角と銀の交換でも踏み込んで攻めてみる


上図は、横歩取り△3三角型からの進展で△2一飛とした局面。ソフトの評価値+272で互角。

先手が▲3五銀と出た手に2四にいた飛車が△2一飛と引いた形です。

対局中は先手の攻めの銀が5段目に出たのと、5筋の玉頭に歩が打てる形なので何かいい手がありそうな感じがしていました。

攻めるならこの瞬間だと思っていましたが、実戦は勘違いもあり予定外の展開になりました。

実戦は▲5三歩△同角▲5六飛△5五銀▲同飛△6四銀で、ソフトの評価値-493で後手有利。

この手順は▲5三歩と叩いて5三の地点を守られる前に攻めたのですが、△5三同角が飛車取りになるのをうっかりしていました。

▲5三歩△同玉▲4四銀のような展開を考えたので、全くの予定外でした。

以下角と銀の交換から△6四銀と飛車を銀で責められる形で、手の流れとしては先手はさっぱりです。

後手の金駒が働いてきてお互いの玉頭の傷はありますが、駒得をした後手の方が指しやすいようです。

うっかりがあったとはいえ、対局中は局面をやや過大評価していた嫌いがありました。

数手前に▲8六飛とした形はどこかで△5三角や△6四角とされると飛車取りになるのであまりいい位置ではないなと思っていましたが、このようなちょっとした飛車を位置の違いで全く展開が違ってきます。

局後での検討では互角だったので、やはり飛車と角と銀の3枚の攻めではやや大変なようです。

▲5三歩では▲5六飛がありました。ソフトの評価値+228で互角。

この手順は▲5六飛と歩を取って5筋に飛車を回る手ですが、角を取られる形なので全く考えていませんでした。

しかしこの局面をよく見ると後手は玉頭の5筋と桂頭の3筋に傷があるので、先手も手を作ることができそうな形でした。

今見ると▲5六飛では▲7七角はだめだったのかが気になります。

▲7七角に△3四歩があり、▲同銀なら△2六飛▲2七歩△3六飛の両取りがあります。

△3四歩に▲4四銀なら△同角▲同角△5五銀打で、ソフトの評価値-199で互角。

この手順は▲4四銀と出て次に▲5三歩が狙いですが△同角▲同角△5五銀打で、角が取られる形で後手の方が少し手厚くなってきた感じです。

△5五銀と△5六歩で玉頭を押さえられて、先手は飛車の活用が難しくなってきたので先手はあまり面白くない展開のようです。

よって▲5六飛として角と銀の交換を承知で踏み込みます。

▲5六飛以下△5五銀▲同飛△5三歩▲3四歩△4五桂▲同飛△同歩▲4四桂で、ソフトの評価値+606で先手有利。

この手順は角と銀の交換から△5三歩と辛抱する手ですが▲3四歩が継続手で、△4五桂と逃げる手は▲同飛△同歩▲4四桂で先手は攻めが続くようです。

▲5六飛以下△5五銀▲同飛△5三歩▲3四歩△6四角▲5六飛△1九角成▲3三歩成△同金▲3四歩△4三金▲3七桂△5四香▲5五歩△同香▲同飛△3六歩▲6九玉△3七歩成▲5九飛△1八馬▲3七金で、ソフトの評価値+672で先手有利。

この手順は▲3四歩に△6四角と飛車を責める手で、▲5六飛に△1九角成が将来△5四香の田楽指しを狙っています。

先手は桂馬を補充して▲3四歩~▲3七桂と後手の馬の利きを止めて理想的な展開にも見えますが、△5四香~△3六歩が何気に鋭いです。

△3六歩に▲2五桂と逃げれば△5五馬で飛車が取れるということですが、なかなかこのような受け方は見えません。

ただし、△3六歩には▲6九玉~▲5九飛で先手が少し指せているようです。

最初の局面では▲5六飛は結構有力だったようです。

角と銀の交換でも踏み込んで攻めてみるのが参考になった1局でした。