上図は、横歩取りからの進展で△2三銀と上がった局面。ソフトの評価値-291で互角。
横歩取りで序盤で飛車と角の交換になり、2枚の角が盤上にある形です。
やや先手が序盤で失敗した形で、2枚の角が働くかどうかが大事になってきます。
また、後手は持ち駒に飛車があるので先手は打ち込みに注意して駒組みをすることになります。
▲5六角と打った手に△2三銀と上がってきました。
対局中は△2三銀は3四の地点を補強した手に対してあまりうまい攻め筋はないと思い、自陣の駒組みをしました。
実戦は▲3八金△5二玉▲2七歩△6二銀で、ソフトの評価値-545で後手有利。
この手順はお互いに自陣に手を入れる形ですが、このやりとりはだいぶ後手が得をしたようです。
後手の△5二玉と△6二銀は相当価値が高い手で、これだけで相当しっかりした駒組みになりました。
先手も自陣に駒組みをしても相手の持ち駒に飛車がある関係上、あまり駒を前進することができません。
駒を前進させると飛車の打ち込むスペースができやすくなります。
▲3八金では2通りの有力な手がありました。
1つは▲3八金で▲5五角がありました。
▲5五角に△2七歩なら▲4六角で、ソフトの評価値-149で互角。

この手順は▲5五角と中央に出る手ですが、ぱっと見で狙いが分かりづらいです。
△2七歩は▲同歩成なら△同飛成で後手が成功です。
△2七歩に▲3八金は部分的にありそうな手ですが、なぜかソフトの候補手にも上がっていませんでした。
▲3八金以下△5五歩▲4六角△5五歩▲同角△5四飛▲4六角△2八歩成▲同銀△5五歩▲6五角△4四飛で、ソフトの評価値-314で後手有利。
この手順は▲3八金と上がって2八の地点を補強するのですが、後手は5筋から動いてくる筋があるようです。
飛車と歩で角を攻める形で、先手の2枚の角はやや狭いので動きづらいです。
また▲3八金と上がった形はやや駒が上ずっており、特に相手の持ち駒に大駒があると隙ができやすいです。
隙ができやすいということは、技がかかりやすいということです。
できれば先手としては1段金の形で、後手の大駒に対抗できるようにしたいです。
そのような意味で、△2七歩には▲4六角とする手がありました。
▲4六角は次に▲3四歩と突きだすのが狙いです。
▲4六角に△2八歩成なら▲同銀△3七歩▲3九金で、ソフトの評価値+121で互角。
この手順は△2八歩成としても▲同銀とできるのが▲4六角とした効果で、以下△3七歩も嫌な垂れ歩ですが、▲3九金で結構難しいようです。
▲4六角に△5四飛なら▲2七歩△5二玉▲7五歩で、ソフトの評価値-253で互角。
この手順は△5四飛として▲3四歩に△同銀を用意した手です。
この△5四飛で△2八歩成▲同銀△5四飛なら後手は歩損にはなりませんが、▲2四歩△同飛▲3四歩のような筋が生じます。
よって▲2七歩と取らせることで▲2四歩と打たれないという意味です。
もう1つは▲3八金で▲2三角成がありました。
▲2三角成△同金▲3二銀△2二金▲3四歩で、ソフトの評価値-513で後手有利。

これはやや強引ですが▲2三角成△同金▲3二銀で、後手玉が居玉で7二金の壁になっているため強く攻める手です。
△2二金と逃げる手に▲3四歩が鋭い手で、普通は▲4三銀不成や▲4三銀成を考えますが。4筋の歩が切れると△4六歩のような玉のコビンをあける攻めがうるさいです。
4七の地点に空間があくと後手の持ち駒に角と飛車があるので△1四角のような筋で先手玉が危険すぎます。
よって先に▲3四歩と突いて△3二金なら▲3三歩成、△3四同飛ならそこで▲4三銀不成が飛車取りという手順です。
これもぎりぎりの攻めなので先手も忙しいのですが、▲5五角と▲2三角成は両方とも3筋の歩を活かした手ということで紹介しました。
角2枚と歩で攻めを継続するのが参考になった1局でした。