銀を繰り出して力をためる

上図は、横歩取り△3三角型からの進展で△7一角とした局面。ソフトの評価値+196で互角。

▲5四歩と打った手に5三の角が△7一角と引いた形です。

対局中は攻めの拠点の歩が5四にできたのでチャンスがきたと思っていましたが、先手は攻め駒が少ないのでまだ大変です。

実戦は▲3四歩△同銀▲5五角△4五銀で、ソフトの評価値-259で互角。

この手順は▲3四歩と歩を取り込んでから▲5五角としたのですが、△5四銀とされて後手の駒がほぐれてきたようです。

先手は飛車を角の攻めだけなのでやや細く△4五銀に▲8六飛としましたが、△5四銀とされると攻めの拠点の歩を取られてそれが角取りになります。

先手としてはできるだけ5四の歩を取られないように攻めたかったのですが、手が見えませんでした。

こういうところで力をためた手が指せればよかったのですが、ここでは金駒を使って攻め駒を増やす手がありました。

▲3四歩では▲4六銀がありました。ソフトの評価値+217で互角。

この手は▲4六銀と攻め駒を増やす手で、銀が攻めに参加すると厚みが増しました。

▲4六銀に△3五歩なら▲同銀△2一飛▲3四歩△4五桂▲4六歩△3七歩▲3九金で、ソフトの評価値+842で先手優勢。

この手順は△3五歩はお手伝いの手で先手の銀が5段目まで進出できる形で、これは先手の理想形です。

▲3四歩と抑えて△4五桂に▲4六歩と桂馬を取りにいくのが分かりやすく、△3七歩に▲3九金として桂得が確定して先手優勢です。

▲3九金と桂馬を交換しないのがいいようで、▲3七同桂とすると△同桂成▲同飛△5四銀でもつれてきます。

▲4六銀に△5四銀なら▲3四歩で、ソフトの評価値+1048で先手優勢。

この手順の△5四銀は指したい手の1つですが、この場合は▲3四歩の取り込みが激痛です。

▲4六銀に△4五桂なら▲3四歩△同銀▲8二歩△同金▲2五歩△3五歩▲2四歩△3六歩▲3五歩△2六飛▲3九金△4三銀▲2一飛で、ソフトの評価値+840で先手優勢。

この手順は△4五桂として桂馬を捌く手で、5筋の歩が切れたら△5七歩と叩くような筋もあり先手としては少し嫌な形です。

△4五桂には▲3四歩としてから▲8二歩が壁にする形で、後手は何で取っても嫌な形です。

△8二同金としましたが▲2五歩が継続の手で、△同銀なら▲3二飛成、△同飛なら▲3四飛があります。

よって△3五歩▲2四歩△3六歩と飛車の取り合いになりますが、▲3五歩がうまい手で、△2五銀なら▲2三歩成△同金▲2一飛があります。

△2六飛は勝負手ですが▲3九金で飛車は成れませんので先手優勢です。

▲4六銀以下△6一玉▲6九玉△9四歩▲3七桂△4五歩▲3四歩△同銀▲5五銀△3五銀▲5六飛△5二歩で、ソフトの評価値+237で互角。

この手順は△6一玉と▲6九玉としてお互いに5筋の玉頭の受けを避ける手で、1つ玉を引くだけで随分受けが緩和されます。

自分はなかなかこのような手が見えないので、指し手が単調になることが多いです。

以下先手は▲3七桂の活用から、▲5五銀~▲5六飛と中央に駒を移動するのが形のようです。

ただし△5二歩と打った局面は互角のようで、後手も精度のいい手を指せばいい勝負のようです。

▲4六銀を指したから先手優勢まではいかなかったですが、後手が受け損なえば一気に先手優勢になるような手なので、このような力をためた手が指せるようになりたいです。

銀を繰り出して力をためるのが参考になった1局でした。