上図は、先後逆で後手雁木からの進展で▲4五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+148で互角。
3七の桂が▲4五桂と跳ねた形で、後手玉はかなり危険になった局面です。
対局中は受けてもきりがないので、寄せられても仕方ないと思い△6五桂と打ちました。
実戦は△6五桂▲3三桂成△同桂▲2四銀△7七桂成▲同桂で、ソフトの評価値+2179で先手勝勢。

この手順は後手は淡泊だったようで、ちょっと分かりやすい展開になったようです。
先手は▲2四銀が詰めろなので後手は受けるしかありませんが、後手は2一の桂馬が跳ねて3三の地点弱いため先手が1手勝ちみたいな形になりました。
△6五桂では△4四銀がありました。
△4四銀▲同銀△8六歩で、ソフトの評価値+316で先手有利。

この手順は△4四銀として▲同銀に△8六歩とする手ですが、自分の中では全く浮かばなかったです。
まず△4四銀に▲同銀と進むと後手の5五の銀がさらに後手玉に近くなって、しかも持ち駒に金銀銀とあるので直ぐに寄ってもおかしくない形です。
その状態で△8六歩と突くのですが、8七の地点は先手は3枚利いているのでどの程度の効果があるかが分かりにくいからです。
難易度の高い手順ですが、まず△8六歩の局面が後手玉に即詰みがあるかですが、△8六歩と突くということは即詰みはなさそうです。
△8六歩に▲3三銀打は△同桂▲同銀成△4一玉▲4二銀△同金▲同成銀△同玉▲5三金△3一玉で、これは後手玉は詰みません。
またこの手順の▲4二銀で▲5三桂不成は△5一玉▲6一金△同飛▲同桂成△同玉で、これも後手玉は詰みません。
この形の急所は2一に桂馬を残して受けていることで、この桂馬と8一の飛車がいるとすぐに寄る形ではなかったようです。
また△8六歩が先手玉に詰めろになっているかですが、△8六歩に▲5三歩は△8七歩成で、ソフトの評価値-99974で後手勝勢。
△8六歩はなんと先手玉への詰めろだったようです。
△8七歩成に▲同金上なら△同飛成▲同金△7八金▲同玉△6六桂▲7七玉△6八角▲同玉△5八飛▲7七玉△7八飛成▲8六玉△8五歩▲同玉△8七龍▲8六歩△8四歩▲同玉△8六龍▲8五歩△8三歩▲同玉△8五龍▲8四歩△7二金まで詰みです。
この手順の△8七同飛成に▲同玉なら△8六歩があり、▲同玉なら△8八飛以下詰みです。
また△8六歩に▲同金なら△6九角があり、▲7八銀△同角成▲同玉△6六桂以下詰みです。
また△6九角に▲9八玉なら△8八金▲同玉△6八飛▲7七玉△7八角成まで詰みです。
△8六歩の局面が後手玉が不詰みで、先手玉が詰めろなら▲8六同歩とするのが自然に見えますが、それには△6五桂でソフトの評価値-654で後手有利。
この△6五桂というのもぱっと見でどの程度の厳しさか分かりにくいのですが、△6五桂に▲5三歩なら△7七桂成で、ソフトの評価値-99974で後手勝勢。
△7七桂成に▲同玉なら△6六角▲8七玉△8六飛▲同玉△8五歩以下詰みです。
△7七桂成に▲同桂なら△8七歩があり、▲同金なら△5八飛▲7八銀△7九角▲8九玉△7八飛成▲同玉△6八金▲8九玉△7八銀以下詰みです。
この手順の△5八飛に▲7八金なら△同飛成▲同玉△6七金▲同玉△8九角▲7八桂△6六歩以下詰みです。
また△8七歩に▲同玉なら△8六飛で▲同玉△7五金▲同歩△同馬▲8七玉△8六飛▲9八玉△8九角まで詰みです。
これらより△8六歩と突けば相当難しい局面だったようで、こういうところをできるだけ短時間で正確に読めるようになりたいです。
お互いの玉の危険度を見極めるのが参考になった1局でした。