上図は、先後逆で先手角交換振り飛車からの進展で▲6五同角と歩を取った局面。ソフトの評価値-399で後手有利。
対局中は後手が1歩損ですが、7三の桂頭が狙われる前に桂馬が捌けて先手は生角なので少し指しやすいかと思っていました。
後手は持ち駒に角があるのですが、まだ打ちところがないと思っていました。
6三の銀をどこかのタイミングで活用したいのですが、△6四銀は▲5四角と角を使われます。
そのため▲6五同角には△4三金右と上がりましたが、これがあまりよくなかったようです。
実戦は▲6五同角以下△4三金右▲5五歩だったのですが変化手順で△3四角で、ソフトの評価値-81で互角。

この△4三金右がよくなかったかと言うと、戦いの争点が分かりにくくなったからのようです。
部分的に矢倉に組むのは自然な形なのですが、▲5五歩が少し気がつかなかったです。
△同歩とすれば▲5八飛としていつでも▲4三角成と金を取る筋があり、角が入っても形が崩れるので後手としては気を使います。
このような形になると先手の飛車と角と6六の銀が活用できそうで、後手は結構受けづらく△4三金と上がった手があまり守りに効果的ではなさそうです。
▲5五歩には変化手順で△3四角と打つべきだったようですが、この手もひねり出したというような手でちょっと難しいです。
△3四角以下▲5七金△5五歩▲同銀△6四歩▲5六角△5一飛▲3四角△同銀▲5六歩△7七角で、ソフトの評価値+87で互角。
この展開はお互いの角が再度持ち駒になって、どちらが得をしているか分かりにくい形で形勢はこれで互角のようです。
ただし、このような展開は最初の局面図の先手の狭い角が持ち駒になるとやや後手が不満です。
△4三金右では△5三桂がありました。
△5三桂▲5六角△5五歩▲同銀△7七角で、ソフトの評価値-383で後手有利。

この手順は1本道ですが、△5三桂と打つとこのような形になります。
△5三桂は対局中は最初に浮かんだのですが、▲5六角に△5五歩が見えていませでした。
以下▲同銀に△7七角と打てば両取りなので駒得にはなりそうです。
△7七角以下▲5八飛△5五角成▲2三角成△同金▲5五飛で、ソフトの評価値-455で後手有利。
この手順は△5五角成とすれば銀得で、先手は▲2三角成~▲5五飛としますが後手有利です。
普通に考えて銀得だとこの手順を選択します。
後手は歩切れなので5三の桂頭が狙われやすいので、この対応に注意します。
▲5五飛以下△7七角▲5八飛△6四銀打▲9八香△8六角成で、ソフトの評価値-564で後手有利。
この手順は△7七角▲5八飛までは自然ですが、次の△6四銀打が浮かびにくいです。
直接5四の地点を補強するのでなく、先手からの▲5四歩△6五桂としたときに5三の地点を補強するという受け方です。
銀得しているので少し贅沢な受け方ですが、自玉から離れたところに銀を打つのが興味深いです。
つい受けというと自玉の近くに金駒を埋めるというイメージがありますが、それと反対側に駒を打って盤上を手厚くするという感覚のようです。
このような手がすぐに浮かべば相当感覚がいいと思いますが、自分の場合はなかなか浮かばないようです。
何気ない局面でうまい手があったのが参考になった1局でした。