上図は、後手横歩取り△8五飛型からの進展で△2三銀と上がった局面。ソフトの評価値+1408で先手優勢。
2二の銀が△2三銀とした形で、▲3四桂と受けつつ先手の飛車にプレッシャーをかけてきました。
対局中はまだ大変な局面だと思っていたのですが、後で検討するとこの局面は先手優勢でうまくいけば勝勢になるような形だったようです。
先手は飛車と角と桂馬と歩で攻めている形で、銀を使った攻めではないので厚みはないです。
飛び道具ばかりの攻めなのでスピード感はありますが、後手玉も広い形で簡単にはいかないようにも見えます。
実戦は▲2三同飛成△同金▲1二角成△2二歩で、ソフトの評価値+219で互角。
この手順は▲2三同飛成~▲1二角成で飛車と銀香の交換の2枚替えです。
普通は2枚替えは2枚駒を持っている方が駒得というイメージですが、相手に飛車を渡してこちらは銀香なので駒の価値は結構微妙です。
後手玉が広く先手も攻め駒が少ないので互角になったようです。
優勢の局面が互角になるということはこの手順は相当悪かったようです。
▲2三同飛成では▲4四桂がありました。ソフトの評価値+1182で先手優勢。

この手は▲4四桂とただのところに打つ手なので格好いいのですが、これで攻めが続くかが気になります。
普通は▲4四桂に△同歩としますが、その前に取らない変化を確認します。
▲4四桂に△2二金なら▲2三飛成△同金▲3二角成まで詰みです。
この手順はうまくいきすぎですが、これは先手の理想的な展開です。
▲4四桂に△4一金なら▲2四歩△3四銀▲3二角成△同金▲5二金△3三玉▲3二桂成△同玉▲2三金△2一玉▲4二金△3一歩▲3二金上△同歩▲2三歩成で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。
この手順は△4一金として粘る手ですが▲2四歩を1回入れるのが盲点です。
△3四銀と逃げたときに▲3二角成△同金▲5二金という攻めがありました。
特に▲5二金は打ちづらい手で△3三玉に▲3二桂成△同玉まで進みます。
持ち駒が金と歩だけなので微妙かと思っていたのですが▲2三金という重たい攻めがあるのが数手前に▲2四歩と打った効果で、攻めの拠点になっています。
△2一玉で寄るかどうかという形ですが、以下▲4二金が詰めろで△3一歩と受けに▲3二金上△同歩▲2三歩成で後手玉は受けなしのようです。
これらより▲4四桂に取らない手は後手が厳しそうだったので、▲4四桂に△同歩を調べます。
▲4四桂に△同歩なら▲2三飛成△同金▲4三銀△3三玉▲3二角成△2四玉▲2五歩で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は△4四同歩なら▲2三飛成△同金▲4三銀と畳み掛けますが、これもぎりぎりの攻めに見えます。
後手玉は危ないのですが先手は持ち駒が歩だけなので、手が続くかどうかが気になります。
▲3二角成△2四玉▲2五歩までは一直線ですが、△1三玉と引いたときに次の手が分かるかどうかで全く違ってきます。
▲2五歩以下△1三玉に▲3四銀成がありました。
▲3四銀成に△同金なら▲1四香まで詰みです。
これは分かりやすい詰みですが、▲1四香までというあまり出ない詰まし方です。
▲3四銀成に△2二歩なら▲2三成銀△同歩▲2四金△同歩▲1四香まで詰みです。
この手順は▲2四金と捨てる手がうまいです。
▲3四銀成に△2二飛なら▲2三成銀△同飛▲3三金△2二銀▲2三金△同銀▲2一飛で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。
この手順は△2二飛と粘る手ですが、▲2三成銀△同飛▲3三金が鋭いです。
▲3三金に△同飛は▲1四香まで詰みです。
▲3三金に△2二銀の受けには▲2三金~▲2一飛も鋭いです。
▲2一飛に△3二銀なら▲2四飛成までの詰みです。
また▲2一飛に△4五角と受けても▲2二馬まで詰みです。
▲4四桂に取らない手と取る手の両方ともぴったりと寄えが決まっているようで、これが実戦で指せればすごいですが多分見えないので、少しでも近づけるように感覚を磨きたいです。
捨て駒の桂馬を打って攻めを継続するのが参考になった1局でした。