敵陣に龍を作ってもいい勝負

上図は、角換わりからの進展で△4四金にした局面。ソフトの評価値+190で互角。。

▲4五桂と打った手に3三の金が△4四金とした形です。

駒割りは飛桂と角銀の交換で、先手は龍を作って攻める形になっておりいい勝負のようです。

局面にもよりますが、金駒というのは結構価値が高いようで、金駒の枚数が多い方がどちらかというと手厚いというイメージです。

先手は金駒3枚に対して後手は5枚あるのでやや後手が手厚いですが、先手は龍を敵陣に作っているのでバランスが取れているようです。

対局中は先手は持ち駒に歩しかなくやや戦力不足なので、▲9一龍として次に▲3三香を狙ってどうかなどと考えていました。

実戦は△4四金以下▲9一龍△4二銀打で、ソフトの評価値-151で互角。

この手順の評価値の変動は少し驚いたのですが、▲9一龍として駒の戦力を増やした手に△4二銀打と後手は自陣に銀を埋めて受ける形です。

この△4二銀打と埋めたことで後手陣が相当しっかりしたイメージで、受ける形であれば将来△5一歩のような受けで先手の龍の利きを止めることができます。

先手としては4二の銀を攻めて安い駒と交換して攻めを繋げたいのですが、現状は難しそうです。

▲9一龍とするより△4二銀打とする方が手の価値が高かったようで、ややレアなケースかもしれません。

▲9一龍では▲7二龍がありました。

▲7二龍△4二銀打▲2四歩△同歩▲5三桂成で、ソフトの評価値+212で互角。

この手順は取れる香車を取らずに▲7二龍と王手をする手で、△4二銀打の受けに2筋の歩を突き捨ててから▲5三桂成とします。

部分的な形としては△4二銀打というのは同じなのですが、最後に▲5三桂成ができる展開です。

▲5三桂成ができることで銀と桂馬の交換ができます。

銀と桂馬が交換できると駒割りは飛車と角の交換になり、金駒の数も4対4で同じになりました。

なかなか実戦では指しにくいかもしれないですが、このような手でバランスをとるようです。

なお2筋の歩を突き捨てたのは、2八の飛車がやや狭いので将来▲2四飛とする含みを残した手です。

2四歩と突き捨てることで後手が将来△2三玉とする形になるかもしれませんが、玉が露出して少し危ない形なので歩を突き捨てた方が効果的みたいです。

▲5三桂成以下△5一金▲4五歩△同金▲4二成桂△同銀▲5三銀△3三銀打で、ソフトの評価値-121で互角。

この手順の▲4五歩は将来後手から△5四角のような手で、7二の龍が逃げると△2七銀などの手で先手の飛車を狙う手を消す狙いです。

△4五金の形にすると角の利きが止まります。

ただし△4五同金で以下▲4二成桂~▲5三銀は△3三銀打で千日手模様になりやすいです。

▲5三桂成以下△5一金▲6八玉△3九角▲2四飛△2三歩▲2五飛△5六歩で、ソフトの評価値-251で互角。

この手順は▲6八玉として玉を金駒に近づけた手ですが、△3九角と飛車を責める手で▲2四飛に△2三歩~△5六歩がうるさいです。

やはり先手の急所は5七の地点のようで、▲5六同歩なら△7六歩▲同銀△6六角成のような感じです。

▲5三桂成以下△5一金▲2二歩△同玉▲4二成桂で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は2筋の歩を突き捨てた効果で▲2二歩と打ちます。

△2二同玉ととらせることで後手陣が少し弱体化させて、以下▲4二成桂としてどうかという形です。

▲4二成桂以下△同金▲8一龍△2三銀▲9一龍△5六歩で、ソフトの評価値+131で互角。

この手順は▲8一龍とした形が次に▲2三歩△同玉▲3一龍で調子がいいようですが、△2三銀と銀冠にされるとまだ難しいです。

これらの色々な手順を見ましたが、先手が決定的によくなるのは難しいようでいい勝負だったようです。

敵陣に龍を作ってもいい勝負だったのが参考になった1局でした。