玉を下段に落として寄せる

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲2六歩と突いた局面。ソフトの評価値-2916で後手勝勢。

▲2六歩は△2九金▲1八玉△1七銀の即詰みを消した手で、2七の地点に空間があくので先手玉が広くなり少し寄せにくくなります。

後手として自玉で気になるのは▲3一角成としてから2二に金駒を打つ筋で、持ち駒がたくさんあればこれで以下詰みのようなケースです。

それをクリアできれば先手玉の寄せに集中できそうです。

実戦は△4七銀で、ソフトの評価値-3379で後手勝勢。

この△4七銀は△3八銀成からの詰めろで、▲3八同銀なら△2九金▲2七玉△2八金打まで詰みです。

また▲3八同飛なら△2九金▲2七玉△3八馬▲同玉△8八飛成以下詰みです。

また△4七銀に▲同金△同歩成▲3一馬なら△2九桂成▲同玉△4八と以下詰みです。

△4七銀に▲2五歩なら△4八銀成が詰めろで、▲同銀なら△2九飛以下詰みです。

△4八銀成に▲同金も△2九飛以下詰みです。

そのような意味で△4七銀とするのは問題なかったようです。

ただしソフトは△4七銀でなく△2九桂成を推奨していました。

△4七銀では△2九桂成もありました。

△2九桂成▲同銀△2七金で、ソフトの評価値-99973で後手勝勢。

この手順は△2九桂成と桂馬を捨てる手で、将来3七の地点に駒を打つ形のときには3七の桂馬が邪魔になります。

また△2九桂成といて相手玉を下段に落とす効果もあるようです。

▲2九同玉に△2七金が△1七桂不成▲同香△1八銀の詰めろです。

なお、自分の使っているソフトで評価値が999・・と出ると即詰みがある場合がほとんどですが、本局は即詰みはなく受けなしにする形のようです。

△2七金以下▲2五歩△3七銀で、ソフトの評価値-99975で後手勝勢。

この手順は▲2五歩で後手は桂馬を2枚渡すことになりましたが、後手玉に即詰みはありません。

▲2五歩に△3七銀とするのが決め手で、これで先手玉は受けなしのようです。

△3七銀は△3八馬以下の詰めろですが、先手は金駒を足して受けるしかありません。

△3七銀以下▲2二成銀△同金▲4九銀なら、△2八銀打▲同銀△同銀成で詰みです。

この手順はうっかりしやすいのですが、▲2二成銀~▲4九銀と埋めても△2八銀打があり▲同銀△同銀成で5六に馬がいるので詰みです。

5六の馬は3八の地点に利いているのと同時に、間接的に2九の地点にも利いているので馬の働きが大きいです。

これらの手順を見ると、やはり玉は下段に落として寄せる方が考えやすく明快だったようです。

後手玉に少し余裕があったのでこのような寄せがありましたが、こういうところでもできるだけ精度のいい手を選択できるようにしたいです。

玉を下段に落として寄せるのが参考になった1局でした。