玉を深く囲って相手の攻めに備える

上図は、先後逆で後手雁木からの進展で▲5六銀とした局面。ソフトの評価値+61で互角。

先手が▲5六銀としていつでも▲4五歩と攻める体制ができました。

後手としてはこの手にどのように対応するかで形勢が大きく変わってきそうです。

対局中は少し作戦負けかと思っていましたが、ソフトの評価値は互角だったようです。

後手の角が3三にいると、先手の桂馬が4五に跳ねたときに角取りになるのが少し気になります。

受けが好きな棋風の人はあまり気にしないのかもしれませんが、すぐに後手が攻めるのも反動がきつく次の指し手がよく分かりませんでした。

実戦は△2二角▲4八飛△6五歩で、ソフトの評価値+31で互角。

この手順の△2二角はあまり冴えないなと思いましたが、▲4八飛とさらに4筋に圧力をかけてきました。

後手は手待ちをしても先手からいいタイミングで▲4五歩と突いてきそうなので仕方なく△6五歩と動きましたが、これも互角だったのが意外でした。

△2二角はソフトの推奨手でなかったのですが、その後の△6五歩はソフトの推奨手だったのでそこまで形勢を大きく損ねることはなかったようです。

受けの展開を苦にすると指し手の幅が狭くなり選択肢が少なくなります。

自分はあまり受けに回るのが好きでないので、受けの感覚を少しでも磨かないとなかなか強くならないようです。

△2二角では△2二玉がありました。ソフトの評価値+52で互角。

この△2二玉は相手の攻め駒に近づくようなところはありますが、普通は1段玉より2段目の玉の方がしっかりしていることが多いです。

1段玉は飛車を渡しづらいのですが、2段目の玉は場合によっては飛車を切ることも可能です。

今見るとこのような堂々とした手を指さないといけないと思いますが、これが対局中になるとなかなか見えず、受けに回りそうな局面になると気持ちに余裕がないように思います。

△2二玉に▲4八飛なら△6五歩▲同歩△7五歩▲4五歩△同歩▲3五歩△7六歩▲同金△8六歩▲同歩△3五歩▲4五桂△4四角で、ソフトの評価値+49で互角。

この手順は▲4八飛には後手は手待ちは難しいので△6五歩と仕掛けます。

▲6五同歩に△7五歩が手筋の歩で、以下▲4五歩からの攻め合いになるようです。

片方が一方的に攻める展開になっておらず、後手も攻め合いの形なのでまずまずのようです。

△2二玉に▲8八玉なら△6五歩▲同歩△5五歩▲同銀△6五桂▲4五歩△5四銀右▲同銀△同銀▲4四歩△4三歩で、ソフトの評価値+98で互角。

この手順は▲8八玉にも△6五歩から仕掛けます。

▲同歩に△5五歩と銀の利きをそらしてから▲同銀に△6五桂と活用します。

以下先手も▲4五歩からの攻め合いになりますが、最後の△4三歩が▲4三銀を消して敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手でこれでいい勝負のようです。

この△4三歩もなかなか見えない手で、このような手が実戦で指せるようになれば少しは指し手の幅が広がりますが、自分の場合はもう少し時間がかかりそうです。

△2二玉に▲4五歩なら△同歩▲同桂△4四角で、ソフトの評価値-185で互角。

この手順は▲4五歩と仕掛けてきたのですが、△同歩~△4四角がこれしかない受けで互角のようです。

△4四角に▲同角なら△同銀▲2六角△4三歩▲4六歩△4二金左▲1五歩△同歩▲同香△1三歩▲4七銀△3二玉で、ソフトの評価値-469で後手有利。

この形は角交換で4四の銀が浮いてこの瞬間が少し怖い形ですが、後手は1段飛車なので▲7一角のような手がありません。

角交換になると先手の方が隙が多いため▲2六角と打って後手からの角打ちの傷を消します。

▲2六角には△4三歩で受けて▲4六歩に対して次の△4二金左が指しにくいです。

先手の桂馬が4五にいて角が2六にいるので、5三の地点が狙われやすいので△4二金左とするようです。

△4二金左には後手玉の位置は3二の方が駒の連結がいいです。

駒の組み替えを短時間で決めるのは難しいですが、このあたりも興味深いです。

玉を深く囲って相手の攻めに備えるのが参考になった1局でした。