上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲7二飛と打った局面。ソフトの評価値-3749で後手勝勢。
駒割りは後手の銀得ですが、終盤に入っているので駒の損得はほとんど関係ありません。
▲7二飛は何気ない飛車打ちのようでも、後手の対応が悪いと詰み筋に入ることがあるので要注意です。
後手は3七から打ち込む筋で攻めたい形ですが、あまり駒を渡すと後手玉が詰んでしまう可能性があります。
相手玉だけでなく自玉の両方を見ないといけないので、終盤は油断できません。
実戦は△4九銀▲3三馬△同桂▲3二飛成△同玉▲4四桂で、ソフトの評価値-2171で後手勝勢。

この手は△4九銀として駒を渡さずに攻める手ですが、この瞬間が後手としては怖い形です。
先手は▲3三馬と金を取ってきた手に△同桂としましたが、△同玉もありました。
ただし、△3三同玉とすると▲4五桂とか▲4四銀とか▲4四金などの手を考えないといけなくなります。
それを読み切って△3三同玉とするのは構いませんが、王手をする筋で変化が少し増えて複雑になりますので普通はできるだけ先手の可能性の手を消す△同桂が自然です。
そこで▲3二飛成として△同玉に▲4四桂と進んだ局面が後手玉が詰むかどうかが気になります。
▲4四桂に△2三玉なら▲3二銀△1三玉▲2三金△同銀▲同銀成△同玉▲3五桂△3四玉▲4三銀△3五玉▲3四金△2六玉▲2七金△2五玉▲3六金左まで詰みです。
この手順は2三の地点で清算してから▲3五桂と打つ形で持ち駒に金と銀があれば詰み形になります。
▲4四桂に△2一玉なら▲3二銀~▲2三金~▲3五桂の筋で以下詰みです。
▲4四桂に△4二玉なら▲3二金△4三玉▲5二銀△4四玉▲5五金△3五玉▲3六金△同玉▲3七金△3五玉▲4七桂まで詰みです。
この手順は▲3二金~▲5二銀として6三からの脱出を防ぐのがよく、▲5五金で駒が少ないようでも守り駒を攻めに活用して詰みになります。
▲4四桂に△4三玉なら▲5二銀~▲5五金の筋で以下詰みです。
そのような意味で結構危ない形だったのですが、▲4四桂に△2二玉がありました。
▲4四桂に△2二玉なら▲3二金△1二玉で以下不詰みです。
この手順で注意なのは▲3二金に△2三玉とすると▲1五桂があり、以下△同歩▲2二金打△1三玉▲1四銀△同玉▲1五歩△1三玉▲1四歩まで詰みです。
また▲3二金△1二玉に先手の持ち駒に香車があると、▲1三香△同玉▲2二銀△2三玉▲3三金△1二玉▲1三金まで詰みです。
そのような意味で、相手の持ち駒も何度も確認する必要があり油断できない局面でした。
最初の局面図で△4九銀はソフトの候補手になく、ソフトは△3七銀を推奨していました。
△3七銀▲同金寄△同歩成▲同金△6八龍▲3八歩△3九銀で、ソフトの評価値-99978で後手勝勢。

この手順の△3七銀ですが、相手に金駒を1枚渡す形になるので勇気がいります。
今度は後手が緩い手を指せば▲3三馬~▲3二飛成~▲4四桂で詰み筋に入ります。
よって後手は厳しい手で攻める必要があります。
3七の地点で清算してから△6八龍▲3八歩に△3九銀が読みが入ってないと指せません。
王手で攻めるとすれば△3九銀になるのですが、この後の展開が気になります。
△3九銀に▲同玉なら△4八角▲2九玉△5九龍▲1八玉△1七金▲同玉△1九龍▲2七玉△3五桂▲3六玉△3七角成▲同歩△2五金▲同歩△1六龍▲2六金△同龍▲同玉△2五銀▲1七玉△2七金まで詰みです。
この手順は△1七金や△2五金の捨て駒があり難易度が高いのですが、このような手順が実戦で指せたら気持ちがいいです。
△3九銀に▲2七玉なら△3五桂▲3六玉△2五角▲同歩△同銀▲4五玉△4四金まで詰みです。
△3九銀に▲1七玉なら△2八角▲2七玉△3七角成▲同玉△4八龍▲2七玉△2八金▲1七玉△2七金打まで詰みです。
△3九銀に▲1八玉なら△3六角▲2七桂△2八金▲1七玉△2七金▲同金△同角成▲同玉△3五桂▲3六玉△4四桂▲3七玉△4八龍まで詰みです。
この手順は△3六角の捨て駒が強烈で、▲同金なら△3八龍以下詰みです。
なお補足で、▲7二飛△3七銀に▲同金寄△同歩成▲同玉なら△3六歩以下詰みです。
このように見ると△3七銀以下で後手勝勢のようですが、それぞれに難易度の高い手が入っており△3七銀は強くないと指せない手かと思っています。
勝勢の局面での寄せ方が難しいのが参考になった1局でした。

















