上図は、1手損角換わりからの展開で△8二飛と引いた局面。ソフトの評価値+320で先手有利。
8筋の歩を交換して△8二飛と引いた形です。
1手損角換わりから腰掛銀の形になり後手が△7五歩の突き捨てから△6五桂と跳ねる攻め方で先行してきました。
対局中は先手が受け身になりやや失敗したかと思っていましたが、この局面は先手が少し指せていたようです。
先に攻められると失敗したと思いがちで、そのあたりの受けの手をしっかり指せばいいのですが、やや気持ちで負けていたという感じです。
こういうところがやや悲観気味で局面を冷静に見れていないようです。
実戦は△8二飛以下▲6六歩△3六歩▲4五桂△同歩▲6五歩でここから変化手順で△6六桂で、ソフトの評価値+258で互角。

この手順は頭の中でこのように指されたらまずいなと思っていた手で、守りの金を安い桂馬で攻められるのはあまりいい形ではありません。
△6六桂に7八の金を逃げるのは後手は△6五銀のような攻めがあり、歩が入ると△7八歩の攻めがあるのでさすがに先手玉はもたないと思っていました。
このように指されたら悪いと思っていたならどこかで変化すればいいのですが、その展開も全然自信がなかったので指しませんでした。
△6六桂の局面は相当先手が悪いと思っていましたが、この局面は互角でやや先手に傾いていたのが意外でした。
こういうところが将棋の難しいところで、先入観だけでなく読みを入れないといけないようです。
△6六桂以下▲6四歩△7八桂成▲同玉△7三金▲3四歩△4四銀▲5一角で、ソフトの評価値+515で先手有利。
この手順は△6六桂に金を逃げずに▲6四歩という手がありました。
後手は△7八桂成として金を取って駒得になりますが、▲同玉とすると先手陣はすっきりした形になりました。
後手は△7三金と逃げましたが、▲3四歩を入れて△同銀なら▲7一角△5二飛▲4四桂のような手があります。
△5二飛で△4二飛は▲5三角成があります。
このようなうまい切り返しがあるのは全く知りませんでした。
なおソフトは△7三金では△4四角▲7七銀△7三金で、ソフトの評価値+239で互角。
この手順の△4四角も自陣角で打ちにくいのですが、自陣に手を入れつつ△9九角成を狙う手で、▲7七銀に△7三金というのも腰が入った指し方で参考になります。
なお最初の局面図で▲6六歩では▲3六角がありました。ソフトの評価値+253で互角。

この▲3六角は見たことはあるのですが、その後の展開が分かってなかったので指せませんでした。
対局中は最初に▲5八角が見えて次に▲3六角が見えて、どちらもやめて▲6六歩を選択したという感じです。
▲3六角は敵の打ちたいところに打ての△3六歩を消した手というのは分かるのですが、その後この角をどのように活用するのかが全く分かっていませんでした。
△9五歩▲同歩△3四歩▲6六歩△3五歩▲5八角△7七歩▲同桂△9五香▲同香△9七角▲6九玉△7五角成▲6五歩△7六歩で、ソフトの評価値+301で先手有利。
この手順は後手は9筋の歩を突き捨ててから△3四歩と合わせる手です。
先手の3六の角は頭が丸いので角頭を狙う展開で、先手は▲同歩とすれば△同銀で後手の駒に勢いがつきます。
よって▲6六歩として△3五歩に▲5八角と引きます。
部分的には先手は冴えないような指し方に見えますが、後手もあっさり桂馬の交換では面白くないので、△9五香~△9七角と攻めます。
以下▲6九玉に△7五角成として後手は香車を捨てましたが馬を作ることに成功しました。
こういうところの形勢判断が難しく、角の働きでは後手の方がはるかにいいのですが、先手は香得をして相手の攻めに対抗する形です。
後手の攻めも厚みがあるわけではなく細い攻めなので、先手も十分に対抗できるという感覚のようです。
なお▲3六角と▲5八角の違いは調べてみると1つだけ分かりました。
▲3六角で▲5八角とすると以下△9五歩▲同歩△7七歩▲同桂△5七桂成▲同金△7六歩のような攻めがあります。
それが▲3六角に同じような攻め方の△9五歩▲同歩△7七歩▲同桂△5七桂成▲同金△7六歩には▲5五歩の反撃がききます。
▲5五歩は銀取りですが、銀を逃げると▲6三角成で金が取れるという理由のようです。
そのため▲3六角に△5七桂成のような攻めは少し無理ということです。
角換わり腰掛銀のよくある展開が参考になった1局でした。