飛車と角の活用で攻めの手を広げる

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲7七歩と打った局面。ソフトの評価値-1279で後手優勢。

対局中は全く分かってなかったのですが、この局面は後手が銀得だったようです。

途中まで後手が少し無理気味に攻めていたので少し駒損をしていると思っていたのですが、それは逆でした。

4九の銀が取られそうなので後手も忙しいのですが、銀を取られても駒の損得はなしになります。

そのような意味でこの局面ではじっくりした手を選択すればよかったのですが、気持ちに余裕がないとつい単調な手を選択します。

実戦は△4四飛▲4七歩△6九角▲4六香△4五香で、ソフトの評価値-533で後手有利。

この手順は4筋に飛車を回って▲4七歩に△6九角として7八の金取りと△4七角成を狙いますが、▲4六香と粘る展開でやや後手の攻めが重たいです。

2段目の金という駒は守りで力を発揮しますので、4八の金は結構強い駒です。

守りの金は安い駒で攻めるのがいいのですが、大駒で攻めるとしっかりした受けで対抗してくることがあります。

何となく後手の攻めがすっきりしません。

△4四飛では△1四飛がありました。

△1四飛に▲1七歩なら△4四香▲4七歩△同香成▲同金△6九角▲5六角△2五桂で、ソフトの評価値-2663で後手勝勢。

この手順は△1四飛と相手玉の端に照準を絞る手です。

1筋は後手玉しか守り駒がいませんので、かなり薄い玉になります。

△1四飛に▲4九金なら△1九角▲3九玉△1八飛成で、ソフトの評価値-3232で後手勝勢。

△1四飛に▲1七歩の受けは普通の手ですが、ここでまた後手の手番になるのが大きく△4四香~△4七同香成がありました。

後手の金の形を変えて△6九角と打つのは浮かびますが、▲5六角に△2五桂が鋭いです。

△2五桂は何気に詰めろになっていて、次に△1七飛成に▲2九玉なら△4七角成▲同角△2八金まで詰みです。

また、△1七飛成に▲3九玉も△1九龍▲2九香△3八歩▲4九玉△2九龍▲4八玉△3九龍まで詰みです。

△2五桂以下▲2九桂なら△7八角成▲同角△3八金▲1八玉△2八歩▲3九香△2九歩成▲3八香△同銀成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲2九桂と受けましたが、△7八角成~△3八金が決め手で以下△2八歩が入れば後手勝勢です。

△2五桂以下▲1六香なら△同飛▲同歩△7八角成▲同角△3八金▲1九玉△1八歩▲同玉△1七香まで詰みです。

この手順も△7八角成~△3八金が決め手になります。

△1四飛に▲1五歩なら△同飛▲1六歩△同飛▲1七歩△3六飛▲3七歩△5五角で、ソフトの評価値-2075で後手勝勢。

この手順は先手は1筋に歩を連打してから△3六飛に▲3七歩と飛車取りに受けてきました。

そこで△5五角が継続手で、これで攻めが繋がるかどうかです。

後手は飛車と角と銀の3枚の駒での攻めですが、持ち駒の桂馬と香車と歩で手になるかが気になります。

△5五角に▲2四桂なら△3七飛成▲同金△3六桂▲3九玉△3七角成▲4九玉△4八馬まで詰みです。

これが後手の狙いなので、先手はそれを受ける筋を考えます。

△5五角に▲2一飛なら△3一金▲2五飛成△3五香▲2九桂△3七飛成▲同桂△3六桂▲同龍△同香で、ソフトの評価値-2958で後手勝勢。

この手順の▲2一飛は▲6一角のような筋があるので後手は油断できません。

▲2一飛には△3一金が冷静な手のようで、▲2五飛成で後手の攻めが継続するおんが難しいようでも△3五香がありました。

▲2九桂に△3七飛成が決め手で、以下▲同桂△3六桂に▲3九玉としても△4八桂成▲同玉△3七角成▲4九玉△4八金まで詰みです。

よって△3六桂に▲同龍△同香で後手勝勢です。

以下▲4四桂には△6二玉で後手玉は詰みません。

▲4四桂に△同歩なら▲2五角~▲3六角の粘りです。

また▲4四桂に△同角なら▲4九金の粘りです。

よって△6二玉という手の流れのようです。

飛車と角の活用で攻めの手を広げるのが参考になった1局でした。