になりやすいのですが、相居飛車は戦型の幅が広く局面の急所がどこかという嗅覚が乏しいです。

また部分的な手を覚えても、それを実戦で次に生かすとなるとなかなか似たような局面になることはなく、気がついたら忘れているということも多いです。

一言で言えば実戦不足ということになりますが、ソフト相手に将棋を指そうという気は起きません。

ソフト相手だと棋力の差が大きすぎてまず技がかかるという展開にはなりませんが、人間相手だと技がかかりやすそうな局面になってそこでいい手が指せるかどうかを実際に確認することができます。

実戦を通じて、少しくらいよさそうな局面で正確に指せるかどうかの確認をして棋力を向上させるのが理想です。

局面図は▲5六銀と4七の銀が上がったのですが、ここは後手のチャンスだったようです。

ただし実戦はそれに気がつかず少しぼんやりした展開になりました。

実戦は▲5六銀以下△3一玉▲4八飛△7六歩▲同金△7五銀▲同金△同飛▲7六歩△同飛▲4五歩△同歩▲同飛で、ソフトの評価値-703で後手有利。

この手順の△3一玉ですが、部分的には玉を深く囲う手で悪くはないのですが、本局においては少しぬるかったようです。

先手が▲4八飛に△7六歩~△7五銀としたのですが、この△7五銀も少しおかしかったようで、金と銀の交換はいいのですが▲7六歩△同飛として7筋の傷が消されました。

その後先手が▲4五歩~▲4五同飛と捌いてきましたが、この局面もまだ後手がよかったようです。

次に先手から▲8五飛があるのでそれを受ければよかったのですが、その受け方が見えていませんでした。

ソフトは▲4五同飛には△7四飛で、ソフトの評価値-666で後手有利。

この△7四飛という受け方が短い時間だと見えておらず、△7三桂▲6七銀と進むと難しいと思って受けるのはよくないと思ってしまいました。

普通は▲8五飛~▲8一飛成とダイレクトに桂馬を取られて王手になるような展開はまずいと考えるのですが、その受けができないというあたりがいまひとつセンスがなく、いい局面でもものにできない原因かと思っています。

なお最初の局面図の△3一玉では△7六歩がありました。

△7六歩▲同金△7五歩▲8五金△7六歩で、ソフトの評価値-618で後手有利。

この手順は△7六歩と取って▲同金に△7五歩と打ちます。

▲8五金に次の△7六歩が全く見えていませんでした。

△7六歩で△8五同銀▲同桂で、次に▲6一銀の割打ちの銀があるので面倒くさいと思って指せなかったです。

△7六歩と突けば確実に桂得になりそうですが、これはちょっとした罠がありました。

△7六歩以下▲7四金△7七歩成▲7三歩△7八と▲同飛で、ソフトの評価値-37で互角。

この手順は興味深いのですが、自分は▲7四金には△7七歩成と桂馬を取る手だと思っていました。

しかしソフトは△7七歩成に▲7三歩として、以下△7八となら▲同飛でほとんど互角になります。

後手が金と桂馬の駒得をしても、後手の飛車が抑え込まれそうで互角というのは意外でした。

▲7四金には△同飛▲8五桂△7五金で、ソフトの評価値-779で後手有利。

この手順は▲7四金には△同飛として▲8五桂に△7五金も見えませんでした。

△7五金ではつい△7七金としがちなのですが▲8六銀で、ソフトの評価値-368で後手有利。

このあたりの手の流れを見ていると、やはり自分よりはるかにソフトの方が将棋の筋がいいです。

無駄な手なく攻めを継続するのが参考になった1局でした。

馬を作って手厚く指す

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△8四飛とした局面。ソフトの評価値+408で先手有利。

角換わり腰掛銀の同じ形のときに▲4五歩△同歩▲同銀と進めた展開で、以下先手が▲7五歩と突いた手に8一の飛車が△8四飛として桂頭を守りました。

対局中は少し先手が指しやすいと思っていましたが、指しやすい局面からどのように手を繋げていくかというのが毎回難しいです。

実戦は▲5六角△6五歩▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲4四歩△5二銀▲7四歩△同飛▲3四歩で、ソフトの評価値-116で互角。で互角。

この手順の▲5六角は7四の地点と3四の地点の両方を睨む角ですが、生角なのはやや不満でぎりぎり攻めが繋がるかどうかが気になっていました。

先手は2筋と3筋の歩を突き捨てて▲7四歩~▲3四歩として攻めの拠点の歩を打ちますが、気持ちよく攻めているというより攻めが止まるとまずいので攻めているという感じです。

ソフトの評価値も接近して、互角ながらも後手に傾いているようです。

先手は自分から動いて、攻めの手が続くか切れるかというのはやや指し手にためがなく単調なような気がします。

▲3四歩以下変化手順で△4四銀▲同銀△同飛▲4五銀△7四飛▲2四飛△3一玉で、ソフトの評価値-230で互角。

この手順は▲3四歩に△4四銀として銀交換から▲4五銀~▲2四飛として、次に▲3三歩成~▲7四飛と飛車をす抜く手と▲2一飛成の両方の狙いでうまくいっているようでも、△3一玉と引くと先手の攻めが重たいようです。

特に△3一玉のような手は見逃しやすいです。

▲5六角では▲7四歩がありました。

▲7四歩△同飛▲8三角△8四飛▲4七角成で、ソフトの評価値+407で先手有利。

この手順は▲7四歩の取り込んで、以下▲8三角~▲4七角成で自陣に馬を作る形です。

先手は慌てて攻めるのでなく、馬を作って手厚く指すのがソフトの推奨する手順だったようです。

たしかに4七の地点を補強すると先手陣は手厚くなりますし、生角でなく馬なので可動域が広いです。

▲4七角成以下△4四歩▲5六銀△6三金なら、▲4六馬△3一玉▲4五歩△同歩▲同桂△4二銀▲2四歩△同歩▲4四歩△同歩▲2四馬で、ソフトの評価値+657で先手有利。

この手順は△6三金はあまりいい形ではありませんが、将来の桂頭を補強した手です。

先手は▲4六馬から▲4五歩と合わせるのがうまい手のようで、▲4六馬としたのは将来▲2四歩と2筋に馬を利かすような指し方です。

たしかにこのような指し方は慌てて指すような指し方でなく、攻めに厚みがあるので歩を使って少しずつポイントを上げるような指し方です。

後手は△4二銀と引いて将来△4四歩で桂馬を取る狙いですが、▲4四歩△同銀として歩で桂馬を取られないようにしているのも何気ないところですがうまい手です。

これらの手順は実戦とは全く違いますが、できるだけ手厚く指して攻めが切れにくい形にするのが大事なようです。

つい攻めとなると勢いとか派手な手などが浮かびがちですが、このような指し方を覚えると棋力も上達しそうです。

ただし、それが局後の検討でなく対局中に見えるかどうかが大事で、そのあたりの手の見え方が毎回難しいです。

馬を作って手厚く指すのが参考になった1局でした。

5筋の攻めに対抗する受け方

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5八飛とした局面。ソフトの評価値-137で互角。

7八の飛車が▲5八飛として次に▲5五歩のような狙いがあります。

対局中は▲5五歩から5筋の受けに回るのは1手遅れていると思い△5二飛としましたが、感触はあまりよくありませんでした。

後手の飛車が使いづらいということですが、後から調べてみるとソフトの推奨手は2つあってそのうちの1つが△5二飛でした。ソフトの評価値-137で互角。

△5二飛はソフトの推奨手だったのはちょっと意外だったのですが、その後の展開がどうなるかがよく分かっていませんでした。

実戦は△5二飛以下▲5五歩△同歩▲4五歩に△2四角としたのがよくなかったようで、以下変化手順で▲5五銀△4二銀▲5四歩△7九角成▲5九飛で、ソフトの評価値-293で互角。

この手順は▲5五歩~▲4五歩と4筋と5筋を攻める手で、飛車と角と銀と桂馬の4枚で攻めてくるので、穴熊に囲っていても結構嫌な形です。

対局中は△2四角と次に△7九角成とすれば駒得しやすいと思っていたのですが、先手は▲5五銀~▲5四歩と中央を厚くして抑え込むと、△7九角成には▲5九飛と引いてまだこれからの将棋です。

先手は中央が手厚いのでそれに後手が対抗できるかという形ですが、△2四角はソフトの候補手にありませんでしたのであまりいい手ではないようです。

△2四角では△5四銀があったようです。

△5四銀以下▲5五銀△同銀▲同角なら△6七銀▲5七飛△5六歩▲同金△同銀成▲同飛△4五歩で、ソフトの評価値-894で後手優勢。

この手順は▲5五銀から捌きにいったのですが、銀交換してから△6七銀が妙着で以下▲5七飛には△5六歩から金と銀の交換をして△4五歩で後手優勢のようです。

この展開は先手は5五の角と5六の飛の位置関係が悪いです。

△5四銀以下▲5五銀△同銀▲同飛なら、△同飛▲同角△6九飛▲8二飛△8九飛成▲4四歩△5四歩▲4三歩成△同金▲3三角成△同金▲4五桂△4六歩で、ソフトの評価値-685で後手有利。

この手順は先手が飛車交換を目指す手で、後手も△6九飛~△8九飛成と桂馬を補充します。

▲4四歩の取り込みには△5四歩の催促がよさそうで、▲4三歩成~▲3三角成~▲4五桂には△4六歩の攻め合いで、後手が少し指せているようです。

△5二飛の局面図で、先手が仕掛けずに玉の整備や手待ちみたいな手なら、後手は△4二銀~△4三銀を目指したり、△7四歩~△5一角~△8四角~△7三桂のような形を目指すこともありそうで、後手が指し手に困るということはなかったようです。

なお最初の局面図でのもう1つの推奨手は△7四歩でした。ソフトの評価値-137で互角。

この手順は△7四歩と突くのですが、形から言えば△5二飛より△7四歩の方が本筋のように見えます。

△7四歩は堂々とした手で、▲5五歩と突けばそこで△5二飛と回る形で、最初に△5二飛と回った変化手順に合流する可能性が高いです。

手の流れから言うと先手が7八の飛車を▲5八飛としているので、▲5五歩と突く可能性が高いです。

後からでも△5二飛とすれば後手は5筋を受けることができるので、慌てて△5二飛とする必要はなかったとも言えそうです。

ちょっとした手順の違いですが、気がつきませんでした。

5筋の攻めに対抗する受け方が参考になった1局でした。

実戦不足と理解不足だった

上図は、相掛かりからの進展で△9三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+56で互角。

最近指すことが少なかった相掛かりを選択したのですが、たまに指すと感覚を忘れていることがあります。

プロの先生の色々な棋譜を見たりはしているのですが、それは課題をもって見るということはなくただ見ているだけなので、自分なりに理解していないことが圧倒的に多いです。

やはり実戦で自分で考えて指すのが頭に入るようで、本局もそんな感じの理解不足で序盤でうっかりをしたようです。

局面は後手が△7六飛と横歩を取ったので、▲8二歩と打って△9三桂と跳ねた形です。

後手が△7二銀型なので横歩を取れば▲8二歩という手があるのは以前調べていたのですが、次の手が難しいと思っていました。

部分的な形として以前調べたときは▲2四歩として、以下△同歩▲同飛として将来8筋に飛車を回る筋や▲9五歩と後手の桂頭を狙う筋があると理解していました。

それで今回もそのように指したのですが、実戦の途中で何かおかしなことに気がつきました。

実戦は△9三桂以下▲2四歩△同歩▲同飛△3四歩で、ソフトの評価値-165で互角。

この手順は▲2四歩と合わせる形で、飛車を横に活用する筋の手を選択しましたが、△3四歩と突いてきました。

この局面になって初めて気がついたのですが、次の△8八角成が受けにくい形です。

なぜこのような形になったのかなと対局中に思い出しながら指していたのですが、以前自分が調べた将棋は▲6八玉型になっており7八の金にひもがついている形でした。

しかし本局は▲5九玉型の居玉なので7八の金にひもがついていません。

この原因は先手が最初に2筋の歩を交換して▲2八飛としてから、再度▲2四歩と合わせたので1手損になっていたようです。

2筋の交換を保留する前に▲6八玉として後手が△7六飛と横歩を取れば、そこで初めて▲2四歩と突けば問題なかったようです。

何となく2筋の歩の交換をするのが速かったので少し先手の駒組みが遅れているなと思っていましたが、▲8二歩のような戦型を選択するとこのようなデメリットがあったようです。

▲2四歩では▲6六角がありました。ソフトの評価値+28で互角。

この手は▲6六角として角を9三の地点に利かす形ですが、本当の狙いは▲8八銀~▲7七桂のような手を含みにしているようです。

後手がゆっくりした手なら▲8八銀~▲7七桂~▲9五歩のように9筋を狙います。

▲6六角以下△8六飛なら▲8八銀△8二飛▲9五歩で、ソフトの評価値+369で先手有利。

この手順はうまくいきすぎですが、後手が△8六飛~△8二飛とさらに歩を補充すると▲9五歩の桂頭の攻めがあって先手が指せるようです。

▲6六角以下△3四歩なら▲2二角成△同銀▲8八銀△3三銀▲5六銀△7四飛▲8一歩成△同銀▲9五歩△同歩▲8三角△6四飛▲5五銀△8四飛▲6五角成で、ソフトの評価値+87で互角。

この手順は△3四歩と突けば▲2二角成として先手が手損になる形です。

手損になりますが、後手の飛車が△7六飛とあまりいい形でないため、先手は▲8八銀~▲5六銀と金駒を前進します。

△7四飛には▲8一歩成~▲9五歩~▲8三角と打って以下馬を作る展開で、これでいい勝負だったようです。

後手が浮き飛車のような形には、先手か金駒を前進させて相手の飛車にプレッシャーをかける指し方があったようです。

自分が浮き飛車で指すとこのような展開がいやだなと思っていたので、逆をもってもこのような感覚が実戦で浮かぶようになりたかったです。

いずれにしてもこれらは、実戦不足と理解不足で思い出せていないというのが大きな原因のようです。

実戦不足と理解不足だったのが参考になった1局でした。

安い駒を使って戦力を増やして寄せる

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△1八角と打った局面。ソフトの評価値+3853で先手勝勢。

駒割りは先手の銀香得で駒得で先手がいいです。

ただし、△1八角が龍と飛車の両取りなのでここの対応は重要です。

この数手前に8二に飛車があるときに△7一銀▲8一飛成と桂馬を取ったので△1八角は打たれるとそれなりに形勢が接近する可能性はあると思っていました。

しかし、△1八角を怖れて▲8一飛成と踏み込めないようでは終盤の手でないと思い、△1八角と打たれて考えようと思っていました。

なお▲8一飛成とするのはソフトの推奨手だったので、その判断は間違っていませんでしたが、問題はその後の指し手になります。

実戦は△1八角以下▲6四桂△4二玉▲2四飛△同歩▲4五香△4四桂で、ソフトの評価値+3349で先手勝勢。

この手順の▲6四桂はとりあえず王手をして△4二玉に何か考えようという感じで指したのですが、後手玉を3筋方面の広い方に逃がす寄せ方です。

指していてあまいいい感触ではなかったのですが、この手も一応ソフトの候補手にあったのでそこまで悪い手ではなかったようです。

ただし、次の▲2四飛が決断の手で△同歩に▲4五香△4四桂という展開です。

▲6四桂以下の寄せ方で、▲2四飛では▲3九飛があったようで、△8一角成なら▲3一銀△4一玉▲4五香△4四桂▲同香△同金▲3三飛成という寄せがありました。

普通はぼろっと△8一角成とされるとまずいようでも、▲3一銀~▲4五香が入ると後手は4六に歩があるため△4四歩と打てません。

以下△4四桂には▲同香~▲3三飛成で寄っていたようです。

ただし、▲3九飛~▲3一銀という手の組み合わせが自分には見えづらかったので、▲2四飛の前に一呼吸おいて考える余裕が欲しかったです。

実戦の手順も、△4四桂と打たれたときに先手がどのように寄せるかがよく見えなかったです。

△4四桂に▲同香△同金▲4五歩があったようです。

まず▲4四同香に△8一角成なら▲3四金△4四香▲同金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

よって▲4四同香には△同金としますが、そこで▲4五歩が軽い手でした。

▲4五歩に△3三玉なら▲4四歩△8一角成▲2六桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は△3三玉とするのははっとする手で、▲4四歩に△8一角成と龍を取られますが、次の▲2六桂が必至級の手で3四の地点と1四の地点を封鎖して先手勝勢だったようです。

▲2六桂に△2二桂と受けても▲4三金△2三玉▲1二銀△1三玉▲2三金まで詰みでした。

このあたりの自分の寄せ方はいまひとつセンスがなく、わざわざ自分から寄せにくいような形に持ち込んでしまったようです。

特に金駒以外の安い駒の活用がまずく、つい金駒に頼りがちの手を選択することで戦力不足になりやすくなりました。

なお、最初の局面図の▲6四桂では▲4五香がありました。

▲4五香△2九角成▲4四歩で、ソフトの評価値+3853で先手勝勢。

この手順は▲4五香は相手の守りの金を安い駒で攻める手ですが、△2九角成と飛車を取られます。

それで寄せきれるというのが分かってないと指せない手ですが、次の▲4四歩が興味深いです。

▲4五香~▲4四歩の組みあわせは全く見えていませんでした。

▲4四歩で▲4三香成は△同玉で後手玉が広くなり寄せにくくなります。

香車の利きに歩を打って攻めの戦力を増やすという指し方で、スマートな寄せ方とはちょっと違うごつい寄せ方という感じです。

▲4四歩に△3三金なら▲4三銀△4一玉▲7一龍△同角▲4二銀打まで詰みです。勢。

この手順の▲4三銀に△6三玉なら▲8三龍△7三角▲7四銀以下詰みです。

▲4四歩に△同金なら▲同香△4三桂▲5五桂で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

▲5五桂に△同桂なら▲4二金△6三玉▲6四銀打まで詰みです。

やはり▲4五香~▲4四歩で寄っていたようです。

安い駒を使って戦力を増やして寄せるのが参考になった1局でした。

先入観だけでなくできれば読みを入れる

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲3三同桂成と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+206で互角。

将棋でよく迷うのは、矢倉のような形で3三の地点で桂馬を交換したときに何で取るかというのがあります。

似たようなケースで、穴熊で端攻めをされて△9七歩と打たれたときに、▲同香か▲同桂か▲同銀かなど迷うこともあります。

穴熊の場合は最初は▲同香で次が▲同銀で最後に▲同桂が多いイメージですが、本局のような矢倉の場合は△同銀か△同金寄か△同金上かが迷います。

何で取るかは駒の配置や相手の持ち駒などによって全く違ってくるのですが、そのときの気分なども影響して自分の中では基準みたいなものはもっていません。

対局中はこのあたりの形勢を悲観しており、どこかで▲3六角のような飛車取りもあるので、少しでも上部を厚くした方がいいと思い△3三同金上としました。

実戦は△3三同金上で、以下変化手順で▲4五歩△3五銀▲4七桂△2六銀▲5五桂で、ソフトの評価値+503で先手有利。

この手順の△3三同金上はこの場合よくなかったようで、▲4五歩という手がありました。

4五の地点はどこかで▲4五銀と駒をぶつけるような筋があるので、普通はそこに▲4五歩と打つのは考えにくいです。

しかし△3五銀と逃げたときに▲4七桂がうまい継続手で、△4六銀と逃げても△3六銀と逃げても△5五桂が金と銀の両取りになります。

先手の飛車と角がちょうど銀の影になっていたのですが、△5五桂と跳ねることでぴったり両取りになります。

▲5五桂と跳ねた形は、4四にあった銀が△2六銀と攻めにも守りにも役立っていない感じで、金駒1枚遊んでいるので先手有利です。

具体的にここから後手がどう指すのかという以前に、2六の銀の形がひどすぎてどこかで△3七銀成が飛車取りのような手はありますが、それより先に先手の攻めがさく裂しそうな感じでとても指す気がしません。

△3三同金上では△3三同金寄がありました。ソフトの評価値+229で互角。

この手順は△3三同金寄で4三の金が3三に移動したので、どこかで▲5五桂と打った手が金取りということはありません。

ただし、▲3六角とや▲3四歩と打つ手や▲4五歩と打つ手など気になる手があります。

△3三同金寄以下▲3六角なら△5四桂▲5五銀△同銀▲同銀△4七歩▲同飛△7七歩で、ソフトの評価値-1735で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、▲3六角と出るのは飛車取りに出るのは△5四桂があったようです。

▲5五銀左は悪手だったようですが、銀交換して△4七歩~△7七歩で後手が指せているようです。

▲3六角と出ると8七の地点が弱くなるので、逆に後手の攻めが厳しくなるようです。

△3三同金寄以下▲3四歩△同金▲2六桂△3三金引▲3四歩△4三金寄▲6五銀直△同歩▲4五銀△同銀▲同飛△6六歩で、ソフトの評価値-368で後手有利。

この手順は▲3四歩~▲2六桂~▲3四歩と叩く手で、攻めの拠点ができるので後手としても嫌な形です。

△4三金寄に▲4五銀とぶつけて銀を捌く手で、将来▲3三銀のような手が生じますので後手も神経を使いますが、△6六歩と玉頭に手をつけていい勝負のようです。

△3三同金寄に▲4五歩なら△3五銀▲3六歩△2六銀で、ソフトの評価値-265で互角。

この手順は▲4五歩~▲3六歩とすると後手の銀は△2六銀であまりいい形ではありませんが、先手も飛車の利きや角の利きに歩を打って止めることになり、これは先手も攻めを継続するのが少し難しくなります。

本局のような何で取るかは結構迷いますが、ぱっと見で自分の中であまりいい感じでなかった△3三同金寄がソフトの推奨手だったので、先入観だけで手を選ぶのは結構難しいです。

やはり少しでも読みが入れられるなら入れた方がよさそうです。

先入観だけでなくできれば読みを入れるのが参考になった1局でした。

阪田流向かい飛車の受け方

上図は、後手阪田流向かい飛車からの進展で△2四歩と突いた局面。ソフトの評価値+222で互角。

対局中は▲2四同歩が自然ですが、▲3七桂が浮かびました。

あまりこのタイミングで桂馬を跳ねるのは見たことがないのですが、△2五同歩に▲同飛△同飛▲同桂が金当たりになるので手の流れがいいかに見えました。

また△2四歩に▲同歩△同金に、先手は2筋をどのように受けるかがいまひとつ分からなかったので▲3七桂と跳ねました。

実戦は▲3七桂△2五歩▲同飛△2四金で、ソフトの評価値+133で互角だったのですが、△2四金で△2五同飛▲同桂△3二金で、ソフトの評価値-94で互角。

この手順は▲3七桂△2五歩▲同飛△2四金だったのですが、△2四金で△2五同飛があったよで▲同桂に△3二金引が渋いです。

お互いに持ち駒に飛車と角があって、金駒が低い形で大駒が使いにくい形です。

△3二金と引いた形は次に△2四歩と桂馬を取る手があり、▲1三桂不成と1筋に活用する筋はありますが、先手が駒損しそうです。

先手の手の流れはよさそうでも△3二金と引いた形は先手は忙しいです。

▲3七桂では▲2四同歩がありました。

▲2四同歩△同金▲7七角△3三角▲3七銀で、ソフトの評価値+211で互角。

この手順は▲2四同歩として△同金に▲7七角と自陣角を打ちます。

▲7七角としたのは角を先着することで、後手の持ち駒の角を使わせて△5五角とか△6四角のような手を消した意味があります。

後手は△3三角と合わせましたがそこで▲3七銀が少し指しにくいです。

この先手の陣形で悩むのは、後手の2筋の攻めに3七の地点に桂馬を跳ねて受けることができるかが最初に気になります。

▲3七桂と跳ねる形は桂頭が狙われやすいので、▲4六歩~▲4七銀~▲3七桂と組むのが理想的かと思っています。

しかし△2四同金と出た局面で▲4六歩~▲4七銀~▲3七桂を目指すのは、手数がかかりすぎるので後手が2筋から動くのが気になります。

△2四同金▲4六歩△4二銀▲4七銀△2五金▲3八金△2六金▲2七歩で、ソフトの評価値+131で互角。

この展開は先手は▲4六歩~▲4七銀を目指したときに、後手が速い段階で△2五金~△2六金と2筋にプレッシャーをかける展開です。

この場合は先手は▲3八金と金を右側に受けることになります。

2七の地点を受ける駒が飛車だけでは1枚足らないので、▲3八金として△2六金に▲2七歩と辛抱します。

▲2七歩に△2五金が自然で以下▲3七桂△2四金▲2六歩で一応受かっているようです。

ただしこの手順で気になるのは▲2七歩に△同金という手がたまに生じます。

厳密に言えば無理筋なことが多いのですが、確認はしておいた方がよさそうです。

▲2七歩△同金に▲同金△3九角▲3八金打△2八角成▲同金引△同飛成▲同金△4八飛▲5八銀△2八飛成で、ソフトの評価値-154で互角。

この手順は▲2七歩△同金に▲同金としたのですが、△3九角がうるさく▲3八金としますが、△2八角成から飛車を取って後手もそれなりに手が続くようです。

▲2七歩△同金▲同飛△同飛成▲同金△4八飛▲5八銀△2六歩▲3七金△2八飛成▲2二飛で、ソフトの評価値+911で先手優勢。

この手順は△2七同金には▲同飛と飛車交換で飛車を捌くのがいいようで、後手の飛車の先着は嫌な形ですが、先手が駒得しており先手優勢のようです。

よって▲4六歩~▲4七銀もありそうですが、金を3八に使う形なので玉を堅くしづらいところがあり一長一短です。

先手は手数をかけずに受けるには、▲7七角△3三角に▲3七銀と最後の局面図のように▲3七銀型で受けに使うのもありそうです。

▲3七銀に△2五金なら▲2六歩△2四金▲4六銀で、ソフトの評価値+167で互角。

この手順は▲3七銀に△2五金とプレッシャーをかけにきましたが、▲2六歩と手堅く受けて△2四金に▲4六銀が味がいいようです。

先手はどこかで角交換して△3三桂の形で▲3五歩と桂頭を攻める感じです。

阪田流向かい飛車の受け方が参考になった1局でした。

手待ちにならないように意識する

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲6八玉とした局面。ソフトの評価値+100で互角。

後手が△8四飛の形の時に△8八角成と後手から角交換をして、その後▲6六角の飛車取りに飛車を横に使った展開です。

毎回のことですが、相掛かりで先手が棒銀模様にこられるときの後手の対応がまずくだいだい作戦負けになることが多いです。

色々と受けの手筋などは覚えたつもりでも、いざ久しぶりの棒銀模様の受けになると手の組み合わせがなかなか思い出せず、気がついたら我流の指し方のようになってしまいます。

受け方がまずいということですが、気がついたら手待ちみたいな手しかなく手損になるというケースです。

無理に動いたら墓穴を掘るということでの手待ちですが、作戦的には全く冴えません。

特に後手は浮き飛車で使いにくく、先手の角と銀に抑え込まれて可動範囲が狭いです。

実戦は▲6八玉以下△4二玉▲4六歩△5二玉▲7九玉△4二玉▲5六銀△5二玉▲5八金△3四飛▲4五銀△6四飛▲8八玉で、ソフトの評価値+253で互角。

この手順の後手は△4二玉と△5二玉の手待ちが多く、たまに△3四飛のような手もありましたが、全く駒組みが進んでいないという感じです。

それに対して先手は矢倉に入城してしっかりした構えになっています。

対局中は後手は相当な作戦負けかと思っていたのですが、評価値を見てみるとほとんど互角だったのが驚きました。

後手は手損で玉も中住まいで薄いのですが、先手はやや駒が偏りすぎというでそこまで形勢に差がないということかもしれません。

ただし、後手の作戦としては特に狙いもなさそうなので、相手が十分の態勢になって動かれたらどうしょうもないという感じです。

最初の局面図の△4二玉で△6五飛がありました。ソフトの評価値+100で互角。

この手順の△6五飛ですが、先手の銀が4五にいるときに銀取りになります。

後手としては飛車が4段目より2段目の方が狙われにくいのでそちらの方が安全なのです。

△6五飛には▲5六銀と▲3四銀が気になります。

△6五飛に▲5六銀なら8五飛で、ソフトの評価値+43で互角。

この手順は、後手の飛車が8筋に移動できれば△8二飛のような形になり、以下部分的には△7四歩~△7三桂のような駒組みが可能になります。

歩越し飛車のような4段目の飛車は4段目に歩を突くとさらに可動範囲が狭くなり、相手の金駒に取られやすくなります。

よって△8二飛の形を目指せるのは後手としてはうれしい展開です。

△6五飛に▲3四銀なら△3六歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順の▲3四銀には△3六歩が鋭い手で、気がつきにくいです。

普通は▲3四銀に△同銀ですが、▲1一角成△3三桂▲2一馬△4二金▲2四歩で、ソフトの評価値+207で互角。

これは▲1一角成とすると銀と香の交換で後手が少し駒得ですが、▲2一馬に△4二金という受け方になります。

△4二金という形が悪いというわけではなさそうですが、次の▲2四歩に△同歩▲同飛△2三銀打の受け方になりそうです。

▲3四銀に△3六歩を突き捨てると、以下▲同歩には△3四銀▲1一角成△3三桂▲2一馬△3一歩で、ソフトの評価値+16で互角。

この手順は3筋の歩を切っていると△3一歩と底歩で受けることが可能になり、今度は▲2四歩と突かれても3二に金がいるため、△同歩▲同飛△2五飛のような別の受け方が可能なようです。

このようなところはちょっとした手の組み合わせみたいなところはありますが、やはり対局中は何気ないところでも何か手がないかと考えることが必要だったようです。

手待ちにならないように意識するのが参考になった1局でした。

地味な手で形勢を保つ

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△2六角と打った局面。ソフトの評価値+711で先手有利。

駒の損得はありませんが、4一の角と3六の飛車と3四の歩がうまく働いており、しかも角取りなので先手が指せているようです。

うまくいけば技がかかりそうな局面で、何かいい手がありそうです。

実戦は▲3三歩成△同飛▲同飛成△同金▲3六飛でしたが、ここから変化手順で△3二歩で、ソフトの評価値+234で互角。

この手順は3三の地点で清算して▲3六飛と角と金の両取りに打つ手です。

対局時には両取りが決まって確実に駒得になって半分勝ったような気分でした。

先手は▲2六飛と取った形が自陣飛車に対して後手は持ち駒に飛車があるので、先手の飛車を狙われる展開が気になりますが、駒得の方が大きいので何とかなるかなどと考えていました。

しかし▲3六飛には△3二歩と受けるのが盲点で、▲2六飛とすれば角が取れますが△5一金で今度は角が取られます。

これは完全に互角ですが、持ち駒に飛車がある後手の方が気分的には有利かもしれません。

一見▲3六飛の両取りで技が決まったかに見えても、△3二歩という受けがあるので▲3六飛で読みを打ち切るのでなくその次まで考える必要があったようです。

飛車交換の展開になると4一の角の働きが悪いので、飛車交換の展開はまずかったようです。

▲3三歩成では▲3八飛がありました。ソフトの評価値+635で先手有利。

この手順は▲3八飛と引く手で、このような地味な手が後から効いているようです。

将来△4八角成を消しつつ次に▲2七歩を狙います。

▲3八飛に△7四歩なら▲2七歩△3七歩▲3九飛△3五角▲3七桂で、ソフトの評価値+1849で先手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、△7四歩のような手だと▲2七歩が厳しく△3七歩に▲3九飛と3筋に飛車を引けば△3五角には▲3七桂と捌けて理想的な展開です。

▲3八飛に△4五歩なら▲同歩△5四歩▲3二角成△同銀▲4二金△2二飛▲3三歩成△3七桂成▲2二と△3八成桂▲3二と△4八成桂▲4一飛△4七成桂▲4四歩で、ソフトの評価値+615で先手有利。

この手順は興味深いのですが、後手が△4五歩~△5四歩として角の利きを広げました。

ぼんやりとした局面になったのですが、次の▲3二角成~▲4二金が見えにくいです。

自分は▲4二金では▲3三金のような手が最初に浮かぶのですが、△同銀▲同歩成△3七桂成▲同桂△3三飛のような切り返しがあり、△3七桂成に▲2三と△3八成桂とすれば飛車の取り合いは後手も持ち駒に金があるので後手も戦えそうです。

よって先手は▲4二金ともたれる指し方にして、△2二飛に▲3三歩成と攻め駒を増やします。

そこで△3七桂成として▲同桂なら△3三銀で4二の金が重たくなりますが、このタイミングで▲2二と△3八成桂と飛車の取り合いになります。

先手は4二の金が取られずに盤上に残っても、▲4一飛と打った形では活用できそうな金なので手になっているようです。

これらの指し方は実戦とは全く違う展開ですが、地味な展開でもちゃんと形勢を保っており崩れない指し方のようです。

こういう指し方ができると自分ももう少し棋力が上がるような気もしますが、つい派手な手なの流れに目がいきがちで簡単ではないようです。

地味な手で形勢を保つのが参考になった1局でした。

と金を2段目に使って寄せる

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△8四角と打った局面。ソフトの評価値+1763で先手優勢。

駒割りは角と銀の交換で先手が少し駒損ですが、3三にと金と4四の桂馬が後手玉の近くで働いており先手がいいようです。

対局中も先手が少しいいと思っていましたが、ここまで優勢だったのは気がつきませんでした。

▲4四桂と打った手に△8四角と打ってきました。

△8四角はソフトの候補手に上がってなかったのですが、どこかのタイミングで△6六角▲同歩△同飛とすれば王手で先手は歩切れなので少し受けにくくなるというのが気になりました。

△8四角は勝負手みたいな手で、結構鋭い手だと思っていました。

先手は歩切れなのが攻めにも受けにも制約がありそうな気がして、▲1六香と指しました。

実戦は▲1六香で変化手順で△6四桂で、ソフトの評価値+1270で先手優勢。

この手順は▲1六香と歩を補充して△同香なら▲4三歩のつもりでした。ソフトの評価値+1742で先手優勢。

これは先手の理想形で次に▲4二銀打からの詰めろなので先手がやれそうです。

ただし△1六同香で△6四桂があってこれが意外とうるさいようです。

△6四桂は△7六桂や△5六桂▲同歩△4七歩成で、▲同金なら△3八角があり▲同金以外には△4六角の筋が残ります。

先手も丁寧に対応すれば残っているのでしょうが、対局時にこの手を指されると結構焦ったような気がします。

△6四桂以下▲6五銀直△5六桂▲同銀△4七銀▲4三歩で、ソフトの評価値+1454で先手優勢。

この手順は△6四桂に▲6五銀直として△5六桂には▲同銀と引く形で、銀を組み替えて守る手で、△4七銀に▲4三歩とすれば先手優勢のようですが、△5一玉としたときの指し手などが気になります。

強い人はこのような展開になっても精度のいい手を指すのでしょうが、後手の駒が先手玉の近くにきているので油断できません。

最初の局面図の▲1六香はソフトの候補手にありませんでしたので、ややぬるかったかもしれません。

▲1六香では▲3二とがありました。

▲3二と△5一玉▲4一銀で、ソフトの評価値+1748で先手優勢。

この手順の▲3二とは3段目にあると金を2段目に使う手で、全く見えていませんでした。

対局中は3三のと金はできるだけ動かさずに寄せにいきたいと思っていました。

と金は2段目より3段目の方が活用しやすいという先入観があったので、このような感覚が邪魔をしたようです。

▲3二と△5一玉に▲4一銀と下から銀を打つのがさらに見えにくいです。

指摘されればなるほどという手ですが、これも1段目に駒を打つというのがよほどいい条件でないと駒が残ってしまうので読みが入ってないと指せません。

銀は1段目よりどこかで▲4三銀のような3段目に打つ手を考えていたので、これも盲点だったようです。

▲4三銀に△6三金なら▲5二銀成△同飛▲同桂成△同玉▲2四飛△6二玉▲8二飛△7二桂▲8三金で、ソフトの評価値+3149で先手優勢。

この手順は△6三金には▲5二銀成から清算して▲2四飛があります。

▲2四飛に△同歩は▲4二飛△6一玉▲7二金△5一玉▲4一とまで詰みです。

なお▲5二銀成で先に▲2四飛として△同歩なら▲5二金以下詰みですが、▲2四飛に△6一玉▲5二桂成△7二玉▲2三飛成で、ソフトの評価値+1739で先手優勢。

これらは似たような手順ですが、ソフトは先に▲5二桂成と相手の飛車を取ってから▲2四飛と金を取る手を推奨しているのが面白いです。

▲4一銀に△4二金なら▲同と△同玉▲5二銀成△同飛▲同桂成△同玉▲8二飛△6二角打▲8一飛成で、ソフトの評価値+2415で先手勝勢。

これらの展開を見ると、やはり最初の局面図では▲1六香より▲3二との方が明快だったようです。

と金を2段目に使って寄せるのが参考になった1局でした。