上図は、横歩取りからの進展で△5五角と打った局面。ソフトの評価値-228で互角。
駒割りは角桂と銀香の交換で先手が少し駒損です。
後手は歩切れに対して先手は龍を敵陣に作っています。
後手の持ち駒に飛車があり、△5五角と打った手は両取りで受けが利かないので先手としては忙しいです。
先手としてまずいのが、後手にさらに駒得を拡大されて飛車を下して龍を作られて活躍される展開です。
そのような形になると先手は楽しみがなくなるので、それまでに何とか手を作りたいです。
実戦は▲4六香△7五飛▲8七銀△9九角成で、ソフトの評価値-662で後手有利。
この手は▲4六香と打って4五の桂馬を取れる形にして△1九角成を防いだのですが、△7五飛と打ってきました。
△7五飛は敵陣に打つ飛車でないので打ちにくいのですが、先手も7八の金が守りづらいです。
△7五飛には▲6九玉と辛抱すべきでしたが、▲8七銀としたため△9九角成で後手有利になりました。
先手としては▲4六香とすると持ち駒は歩3枚しかありません。
▲4六香~▲4五香となっても桂馬と香車の交換でたいした駒得にならないので、もう少し戦力が増えそうな手を模索すべきだったようです。
▲4六香では2通りの手がありました。
1つは▲4六香で▲3七桂で、ソフトの評価値-443で後手有利。

この手は2九にいる桂馬を活用する▲3七桂です。
桂馬の交換になれば遊んでいた桂馬が持ち駒になって戦力が増えますが、後手は飛車を持っているので反動がきつそうです。
そのため先手にとってもリスクの高い手になりそうです。
▲3七桂以下△同桂成▲同銀△8八角成▲同金△7六桂▲7八金△8九飛▲2五角△6三玉▲4六歩で、ソフトの評価値+741で先手有利。
この手順は後手は△3七同桂成~△8八角成で以下決めにいったのですが、▲2五角~▲4六歩で詰めろを消しながら攻防に角を利かすことで先手が少し指せているようです。
▲3七桂以下△2九飛▲4五桂△同歩▲3四桂△同金▲同歩△8八角成▲同金△4九銀▲6八玉△7六桂▲7七玉△8八桂成▲3三歩成で、ソフトの評価値-169で互角。
この手順は△2九飛には▲4五桂~▲3四桂と打つのが形のようで、後手玉に迫るならこの筋のようです。
1二の龍を活用するために▲3四桂と打って以下△同金から難しい展開になりますが、先手としては遊んでいた桂馬が2三の金と交換になるのなら十分な成果が上がっているようです。
もう1つは▲4六香で▲3四香で、ソフトの評価値-333で後手有利。

この手は▲3四香として次に▲3二香成が狙いです。
後手は歩切れなので△3四同金しかありません。
▲3四香以下△同金▲同歩△3六香▲3九金打△7五飛▲8七銀△7七角成で、ソフトの評価値-1777で後手優勢。
この▲3四香には△同金~△3六香が激痛で、△3八香成を許すわけにはいきませんので▲3九金打とします。
以下△7五飛がうまい手で、▲6九玉には△5八金▲7九玉△5七桂成で、ソフトの評価値-4980で後手勝勢。
よって▲8七銀としましたが△7七角成が厳しくこれは後手優勢のようです。
先手は歩の裏側に香車や飛車を打たれると受ける形がありません。
なお▲3四香からの評価値の変動が大きいのが気になりますが、自分の使っているソフトは数手先になるとがらっと大きく変動することがあり、何手か進むことで形勢が明確になってきたということで大きく変動しているようです。
そのように考えると▲3四香はあまりいい手ではなかったかもしれません。
遊んでいる桂馬を活用するのが参考になった1局でした。