上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲8七飛とと金を取った局面。ソフトの評価値-1754で後手優勢。
先手のダイヤモンド美濃に対して後手が松尾流の4枚穴熊でお互いに玉が堅いのですが、すでにこの局面は後手優勢だったようです。
対局中は少し指しやすいかと思っていましたが、この優勢はどちらかと言うと勝勢に近いような形勢だったようです。
後手としては分かりやすい形にして、優勢から勝勢にもっていきたいところです。
実戦は△7八角▲8八飛△7七飛成▲7八飛△同龍で、ソフトの評価値-1493で後手優勢。
この手順は△7八角と下から打って以下飛車が成りこむ手で、駒割りは飛桂と角の交換で後手が駒得です。
後手は飛車を2枚もって攻める形ができてしかも桂得なのでこれが分かりやすいかと思っていたのですが、ソフトの評価値は下がりました。
この手順よりまだ明快な手順があったようです。
△7八角では△4六歩がありました。ソフトの評価値-1543で後手優勢。
△4六歩は銀取りで▲4六同銀には△同飛で銀損になりますので、普通は逃げる手から考えます。
△4六歩に▲5六銀なら△8六歩で、ソフトの評価値-1731で後手優勢。

この手順は▲5六銀とさせてから△8六歩と打つ手ですが、これで技がかかっているようです。
△8六歩に▲8九飛なら△7七飛成▲4五銀△7八龍▲8六飛△6九角▲8五馬△7三桂▲7六馬△5五桂▲4八歩△7五歩で、ソフトの評価値-3024で後手勝勢。
この手順は▲8九飛と逃げると△7七飛成が厳しく、▲4五銀は将来▲4四歩のような攻め味を見せたのですが、△7八龍~△6九角が厳しく後手勝勢です。
△8六歩に▲8五馬なら△5六飛▲同歩△8七歩成▲4一飛△4七銀▲同銀△同歩成▲同金△7七と▲3八銀△4六歩▲同金△8八飛で、ソフトの評価値-2778で後手勝勢。
この手順は▲8五馬と飛車取りにくれば△5六飛が絶好で、これが△4六歩▲5六銀を入れた効果で後手が銀得になります。
4六に歩の拠点があって△4七銀と打ちこむのは、寄せを目指すには理想的な形です。
△4六歩に▲8五馬なら△4七歩成▲7六馬△3八と▲同金△3五歩で、ソフトの評価値-1872で後手優勢。

この手順の▲8五馬は非常手段ですが、△4七歩成~△3八とと進みます。
この展開は角銀と飛車の交換の2枚替えで後手が駒得しています。
△3八とと銀と取るのが細かいところで△5八とで金を取る手もありますが、▲同馬で先手の馬の守りが利いているので△3八とで銀の方を取ります。
▲3八同金に△3五歩が桂頭を攻める手で、ここが急所のようです。
△3五歩に▲同歩なら△3六歩▲2五桂△5五角▲2七玉△3七銀で、ソフトの評価値-3243で後手勝勢。
この手順が理想的な展開で、角と歩を使って先手玉のコビンを狙います。
△3五歩に▲4七金左なら△3六歩▲2五桂△6九角▲8八飛△3七銀▲同金上△同歩成▲同玉△4六歩▲同金△4五歩▲4七金△4六銀▲同金△同歩で、ソフトの評価値-3340で後手勝勢。
この手順は▲4七金左に△3六歩と取り込んで、▲2五桂には△6九角~△3七銀と厳しく攻めます。
後手は攻めが途切れないように気をつけて指せば、先手玉を攻め切れそうです。
派手な展開の前に歩を取って形を変えるのが参考になった1局でした。