上図は、後手角交換振り飛車の進展で△6六銀と打った局面。ソフトの評価値+49で互角。
駒割りは角と銀の交換ですが、後手が6五の位をいかして△6六銀と打った形は先手にとっても結構嫌な形です。
受け損なったらつぶされそうな感じの局面で、こういうところを正確に凌げるかどうかで形勢が大きく変わってきます。
受けに回る展開というのはあまり好きではありませんが、強くなるにはどうしても受けの技術も向上させないとなかなか伸びないです。
このような局面で受けのセンスが出るのですが、実戦はあまりよくなかったようです。
実戦は▲4六角△7七銀成▲同玉で以下変化手順で△6六銀で、ソフトの評価値-657で後手有利。

この手は▲4六角として角を逃げていつでも▲7三角成の筋を残したのですが、△7七銀成~△6六銀という手がありました。
△6六銀と打たれた形は先手は7七にいた金がいなくなっており、先手玉が薄いという印象です。
△6六銀に玉が逃げるのは△7七金から金駒を1枚多く取られますので▲6六同銀としますが△6六同歩で、ソフトの評価値-843で後手優勢。
この手順は▲6六同銀とすると△6六同歩で、先手は玉の守りが薄すぎて強い戦いができません。
△6六同歩以下▲6八歩なら△7五歩という感じです。
先手は守り駒がどんどん薄くなって先手玉だけ終盤という展開で先手失敗です。
▲4六角では▲6六同銀がありました。
▲6六同銀△同歩▲5二成桂で、ソフトの評価値+56で互角。

この手順は▲6六同銀とする手で、△6六同歩が駒にあたっていませんのでここで先手の手番になります。
後手の働いている駒は飛車なので▲5二成桂と成桂を活用する手がありました。
先手はただ受けるだけでなく、反撃含みで指す感覚だったようです。
指されてみればなるほどという手で、こういう手が見えるかどうかで全く展開が違ってくるようです。
▲5二成桂以下△6三飛▲5四銀△6四飛▲5三銀不成△5四飛▲6五角△5三飛▲同成桂△6四銀▲2一角成△6五桂▲同馬△同銀▲6一飛で、ソフトの評価値+97で互角。
この手順は△6三飛と逃げた手には▲5四銀と飛車を責める手があったようです。
後手の飛車は受け駒であると同時に攻め駒なので、この駒に先手はアタックする感覚のようです。
金駒で相手の飛車を責める手で、▲5四銀~▲5三銀不成ともたれるように指します。
△5四飛には▲6五角が急所のようで、後手からの△6五桂を防ぎつつ飛車取りです。
後手は△5三飛~△6四銀で厚みで勝負する手で、▲2一角成に△6五桂と打ちますが▲同馬~▲6一飛でいい勝負のようです。
確かにこのような手順なら実戦からの変化手順よりはるかにいいです。
この展開はいくつかのポイントがあって、△6六同歩が先手の駒にあたらない、▲5二成桂と後手の攻め駒である飛車を責める、飛車を責めるときは金駒を使って厚みを作る、△6五桂とされると▲同馬と△同銀とされるが7七の金は取られないようにするなどです。
微妙なところでバランスをとって指せば。それなりにいい勝負になっていたようです。
駒があたらないように受けるのが参考になった1局でした。