玉を安全な形にして寄せにいく

上図は、角換わりからの進展で△5六歩と突いた局面。ソフトの評価値+877で先手優勢。

対局中は後手玉の近くにと金ができて指しやすいと思っていましたが、△5六歩と突かれて次に△4六角とか△5五角のような筋が気になりました。

それらの狙いを消すために▲5六同歩としましたが、ここで思わぬところから手が飛んできました。

実戦は▲5六同歩△6六歩▲同銀△3九角で、ソフトの評価値+479で先手有利。

この手順は△6六歩を完全に見落としていて、▲同銀に△3九角がありました。

このような筋は居飛車をもっていれば気をつけなければいけない筋ですが、上から角を打たれることばかりに意識があって、下から角を打たれるのは予定外でした。

本来だったら飛車を渡すような展開にはなりにくい局面だったのですが、ちょっとのうっかりで飛車を渡すような展開になるのはもったいないです。

6五に歩があってその裏側に歩を打たれるのはいい手が多くうっかりしやすいです。

▲5六同歩では▲4六歩がありました。

▲4六歩△5七歩成▲同金△3九角で、ソフトの評価値+665で先手有利。

この手順の▲4六歩は敵の打ちたいところに打ての格言のような手ですが、△4六同銀なら▲7三角があります。

後手は△5七歩成~△3九角とこれもありそうな展開で、先手としても少し迷うところです。

将来後手から△5六歩や△6六歩などのうるさい攻めがあるので、先手も考えどころです。

△3九角以下▲4五歩△5七角成▲4四歩△6六歩▲8八玉で、ソフトの評価値+998で先手優勢。

この手順は結構難しいと思います。

△3九角に飛車を逃げずに▲4五歩とすれば次に▲4四歩で銀2枚が取れるので大きいのですが、後手からも△5七角成があります。

△5七角成は次に△6六歩が厳しいのですが、ここで▲4四歩と銀を取るのが興味深いです。

普通は▲6六銀打とか▲6八銀を馬にあてて自玉を固めるのが自然でこれでも先手が指せそうですが、銀を受けに使うと後手玉を寄せるときに金駒が1枚足りなくなる可能性もでてきます。

自玉を固めてから攻めて相手玉を寄せきれそうなら問題ないですが、本局の変化手順では受けずに▲4四歩と取り込む手もあったようです。

以下△6六歩に▲8八玉の早逃げも興味深いです。

指したい手を先に指して△6七歩成と王手をされてから▲8八玉とするのと、▲8八玉を先にして△6七歩成に先手が指したい手を指す違いが少し分かりにくいです。

▲8八玉以下△6七歩成▲5三角△3三玉▲4五桂△2二玉▲4一銀で、ソフトの評価値+3332で先手勝勢。

この手順は△6七歩成に▲5三角と打ちます。

▲5三角に△4一玉なら▲3三桂△同桂▲4二銀以下詰みです。

よって△3三玉としますが、▲4五桂から▲4一銀が詰めろで先手勝勢のようです。

▲4一銀に△3一金打としても、▲3二銀成△同金▲3一銀△同金▲同角成△同玉▲4二銀△2二玉▲3三金打△同桂▲同桂成△1二玉▲2二金まで詰みです。

▲4一銀の瞬間に後手が先手玉に迫ろうとしても、8七の金と2八の飛が受けに利いているので先手玉は詰みません。

なお▲8八玉の早逃げの意味は△6七歩成に先手が寄せにいくという手で、7八玉のままだと△6七歩成や△6七馬が王手になり、それ以後後手から王手が連続でくる可能性があり少し複雑になると理解していますが、本局に関してはあまり関係なかったようです。

玉を安全な形にして寄せにいくのが参考になった1局でした。