上図は、後手ゴキゲン中飛車からの進展で△5五同銀と銀を取った局面。ソフトの評価値+350で先手有利。
この戦型では▲4五桂と跳ねて後手の角が4二に移動すると、5五の地点の利きが1枚なくなるので▲5五銀左から5五の地点の歩を取る形になります。
以下△5五同銀とした形で、ここで先手は5五の銀を銀で取るか角で取るかという局面です。
対局中はこの局面が先手有利だったのは気がつきませんでした。
ちなみにソフトは▲5五同銀で▲5五同角を推奨していました。ソフトの評価値+312で先手有利。
この▲5五同角の変化はまた別の機会に調べてみたいと思います。
今回は▲5五同銀以下についてのみを調べます。
実戦は▲5五同銀△3三桂で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順は▲5五同銀と銀で取った手に△3三桂と桂馬を捌いていきました。
この形では△3三桂はよくある手で、振り飛車が自玉と反対側の桂馬が捌ければ理想的な形です。
対局中は△3三桂に▲同桂成なら△同角で後手の角が働いてくるので、先手から桂馬を取る手はないと思っていました。
△3三桂以下実戦は▲4六銀で、ソフトの評価値-176で互角だったのですが、変化手順で▲4六銀では▲同桂成△同角▲6六銀で、ソフトの評価値+73で互角。

この手順は3三の地点で桂馬の交換になってから▲6六銀と引く手です。
5五の銀をどのように守るのかが気になる形だったのですが、▲6六銀と引いて受けるのは初めて見ました。
以前調べたときは▲6六銀では▲5六歩のような受け方もあったと記憶していたのですが、5七の地点に空間があくのは玉が薄い形だと少し気になります。
狙われやすい銀を引いて使うのは自然とはいえ、攻めに使った5五の銀を引いて使うのは気持ちの切り替えが必要ですので、このあたりはある程度調べてないと指せないかもしれません。
▲6六銀に△8四桂なら▲7七銀打△8五銀▲7九角△6四歩▲8六歩△7六銀▲同銀△同桂▲8七銀で、ソフトの評価値+229で互角。
この手順は▲6六銀に△8四桂として次に△7六桂と跳ねる狙いです。
先手は受け方が色々ありそうですが、▲7七銀打とするのが手堅いようです。
△8五銀は数の攻めでそれに対して数の受けで▲6八桂もありそうですが、やや先手の駒が渋滞しているので重たい形になります。
△8五銀には▲7九角と先に受ける形にして、将来△7六桂という手がきても角取りになりません。
△6四歩は後手の角の利きをいかした手で、どこかのタイミングで△6五歩のような手を狙っています。
△6四歩に▲8六歩と催促して以下△7六銀に▲同銀△同桂に▲8七銀が継続の受け方のようです。
▲8七銀では▲7七歩のような受け方も有力ですが、▲8七銀は金駒を自陣に埋めるので安心感があります。
実戦的にはこれで互角のようです。
ゴキゲン中飛車に▲3七銀の超速は、攻めよりもどこかで受けに回ることが多くなるので、このような受け方を知っておくと役に立つかもしれません。
居飛車は玉が薄いため相手にくいつかれると振りほどくのが大変なので、受けの精度が求めらるような戦型のようです。
対ゴキゲン中飛車の薄い玉の受け方が参考になった1局でした。