上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲4五銀と出た局面。ソフトの評価値-1081で後手優勢。
自分の悪い癖で、途中でだいぶ形勢がいいと勝手に判断するとそのままの気分で指していることがあります。
駒割りは後手の香得で思ったほどの駒得はしていませんが、比較的早い段階で香得になったのでその気持ちのまま指していました。
そのような気持ちで指していると、形勢がいいのでつい安全に指そうとばかりして手が伸びないことがあります。
本局もそのような感じでした。
今見ると後手の金駒は結構バラバラですが、先手玉に2六の歩の攻めの拠点があるのが大きいようです。
実戦は▲4五銀以下△3五角▲3七桂で、ソフトの評価値-466で後手有利。
この手順の△3五角は角が逃げるならここかなと思って指したのですが、▲3七桂が粘りのある手でした。
▲3七桂には△1四銀と辛抱すべきだったようですが、このような手が指せませんでした。
後手の2五の銀が先手玉の絶好の位置にいたので、この銀を動かしたくないと思って3六桂と打ったのですが▲3九玉で、ソフトの評価値-202で互角。
この手順は自ら忙しくしたような手の流れで、▲3九玉に△1四銀とするのは▲3六銀で桂馬が取られます。
先手の4五の銀は3六の地点に利いているのも大きかったようです。
この局面で大事な駒は4四の角ではなく2五の銀でした。
これが分かれば、これから終盤に差し掛かかる局面で角が逃げる手はなかったようです。
これが局後の検討でなく対局中に気がつかないといけなかったですが、これが将棋の大局観や棋力だと思います。
△3五角では△3五桂がありました。
△3五桂▲4四銀△同歩で、ソフトの評価値-982で後手優勢。

この手順は△3五桂と打つ手で、これで2七の地点に攻め駒が増えました。
先手は▲4四銀と角を取りますが△同歩とします。
この局面も大駒の角を先手に渡してしかも先手の手番ということで、後手もこの瞬間に怖い形です。
持ち駒の大駒は使う場所の手が広いので、それに後手が対応できるかが気になります。
△4四同歩以下▲2一角△2七歩成▲3九玉△3六香▲5二歩成△同金▲3三桂△5一玉▲3二角成△6一玉▲5三歩△5一金▲4三馬△7二玉▲5二歩成△9四銀▲5一と△8三玉で、ソフトの評価値-816で後手優勢。
この手順の▲2一角は直接守りの金を攻める手で、後手も気持ちが悪いです。
以下△2七歩成~△3六香は攻めの形ですが、▲5二歩成~▲3三桂~▲3二角成も厳しい追い込みで、以下後手は7筋に逃げる形で難しいですが後手が指せているようです。
△4四同歩以下▲2四桂△4二金で、ソフトの評価値-872で後手優勢。

この手順は▲2四桂と安い駒で後手の守りの金を攻めてきました。
実戦的にはこれも嫌な手で、△4二金とすれば金は取れられませんが、2四に桂馬を打ったことで攻めの拠点ができました。
△4二金以下▲2二角△3四銀▲3三歩△3一歩▲5二歩成△同玉▲4二角成△同玉▲3一角成△5一玉で、ソフトの評価値-1541で後手優勢。
これらの手順を見ると、優勢といっても結構攻められて際どいところで対応しており、安全に指そうというのはよほどの大差でない限り捨てた方がいいかもしれません。
優勢でも踏み込んで指すのが参考になった1局でした。