飛車を逃げて受けに使う

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5三角と打った局面。ソフトの評価値-1272で後手優勢。

▲5三角は飛車取りというより、いつでも▲3一角成と金を取って後手玉の穴熊を崩す狙いです。

対局中は飛車を逃げる手は先手の攻めが早くなると思って△4八桂成としましたが、やや疑問だったようです。

実戦は△4八桂成▲同飛△5六馬だったのですが、以下変化手順で▲8六角成△3七銀▲3一馬△同銀▲2八金打で、ソフトの評価値-1483で後手優勢。

この手順は後手は飛車を捨ててから△5六馬を馬を活用する筋ですが、▲8六角成と飛車を取る手があったようです。

後手が穴熊で先手玉に馬が迫った形で飛車を取るのは少し遅いようでも、この手が意外と大変だったようです。

▲8六角成に後手は馬の利きを活かして△3七銀と迫りますが、この手は先手玉に詰めろにはなっていません。

△3七銀には▲3一馬と金を取った手が後手玉に詰めろになっているので△同銀としますが、そこで取った金を▲2八金打として埋めます。

▲2八金打で▲4一飛とするのは、△2八金▲同銀△3八馬▲同飛△同銀成があります。

△3八同銀成に▲同玉なら△4七角▲3七玉△3八飛以下並べ詰みです。

△3八同銀成に▲1八玉なら△2八成銀▲同玉△3七角▲同玉△4七飛▲2六玉△3七銀以下並べ詰みです。

よって▲2八金打と受けてこれでも後手がいいようですが、後手の穴熊は薄く先手は飛車をもっており、たくさん駒を渡すと飛車を下すとか▲3三桂だけで後手玉に詰めろがかかる可能性があります。

そのような意味で後手もプレッシャーがかかります。

△4八桂成では△8二飛がありました。

△8二飛▲3一角成△同銀▲4二歩△4八桂成▲同飛△5六馬▲4一歩成△3七銀▲2八金打で、ソフトの評価値-2254で後手勝勢。

この手は△8二飛と飛車を2段目に逃げる手ですが、飛車が受けに役立っているようです。

このような何気ない手が自分は全く見えてなかったです。

冷静に考えると飛車を逃げて受けに役立つのであれば飛車を渡す必要はなかったようです。

△8二飛に▲3一角成と金をはがして▲4二歩と垂らしますが、△4八桂成▲同飛△5六馬が厳しいです。

▲4一歩成に△3七銀が次に△2八金からの詰めろになりますので▲2八金打としますが、これが2つめの局面図とよく似ています。

大きな違いは飛車が先手の持ち駒になっているか、盤上の8二にあるかが違います。

後手の飛車が8二にあるので、先手は▲3一とでもまだ詰めろになっていません。

▲3一と~▲3二とで後手玉に詰めろがかかりますので、少し手数がかかります。

そのような意味で、この最後の局面図は2つ目の局面図よりはるかにいいようです。

▲2八金打以下△4八銀成▲同銀△4九飛▲3九銀打△6六角で、ソフトの評価値-3234で後手勝勢。

この手順は後手は飛車を取ってから先手に合駒請求して、先手の持ち駒を少なくさせれば後手玉も安全になり後手勝勢のようです。

飛車を逃げて受けに使うのが参考になった1局でした。